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初心者への指導
日時: 2020/09/01 14:45:38
名前: ぴここ 

はじめまして。初心者の指導についての相談です。
現在新卒、臨任採用で今年度のみ高校剣道部の顧問をしております。剣道経験のある教員が私のみです。
中高と剣道をしていましたが大学の4年間はほぼ離れていた状態です。

現在部員は男2人(経験者)、女2人(初心者)の4人です。初心者の2人は1年の三学期頃から始めたようで現在2年生です。
高校卒業後は剣道を続けるか分からないといっていました。
2人とも足さばき、竹刀の振りに癖があります。面をつけての練習はまだできていません。

基礎をキッチリさせようと説明が多くなってしまい混乱させてるような気もします……
長く続ける気がないのだとしたら、基礎はそこそこに面をつけて楽しい(?)稽古をさせてあげるべきでしょうか……
練習メニューなどお教え頂けないでしょうか。

部活は平日放課後2日(2時間ほど)、休日1日(3時間ほど)です。

メンテ

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Re: 初心者への指導 ( No.1 )
日時: 2020/09/01 16:58:35
名前: ぴここ 

付け足しです。
2人に聞いたところ、基本は程々に技の練習や試合ができるようになりたいとのことでした。

そのための注意点や練習メニューを御教授頂けたらと思います……
メンテ
Re: 初心者への指導 ( No.2 )
日時: 2020/09/02 03:15:27
名前: だみ声  < >

ぴここ さん
僕は、道場と中学校剣道部を指導して足掛け25年になる今年後期高齢者になった錬士六
段の指導者で、ここでは「だみ声」と言うHNで出没しているオジン(おじい)剣士です。

まず「臨任採用」での高校教員と言うお立場の理解が僕には不十分です。 つまりぴここ
さんの現在の教員生活の安定度が十分理解できていません。 分かるのは正式採用に至っ
ていない高校教員と言うお立場かなあと推測するだけです。(失礼ならお許しください)

そういう中で今年度だけの剣道部顧問と言うお立場のようですが、今後教員としての正式
な道をお進みになる過程でのご質問と解釈します。

経験者2人、未経験者2人で男子女子それぞれ2人づつの剣道部と理解します。 しかも
未経験女子2名は在部期間8ヶ月と言う変則的な経験期間だし、コロナウイルス騒ぎの中
でどれだけ稽古できているか、はなはだ心もとない状況だと思います。

そんな中での今回のご質問ですが、部員の意思より前に「顧問の意思」をお尋ねしたいです。
更に経験者男子2名の段位や、部活以外の道場稽古時間など、彼等2名がどのように部活
に取り組んでいるのかも重要な判断資料にしなければなりません。

僕が言いたいのは、ぴここさん自身がどのような判断で、剣道部顧問をお引き受けになっ
たのかを確認したいのです。 書かれているのは経験者がぴここさんだけだったし、臨任
採用で「押し付けられた」状態とも受け取れます。

いずれにしても、大人の社会では、引き受けたからには「責任」を持たねばならないし、
どうせ押し付けられたにしても、やるからには「成果」を示してやろうじゃないですかっ!

ぴここさんは、たぶん1年たったらこの学校にはおられない立場なのだと思いつつ、どの
ように「成果」を残すかは、ぴここさんの今後の教員生活の根幹を形成する重要な要素で
はないかと感じます。 しからば「成果」の残る取り組みをなさる事をお勧めしたいです。

まず、経験者男子2名には次の昇段審査に合格させて、彼らの「実績」を具体的なものに
する指導ではないでしょうか?
残る初心者女子2名にも、まずは「初段合格」の「実績」をもって卒業させることではな
いでしょうか?  その経過の中に試合もあれば勝利の喜びを味合わせてやるような「指
導」をご自身の「指導目標」になさるのが、両者にとって「能率」の良い「師弟関係」で
はないでしょうか?  と言いつつ、ぴここさんの中高時代の剣の「技量」を知らないで
書いてみました。

では具体的には、どのような取り組みが提案できるでしょうか? 
まずは部員たちに「段位を上げる」稽古内容を一緒に相談してみてはいかがでしょう? そ
のためには、ぴここさんが審査合格のプロセスを理解なさる必要があり、プロセスの具体
的な段階を調査研究しなければならないと思います。  そして部員たちには、部活時間
だけの稽古量では、道場に通っている子に「追い付き追い越す」事が出来ない事を説明し
なければなりません。つまりそのための研究をなさってください。 そして毎日の部活稽
古で効率良く上達するための「研究」は双方で不可欠です。 その研究はぴここさんの正
式教員への最短距離でもあるはずです。


もっと書きたいですが、とりあえずこれだけにします。  以上に僕が書いた事は、とあ
る剣道部顧問が教員採用に至る経緯を見てきた経験から書いてみました。 もちろん僕の
知らない経緯もあるはずですが、現在この顧問先生は立派な剣道部指導者としてご活躍で
あることを書き添えておきます。
メンテ
Re: 初心者への指導 ( No.3 )
日時: 2020/09/02 08:40:18
名前: Hide.◆vm9xYr4tCqk  < >
参照: http://ichinikai.com

管理人のHide.です。

そうですね、個人差はありますが、ある程度即席で上達させる方法がないことはありませ
ん。

ポイントは、
 1.姿勢・足の構え
 2.握り
 3.振り(空間打突)→タイヤ打ち
 4.送り足→踏み込み足
の4点です。
ここを直していくだけで抜群に上達します


剣道は腕で竹刀を振り回すので、どうしてもそちらに意識が行ってしまいがちですが、実
は足の方が大切なんですね。
腕の重さは片腕が5kg。両腕だと10キロになります。それで500gほどの竹刀を握り振り回
すわけですから「体幹(=軸意識)」がとても重要になります。
それを支えるのが「姿勢」であり「足の構え」ということになります。
ここが正しくないと、すべてがうまくいきません。

ポイントは「気を付けの姿勢から半歩右足を前に出した形」です。
小足で通常歩行をする中、右足前でふと立ち止まった状態。これが自然な形です。
ここから骨盤を前傾させますが、上半身が前傾しないようにグッと胸を張ります。

最初は腰や背筋にテンションを感じつらいと思いますが、慣れれば意識せずともこの姿勢
を維持できるようになります。

初心者に「胸を張れ」「姿勢正しく」と指導するとどうしてもそっくり返ったような姿勢
を取りがちです。これではスムーズに打突することができません


「握りの正しさ」も重要です。
「打突をする=竹刀を振る」という動作を竹刀という意思を持たない物体に伝達する最後
の部分が掌です。この作用を「手の内」と言っているわけです。
効果的な手の内を作るために重要なのが「正しい握り」なんです。

これを確認する有効な手段が「上下素振り」です。
 1.構えた時の握りを変えないように左拳が頭上に上がるまで振りかぶる
 2.息を吐きながら剣先が床から10cmのところまで振り下ろす
これら動作はゆっくりと力まずに行います。ただこれだけです。
親指と人差し指側でガッチリ持っている握りの悪い生徒はこれがうまくできません。


正しい握りをマスターしたら、空間打突です。
当たり前のことですが、面なら面の高さ、小手なら小手の高さ、胴なら胴の高さと角度、
突きには突きの高さというものがあります。
それを三挙動あるいは一挙動のお稽古で、徹底的に身体に覚え込ませるのです。
これを徹底的に繰り返すことにより竹刀のコントロール力が圧倒的によくなります。

そこから、タイヤや打ち込み台などを「打つ」という動作につないでいきます。


最後が足さばきです。
剣道の足さばきは通常歩行とは異なり「送り足」が基本になります。
左足が右足を追い越すことは、特殊なケース以外はないと考えてください。

送り足の基本は、
 1.かかとを床に着けない
 2.進む方向の後ろの足で床を押す
 3.進む足とともに重心が移動する
 4.どのように移動しても基本の姿勢及び足の構えになる
です。
通常歩行ではこのような移動方法を取りませんので、我々にとりまして極めて特殊な動作
です。これを徹底して行いカラダに思え込ませなければなりません。

前後左右への一歩あるいは二歩の移動から始め、長い距離のすり足まで、自由自在に送り
足での移動ができるように鍛えていきます。
そこから、「踏み込み足」へとつないでいくのです。


だいぶ長くなりましたので、とりあえずここまでとします。
基礎がなければ「技」や「試合」を楽しむことはできません。
積み木も土台をしっかり作ってやらなければ積み上がらず崩れてしまうものです。
一見遠回りなようですが、基礎力を培うことが最も近道ですからd(^-^)!

なおご不明な点があれば、遠慮なくご質問ください。
メンテ
Re: 初心者への指導 ( No.4 )
日時: 2020/09/03 08:36:58
名前: ぴここ 

だみ声様、hide.様
たくさんのアドバイスありがとうございます。
基礎が1番の近道なのは重々承知しております。騙し騙し(言い方悪いですが、、)方法を変えながら、飽きずに楽しめるよう基礎を教えて行けたらと思います。
また、経験者の2人とも相談して私が立ち会えない場合の練習メニューも考えていこうと思います。

追記:前回の部活で新たに2年生の初心者2人の入部が決まりました。嬉しいですが、最後まで見てあげられないのが残念です
メンテ
Re: 初心者への指導 ( No.5 )
日時: 2020/09/04 07:46:47
名前: Hide.◆vm9xYr4tCqk  < >
参照: http://ichinikai.com

To ぴぴこさん

>追記:前回の部活で新たに2年生の初心者2人の入部が決まりました。嬉しいですが、最
>後まで見てあげられないのが残念です

そうですか、それは素晴らしいことですね。

初めて剣道に触れる子どもに「剣道って楽しいな」「剣道って価値があるものなんだな」
「剣道って素晴らしいな」と感じさせてやることができれば、その子は剣道を辞めません。
部活としてその子の剣道に関わることができなくなったとしても、ぴぴこさんが剣道の種
を植え付け水をやり目を出させたことに変わりがありません

私は最初に出会った先生が必ずしも好ましい指導者ではなく、その後剣道がイヤになって
しまった時期がありました。しかし引っ越しに伴い道場を移り、そこで多くの先生と仲間
に出会い再び剣道に対する意欲が増しました。

私も日々、どうやったら基礎を楽しく指導できるかを考え模索しています。
共に頑張りましょう!p(^-^)q
メンテ

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