Re: 踏み込みについて/道場出身者への指導について ( No.1 ) |
- 日時: 2016/06/10 15:45:20
- 名前: 長幼の序
- 指導者にも色んな方がいらっしゃいます。
中には、自分の教えだけを忠実に守るようにと、やや偏重した指導をする方もいらっしゃいます。
さて、踏み込みの件ですが、その納得をしていない生徒さんは、どんな感じなのでしょうか? もしや、やおら強い打突をしようとあたかも「地団駄」を踏むようには、なってないでしょうか。 もし、そうであるなら道場の先生の言葉も理解ができます。 また、やたらと足の踏み込みを意識して床を「パチッンパチン」て鳴らすのもあまりよろしくない。 そんな傾向を見受けられての「個別」の指導では、なかったでしょうか? 無理な踏み込みは、怪我の原因にもなりかねません。 踏み込みの強さは、相応の体力、運動能力、剣道の特性を体得していけば、おのずとついてくるものです。 もちろん強い踏み込みは、大切ですが、全体の中の「個」の特徴も意識することが必要ですね。
総体的にやる指導と併せて個別の指導をキメ細かにやる事、相反するような疑問点が出たら、その生徒とのコミュニケーションの中で、自分の指導点との接点を導きだす事が肝要。 目指す頂上は同じでも、登り方、ルートが違うのは、よくあることゆえ、そのうち理解はし合えると思います。 大切なことは、疑問点を放置しないこと。そして、相手に伝わるまで、丁寧で的確な指導に終始することです。
指導者は、自分の指導に併せ、他の先生方の指導も「素直に謙虚に」学ぶ姿勢態度を身に付けさせる責務があります。 よって、常に研鑽に努める必要があります。 そのような姿勢で、一生懸命に指導に取り組まれれば、必ずや生徒は理解します。 一例ですが、独善的な高段者より、剣道歴はない、もしくは浅くても、一生懸命に取り組まれる指導者のいる剣道部の方が、かえって良い剣道部になってる事の方が多いと感じています。
反抗的な態度に対し、反発するとより溝は深まります。 また自身の剣道歴、段位等で自分を卑下しない事も大切です。 一緒に頑張っていくんだって意識が必要ですね。
ただし、指導者と生徒という人間関係の中で、通常生活の態度として、間違った事には、毅然とした態度も必要となります。 ここが、まさに「人間形成」を謳う剣道の本質と考えます。
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Re: 踏み込みについて/道場出身者への指導について ( No.2 ) |
- 日時: 2016/06/11 17:44:39
- 名前: だみ声
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- 僕はこの手の問題があった時、「今、目の前にいる指導者の言うとおりにやりなさい」と指導しております。
特に過去に道場で受けた指導と、中学生になって受ける指導に違いを感じて、「あっちではこうでした」と言う場面 は時々発生します。 講習会でも「普段はこう習っています」と言う他校の生徒もいます。 その時僕が使う言葉は上の通りです。
一方自分が指導する部員たちが講習会に参加する時、普段と違うと思う指導があっても「その指導者の言うとおりに 稽古しなさい」と事前に説明しております。 それはたぶん同じことを異なる言葉で言われていることが多く、その 内分かる時が来るよ、と言い続けております。
そしてなぜそう言うのかの説明をします。 以下の通りです。 1.一見異なる指導のように感じるだろうが、きっと同じことを「異なる言葉」で言われているだけです。 2.あるいは指導の優先順位が違うために異なって感じているのだと思う。 3.いずれ「同じだったのだっ!」と気付いた時、君は上達しているのです。 異なる説明の言葉が「納得」の段階 で「同じ」と気付くのは、それだけ君の理解の範囲が広がったという事なのです。 4.これに気付いた時、「うれしい気持ち」を味わうから、早くそうなるよう頑張りなさい。 だから今は僕の言う 事を信じて従ってください。
あるいは講習会を終えて帰ってきた部員たちから、「講習会でこういう指導を受けました」と言う質問があった時、 想像を混ぜながらですが、出来るだけ「同じ事だった」と言う結論を感じるような解説をします。 ほとんどの場合これで説明が出来ると思っております。 中には、部員の「勘違い」もありますが、それは別問題で すのでここでは割愛します。
もう一つ、指導者の段位の上下が指導時の説明の上手下手とは、一致してない場合も多いし、指導者と被指導者の年 齢差による意識のすれ違いも発生します。 滑舌の悪い説明も、聞く側にとっては聞き取りにくく、異なった受け止 め方も生じます、これなどはなはだ迷惑な事です。
今回の「強く踏み込む」話題についても、長幼の序さんの説明の通りで、ここに至る背景が問題なので、一概には言 えない所であります。 特に運動競技は、数学や、科学の説明と違って、「正解は一つ」と言うものでない部分があります。 乱暴ですが、 「体が覚える」ための説明なので、工夫が必要ですね。 「よくよく吟味あるべし」は宮本武蔵の五輪の書でよく目にしますが、指導者にも被指導者にも通じる一文だと思っ ております。
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Re: 踏み込みについて/道場出身者への指導について ( No.3 ) |
- 日時: 2016/06/12 07:53:49
- 名前: Hide.◆vm9xYr4tCqk
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- 参照:
- 管理人のHide.です。
高齢になるとそんなに強く踏み込んで打突しないものですから、道場の指導者が高齢であ ることが想像できます。
ともあれ、その生徒は踏み込みが弱いために一本にならないなどの弊害が出ているのでし ょうか? もしそうであれば、「踏み込みが弱いから一本にならないんだよ」と指導することができ ますね。でも、踏み込みが弱いことでマイナスが出ていないのであれば、無理に直させる 必要もないんじゃないでしょうか
ムリに自分の指導に当てはめようとするのではなく、今の生徒に必要なことをしっかり理 由づけして指導することが大切です。
小学生くらいまでは、先生や大人の言うことに盲目的に服従するものですが、思春期を迎 える中学生になりますと、大人や指導者の言葉に懐疑的になるものです。納得のいかない ことには従わないものです。
そんな部分も意識されるといいと思いますよ ~☆
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踏み込みについて/道場出身者への指導について ( No.4 ) |
- 日時: 2016/06/13 18:03:49
- 名前: 菊一文字
- 長幼の序さん、だみ声さん、Hide.さん いつもありがとうございます。
大変勉強になりましたし、大変勇気がわきました。
生徒にはなぜ強く踏み込むなと言われたか聞いて見るように、それから今まで習って いたことと違うなと感じて指導に納得できなかったり、疑問に思うことは必ず相談す るようにと話しました。
学校行事が重なり部活がないため、生徒からはまだなぜ強く踏み込むなと言われたか については聞いけていません。
今までも道場出身者に反抗されたりということは多少なりともありました。 その都度、疑問が合ったら相談するようにと話したりしましたが、理解し納得するま ではなかなか難しいものがあります。
中学校から剣道を始めた子たちは、それなりの成長をしてくれるのですが、道場出身 者は、出身道場などで相応の稽古を続けていない子は、あまりレベルアップできてい ないのが現状です。
これまで初心者が大勢を占めるため、初心者の練習を基本力をつけるということで経 験者も一緒に学び直すというメニューと、そんな中でも高校でも続けられるようにと、 それなりの実践練習メニューを導入したりするのですが、あまり気持ちが入らなかっ たようにも思います。
これからの課題ですね。
踏み込みのことについては返答がありましたら報告させていただきます。
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Re: 踏み込みについて/道場出身者への指導について ( No.5 ) |
- 日時: 2016/06/13 22:29:15
- 名前: Hide.◆vm9xYr4tCqk
<
>
- 参照:
- To 菊一文字さん
少しでも拙サイトがお役に立ちますればうれしく存じます。
初心者と経験者の実力差は常に中学校指導者に付きまとう問題です。 どちらかに焦点を当てれば、どちらかが腐る。悩ましいところですね(>_<)
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Re: 踏み込みについて/道場出身者への指導について ( No.6 ) |
- 日時: 2016/06/15 00:36:53
- 名前: ななし
- 横からしゃしゃり出るようで済みません。
長文ご容赦下さい。
菊一文字さんにお尋ねします。 強い踏み込みが良いという根拠は何ですか?
道場の高段者の先生が、なぜ強く踏み込むなといわれたか、 私には何となく想像がつきます。
実は私も、 「他の先生が強く踏み込めといっても、はいと聞いておいて、 本当にやったらダメだよ。それよりも、正しい踏み込みの足をやっていれば、 独りでにきちんと体が決まる踏み込みが出来るようになるよ。」 と、強い踏み込みを指導する先生は、はいと聞いておいて聞き流すようにいっています。
まあ、あえてけんかする必要はないので、 「はいと聞いておきなさい」 なのですが。
私は意識的な強い踏み込みには反対です。 簡単に言うならば、順序が逆だからです。
踏み込みに限らず、剣道は足捌きが大切です。 基本の足型、体の運用、送り足、開き足、回り足、すり足、踏み込み足、 色々あります。
速く、力強く、なめらかに、軽やかに、理想はなんでしょうか? どんな状況でも、どんな体勢でも、自由に動けるのが理想ですね。
さて、踏み込み足について、どういう風に「脚」と「足」を使って踏み込むのか、 生徒に体の使い方はご指導されましたか? 完璧に踏み込み足の運用法をマスターさせられましたか?
正しく踏み込みが出来るようになれば、あえて強く踏み込むことを意識しなくても、 数をこなせば独りでに強い踏み込みになっていくものです。
正しい踏み込みが出来ていないのに、ことさら「強い踏み込み」を意識させると、 正しい踏み込みを体得するための妨げになります。 タイミングがずれたり、かかとを思い切り床に打ち付けたり、 故障のきっかけにもなります。
あくまでも、正しい踏み込みの結果、強い踏み込みになるのです。 形が出来ていないのに、いらぬ事を意識すると、いらぬ方向にずれていきます。
高段者で経験も豊富な道場の指導者がこのように考えられても不思議ではありません。 納得です。
「強い打ち」に関しても同じ事がいえます。
手の内がうまく使えないうちに、「強く打て」と教えられた子は、 良い手の内が身につくでしょうか?
まずは、「強くうつ」は意識から外しておいて、手の内をどう使うか? 正しい手の内を教えた方が、結果的に良い打ちで強い打ちが出来るように なるのではないでしょうか。 手の内が出来ていないうちから「強い打ち」を強制された子は可哀想ですよね。
部活動は、特に公立校は、残念なことに生徒が指導者を選ぶことは出来ません。 その学校の指導者だというだけで、当然のように生徒の指導をします。 段位が低く、経験の浅い方でも指導してしまいます。 そして、ひどい方は無理に自分の指導に従わせようとします。
長幼の序さん、だみ声さん、Hideさんは、 とてもやさしい言葉であなたにご回答されています。 恐らく、菊一文字さんは三人の真意を誤ってとらえてみえるのではないかと思います。
道場の先生に、「なぜ強く踏み込むな」といったか、生徒に答えを持ってこさせるよりも、 Hideさんの言葉をお借りすると、 ”ムリに自分の指導に当てはめようとするのではなく、 今の生徒に必要なことをしっかり理由づけして指導することが大切です。” なのです。
つまり、道場の先生を問い詰めるよりも、 生徒に対し、「強い踏み込みをさせる」ということを無理に押しつけるのではなく、 剣道について、いろいろな体の使い方の理論を深く勉強して、 なぜそうするのか、理由を明らかにして指導することが大切なのです。
えらそうなことばかりいって申し訳ありません。
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