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大人の剣道へ移行(攻めの考察)
日時: 2021/06/22 22:52:59
名前: あかね 

中学生剣士のときによく書き込みしていました
そのときなんというハンドルネームだったかすらも忘れてしまいましたが、
いまは、もうあれから10年以上経ち、剣道を続けております
相変わらず剣道バカで、毎日剣道のことを考えています。

現在は27歳。
高校生とは違い、体力もなくなり、打ちまくる剣道では対応できなくなりました。
練習も週1回。

大人の剣道に移行すべきときが来たなと思っております。
攻めて、攻め合って、しのぎを削り合って、
そんな剣道を今までしたことがないので、
攻め方が全くわかりません
数を打って、攻撃していた剣道から、攻める剣道を求められるようになり、どこを打つべきなのか、わからなくなり、現在、自分の剣道を改革するときがやってきたように思います。

攻め方や、攻めとはどういうことなのか、教えていただきたく、久々にスレを立てました。
メンテ

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Re: 大人の剣道へ移行 ( No.1 )
日時: 2021/06/23 08:50:59
名前: Hide.◆vm9xYr4tCqk  < >
参照: http://ichinikai.com

管理人のHide.です。

おお、中学生の頃に拙サイトを利用してくれていたのですね。
そういう方が今も剣道を続けていて、掲示板に戻ってきてくださるのは本当にうれしいこ
とです。管理人冥利に尽きます。今後ともよろしくお願いします


そうですね、まだ27歳でしたら「お歳」という感じではありませんが、若い頃とは違って
スピードやバネ、手数だけで勝負する剣道からの脱却を考え始める年齢ではあると思いま
す。
剣道では「攻めを考え始めたところから初級卒業」と言われているんですよ。

ところがこの「攻め」というのが厄介で、以後、ズーッとこの問題に悩まされ続けること
になります。「攻め」は、まさに「出口のない迷路」といっても過言ではありません。
と言いますのも、剣道の「攻め」には、一手一手を交互に打ち合う囲碁や将棋のような定
石というものが存在しないからです。

さらに「攻め」は自分の持ち技や体格、体力との関係が深く、一人一人千差万別です。
お相手によっても攻め方は変わりますし、一瞬一瞬状況が変化しますので、同じお相手で
あっても「攻め」が通じる瞬間と通じない場面があります。


では、どのように攻めを組み立てていけばいいのでしょうか?
それにはまず、「打突の好機を知る」というところからスタートしなければいけません。
一般的に打突の好機とは、
 ・相手の起こり頭(出端)
 ・技を受け止めたところ
 ・技の尽きたるところ
 ・相手の退くところ(引き端)
 ・相手の居ついたところ
を言います。ここを見つけたらすかさず打突するということが勝ちを制するポイントにな
ります。「攻め」とはまさに「自身の働きかけによって、打突の好機を作り出すこと」な
のです。

この中の「相手の居ついたところ」ですが、お相手の心に「四戒」が生じたときに「居つ
き」が起こります。「四戒」とは「四病」とも言われ、「驚懼疑惑(きょうくぎわく)」
を言います。
 ・驚・・・驚き
 ・懼・・・恐れ
 ・疑・・・疑い
 ・惑・・・迷い
これらが心の中に生じると「居ついた状態」が発生する。
それをお相手の心に生じさせるのが「攻め」なのです。

つまり「攻め」とは「打突する行為(技)」そのものではなく、「技を仕掛ける前に行う
行動」であり、ゆえに「技前(わざまえ)」とも言われているんです。


少々長くなりましたが、前段として「攻めの考え方」についてお話してみましたが、ここ
まではご理解いただけましたでしょうか?
メンテ
Re: 大人の剣道へ移行 ( No.2 )
日時: 2021/06/23 11:53:43
名前: ViVi 

「攻め」超難問です。
冗談抜きで東大合格より難しいかもですよ?
私は50歳で七段ですが未だに理解できてません。
年齢なりには理解できている部類に入っているから七段までは昇段できてたんだと思いますが、八段の先生は勿論、ベテラン七段の先生にも通用しません。
同じ段位でも積み重ねた稽古の重みが違うんだと思います。
何をガチャガチャ慌てて打ってくるんだ?それで七段?なんてよく言われてます(笑)
要するに今はまだお若いですし、もがき苦しんで打って打って打ちまくりで良いと思うんです。
そのうち無理・無駄が省かれていって年齢や錬度なりの攻めが発現できるようになるはずです。
焦らずにじっくりと、修行は永遠です。
頑張りましょう!
メンテ
Re: 大人の剣道へ移行(攻めの考察) ( No.3 )
日時: 2021/06/23 20:40:59
名前: 探剣家 

私としては、一時的に待ち剣を行ってみることを勧めたいです。
メンテ
Re: 大人の剣道へ移行(攻めの考察) ( No.4 )
日時: 2021/07/04 18:24:47
名前: あかね 

Hide.先生

お返事ありがとうございます。
攻めについて詳しくわかりやすいご指導ありがとうございます。

今日は大会に数年ぶりに出場しました。
高校生、大学生ばかりのなか、コロナ禍で稽古が数ヶ月なくなっている&数年ぶりの試合は、5秒で体力が尽きました。体力が尽きると、攻めが単調になり、頭が真っ白になり、すぐ負けました。気持ちも体力も負けました。
今回の大会で、やはり体力の差、身体のしなり感、バネ、跳べる距離、全てにおいて、圧倒的にまけていました。
そんななかで打つことにいっぱいいっぱいになり、攻めずに単調な技ばかりでした。

強い人は、攻めが工夫されているのでしょうか。何が強いのでしょうか?中心を取り続けて、あまり竹刀を動かさない攻め方の人、常に竹刀を動かし、払ったり巻いたりいろんな攻めを展開する人、足を使ってダイナミックに攻める人、、、いろいろで何がいいのかわかりませんでした。わたしは153センチの超小柄剣士。足を動かして攻めなさい、多様な攻めを展開しなさい、などアドバイスをいただきますが、結局、低身長にはどんな攻めがよいのでしょうか?
メンテ
Re: 大人の剣道へ移行(攻めの考察) ( No.5 )
日時: 2021/07/04 18:27:09
名前: あかね 

ViVi様

お返事ありがとうございます。
考えると打てなくなる
打つことに集中すると考えなくなる
という感じになります。
まだ微妙に体力、バネがあるため、高校生剣道を引きずって、無駄打ちしてしまい、結果、無理をして打つので、うまく入らず、若い人にはすぐ負けてしまいます。
メンテ
Re: 大人の剣道へ移行(攻めの考察) ( No.6 )
日時: 2021/07/04 18:28:20
名前: あかね 

探剣家 様

待っているのと、出ばなは、すごく紙一重に思います
よく見て攻めると、待つなと言われます

難しいですね
メンテ
Re: 大人の剣道へ移行(攻めの考察) ( No.7 )
日時: 2021/07/06 12:06:04
名前: Hide.◆vm9xYr4tCqk  < >
参照: http://ichinikai.com

To あかねさん

久しぶりの大会出場で、コロナ渦の影響でお稽古が十分できなかったことも相まって、納
得のいく試合ができなかったご様子。逆に言えば、より「大人の剣道(=攻めを主体とし
た剣道)」への移行の必要性を強く感じられたようですね

剣道はつらく苦しい競技と言われます。打たれることにより、お相手から自分の弱さを思
い知らされるからです。
試合での負けはとくにつらい経験ですが、負から学ぶことが多いのも事実。
さらに「攻めについての理解」を深めていきましょうp(^-^)q


>強い人は、攻めが工夫されているのでしょうか。何が強いのでしょうか?
>中心を取り続けて、あまり竹刀を動かさない攻め方の人、常に竹刀を動かし、払ったり
>巻いたりいろんな攻めを展開する人、足を使ってダイナミックに攻める人、、、いろい
>ろで何がいいのかわかりませんでした。

はい、たいへんいいところに気づかれましたね。
人によって攻め方は様々。決して一様ではありません。それぞれが工夫して「自身の攻め
方」を模索し、今できうるベストを行っているのです。
それが「自分らしい剣道」の構築、修行段階としては「守破離の破」の段階なんですね


>わたしは153センチの超小柄剣士。足を動かして攻めなさい、多様な攻めを展開しなさ
>い、などアドバイスをいただきますが、結局、低身長にはどんな攻めがよいのでしょう
>か?

はい、ここもポイントです。
ご自身の身長を考慮し「どういう攻めが適しているのか?」という疑問を持たれました。
これもとても重要なことです。
 ・体格、体型
 ・運動能力
 ・持ち技
等によって、攻め方というのは異なるのです。
どんなに素晴らしい攻めであっても「自分に合っていなければ役には立たない」というの
も「攻め」を難しくしている要因の一つなんですね(>_<)

とりあえず、あかねさんからのご質問は置いておいて、もう少し「攻め」というものの本
質的なお話をさせてくださいm(_ _)m


前回の書き込み(No.1)において「攻め」とは「技を仕掛ける前に行う行動=技前」とい
うお話をしました。多くの人が「攻めること=攻撃すること(技を仕掛けること、打突す
ること)」だと誤解していますが、これは違います。さらに厳密に言うならば、

 ●攻めとは、打つ前提を伴った打たない行為

なのですd(^-^)!

「打つぞ!」とお相手にプレッシャーをかけてその心を揺さぶり、お相手の中に「四戒」
を起こさせること。これが攻めの本質です。


簡単な例をひとつお話しますと、「面フェイント小手」という攻め方があります。
ひとつの技のようになっていますが、ここには攻めの一番典型的なエッセンスが含まれて
います。小学生に「攻め」を教える時に、まずこのフェイントを教えます

これを動きを追って彼我の状態を見てみると、
 1.間合いに接したところで面を打つ動作を起こす(プレッシャーをかける)
 2)中段の構えを崩して面をかばおうと手元が上がる(心が揺さぶられる)(崩れを生じる)
 3.空いた小手を打つ
という流れになります。

1でお相手は、「面を打たれるのではないか」という「疑い」の心が生じて2)のような動
作をしてしまう。このことにより小手が空くわけです。

1が「攻め」にあたり、2)が「四戒が生じた状態(=崩れた)」です。
これが「攻めが効いた」という現象です。

しかし、2)でお相手の手元が上がらなかった(=崩れなかった)場合は「攻めが効かな
かった」となるわけですね(T T)


以上のところはお判りいただけましたか?
「攻めの総論」ともいえるお話ですのでかったるいと思いますが、まずはここまでをしっ
かりと理解してください。

少々長くなりましたので、今回はここまでにしましょう 〜☆
メンテ

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