Re: 正中線を通す事 ( No.1 ) |
- 日時: 2016/06/30 07:07:16
- 名前: 長幼の序
- だみ声さんの書かれている通り基本をやると結果、正中線を通ります。
振り上げた際、ずれるのはその基本のどこかが、間違っているからです。 右にずれるのは、左肩肩甲骨を大きく使わず、右手で引き上げるため、起こるのが要因故、そこを修正していくこと。 この癖のある人は、打ち降ろしの際、右手で押し込んだり、左脇が開くという傾向があり、冴えのある打ちができず、有効にならない事が多い、よってその悪癖をなおすべく稽古するとなります。 但し仮に右開きで打突した場合でも、有効打突の条件を満たしていれば有効です。 この場合、相手の左面に当たりますが、正面、左右面という点からも問題はありません。 相手との駆け引きの中では、よくある打突ですが、あくまでも基本は正中線を通った打ちです。 私の道場では、むしろ左開きの子供が多く、修正に苦慮しています。 これは、振り上げた際に脇を締めすぎ左拳が右にずれ結果、面の右部に竹刀が流れるという悪癖を生みます。 合わせて姿勢も崩れる事が多く有効の条件を損なっています。
相打ち(相面)の場合も基本同様、正中線を打ち抜く事が理想です。 相打ちの場合、むしろ打つ前の動作、準備、間合、機会(理合)等々で差がでるようです。
剣道は円運動、表裏一体です。 面を起点に考えた場合、中心(正中線)があっての左右の面と考えます。 円運動も中心点が定まらばなければ、体を成しません。 そんな理由からも、正中線(中心)を通すことは、剣道の基盤となると考えます。
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Re: 正中線を通す事 ( No.2 ) |
- 日時: 2016/06/30 08:00:46
- 名前: Hide.◆vm9xYr4tCqk
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- 参照:
- 管理人のHide.です。
そうですねぇ、基本として教えるときは、「左右の拳とも正中線を通過するように」とし ますが、体力的に非力な小学校低学年くらいまでは、右こぶしが正中線を通過しなくても あまり目くじらは立てないようにしています。
腕が短かったり、腕の長さに対して柄が長かったり、様々な要因で振りかぶりの時に右こ ぶしがずれます。しかしそれも、高学年になると直ります。 低学年の段階では、左こぶしが正中線から外れてしまうものはしっかり直すよう心がけて います
なお、応用的打突では、左右の拳とも正中線をはずす打ち方がありますが、それは意図的 に教えることではなく、「個々人が体得していくもの」かなぁと理解しています ~☆
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Re: 正中線を通す事 ( No.3 ) |
- 日時: 2016/06/30 11:41:38
- 名前: 鉄心
- みなさん仰られるように、基本の正面打ちは両拳、剣先とも正中線を通るものと思います。低学年の子は難しいと思いますが、小学生のうちにはできるようにさせます。
正面打ちは全ての技の基本であり基準であると思います。そこから剣先を左に数度ずらせば小手、45度まで傾ければ胴など。正しい基準があると、体がそれぞれの技の角度等を覚えやすくなると思います。
正面打ちの基準が曖昧だとそこから派生する技の精度が悪くなるかなと思いますね。 将来的に片手打ちをする際にも、左手一本で剣先が面を捉えないといけないわけですからね。
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Re: 正中線を通す事 ( No.4 ) |
- 日時: 2016/07/04 01:06:04
- 名前: だみ声
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- 長幼の序さん Hideさん 鉄心さん
返信が遅くなり失礼しました。 それぞれの方のご意見を読んで、僕の書いた内容に大きな間違いはなく、おおむね面の基本打ち動作としては、これ を継続していいのかなと言う印象を持ちました。 合わせて振りかぶる時、どこの筋肉を使うべきかと言う点も、長幼の序さんの記述の通り、いわゆる「背中の筋肉」 が主となり、竹刀は大きな円を描くことになると思います。
>振り上げた際に脇を締めすぎ左拳が右にずれる結果、面の右部に竹刀が流れるという悪癖を生みます。 これには気づきませんでした。 逆に言うと僕の指導には脇を絞める動作に甘さがあったのだと思います。 十分チェックしたいと思います。
>腕が短かったり、腕の長さに対して柄が長かったり、様々な要因で振りかぶりの時に右こぶしがずれます。 ずれている要因がどこにあるのかをよく観察し、不可能な事をやらせるのではなく、「左拳が正中線」はうる さくして、出来るだけ「左右拳とも正中線を通すのが基本だぞ」で彼等に意識させる程度でよさそうですね。
>正面打ちの基準が曖昧だと、そこから派生する技の精度が悪くなるかなと思いますね。 正確には足の運用との連携も必要な動作ですから、やはり基本はおろそかにしてはいけませんね。
貴重なご意見をありがとうございました。 自分の動作もしっかりチェックして、励んで行きたいと思います。
更に別角度からの視点など、ご意見をお持ちの方の書き込みも期待しておりますので、よろしくお願いします。
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Re: 正中線を通す事 ( No.5 ) |
- 日時: 2016/07/04 07:23:02
- 名前: Hide.◆vm9xYr4tCqk
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>
- 参照:
- To だみ声さん
少しでも拙サイトがお役に立ちますればうれしく存じます
あまりさせないのですが、時々子どもたちに「背中まで振りかぶる早素振り」をさせるこ とがあります。竹刀がお尻のワレメの真ん中にあたっているかどうかチェックさせます。 早素振りでやるところがミソです。 けっこうおもしろいですよ ~☆
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Re: 正中線を通す事 ( No.6 ) |
- 日時: 2016/07/05 00:02:17
- 名前: 三七式ヨシ
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>
- 三七式ヨシと申します。
自分が子供のころ受けた教えは、構えは柄頭がへそ前、剣先の延長線は眉間(正中線)でした。
振りかぶりも、柄頭と剣先がが正中線を通るようにと教えられ、左右面も柄頭は正中線上、剣先はこめかみから顎に向かって刃筋を 通すため、手の内を返しながらと習いました。
また、左右面の際は剣先は正中線を通るように振りかぶり、振り下ろしの際に手の内と肩を使うように習いました。
現在、伝達講習会では左手の親指の第一中手骨関節がへそ前と教わります。
肩を軸にそのまま振りかぶれば剣先、柄頭は正中線を通らないことになりますが、傾いたまま刃筋を通すのは難しいため、私は途中 で軌道修正し、柄頭と剣先が正中線上を通るようにしています。
また、剣道形の左上段(八双から変化を含め)からの打ちも正中線上を通るものと思っています(でないと四本目は切り結べません)。
こぶし、剣先と言うよりも、刃筋を立ててお相手の正中線上を切るためには、どういう軌道を取るのが理に適っているかではないで しょうか。
実際の打ちの場合、正中線を結んだ線は直線になりますが、右手、右足前の構えで向かい合い、同時に打ちに出ても人間のすることな ので(ついつい右にずれるとか)、計算どおりにはお互いの剣先は直線(面・surface)上を通らずいくらかずれるのではないでしょうか。
時折、打ちの軌道が交わり、お相手の竹刀の刃部と側部の間に挟まることがあります。
脇についてですが、両手を前に出して、手のひらを合わせた手刀を肩を使って上下する動作を基本に考えています。
構えは、いったん先手刀の形を作り、軽くひじを曲げて、柄頭をイメージしながら左手、剣先の位置を決めると脇は自然に締まります。
そのアレンジで前記の親指、剣先の延長線を決めれば良いのではないでしょうか。
注意するのは、弦(みね)左右の親指と人差し指で作ったV、柄頭が直線状に並ぶように持つこと。
この辺については、自分が教えを受けたことが色濃くなっていますので、各道場なりの教えに沿っていかれればよいと思います。
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Re: 正中線を通す事 ( No.7 ) |
- 日時: 2016/07/06 04:17:54
- 名前: だみ声
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>
- 三七式ヨシさん (このHN、何とお読みすればいいのでしょう? いつも悩んでおります。 笑)
ご意見ありがとうございます。 >自分が教えを受けたことが色濃くなっています 本当にその通りだと思います。出来るだけ正確な伝承が出来るような表現で、語る必要がありますね。
僕が受けた指導では、「中手骨関節」ではなく「こぶし」でした。 感覚的にも「こぶし」は範囲が広く、習う側とし ては、許容範囲が曖昧でもあります。 そして逆説的に見れば、双方が正面を向き、「柄頭」がヘソ前にあり、剣先が 眉間に付けば、竹刀はおのずと正中線上に来るという事のようですね。 その状態を固定して確認すると、中手骨関 節は自然にその線上にあるという事だと思います。 そして打突動作で、竹刀を無駄なく正中線(振った時は正中面) を維持することが、基本動作になるという事であり、これをアレンジすることでその人の「持ち味」がかもし出て来 ると言えばいいのでしょうか?
>手のひらを合わせた手刀を、肩を使って上下する動作を基本に考えています。 この状態を数学的にグラフで見る試みをしてみました。 視点を剣士の頭上とし、真下を見た時の頭の真ん中 を原点とします。 原点の左右に水平に引いた線上(X軸)に、左右の肩の中心が来ます。 原点に垂直な直線を引 いてY軸とします。 このY軸が正中線と重なるはずです。 手のひらを合わせた時はこれでいいのですが、実際に竹刀を構えた時は、右拳は左拳の前にあります。 つまり左右 の肩はX軸上になく、y=ax+b 式で表される右肩上がりの斜線で示されるはずです。(a,bの値は個人差により変化する)
そしてこの右肩上がりの斜線と、正中線(Y軸)は、直角で交わることがないのです。 しかも今のところこの状態は、真上から見た平面的な観測です。 実際は上下の要素が加わり、三次元の動きをしま すので、事態はかなり複雑です。 それゆえ正中線を維持して素振りすることは容易な事ではなく、反復稽古が重要という事なのだと思います。
たぶん我々の体は、ぎこちない動作から進化し、余分なものをそぎ落とし、「打突」と言う物理動作を極限まで磨き上 げ、剣道と言う競技?と言うより「武道」と言う精神修養のツールとして、研究しているのかな? という事でしょ うか? 一方には、打突の結果「勝利」無くして上達や極意とは言えないだろがっ!! と言う心理も存在していると思いま す。 上記の物理動作だけで語れない要素として、剣道には 攻め、溜め、崩し、刃筋、残心 があり、生涯剣道として、 幅広い年齢層で楽しめる要素があるのだなあと思います。
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Re: 正中線を通す事 ( No.8 ) |
- 日時: 2016/07/06 23:37:44
- 名前: 三七式ヨシ
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>
- さんななしき(昭和37年製)よしと申します。
だみ声さん、私も理系で物事をモデル化する際、単純化して考えることがあります。
手刀の上下振りと竹刀の振り方についてですが、両拳は一握り程度離れて持つため、両手を合わせた 場合とは確かに違います。
ただし、両肩とひじ及び手首(手の内)の可動域で調整できるため、刃筋の通った打ちが出来ると思い ます。
肩関節が一方向にしか動かなければ、テーブルの上のコップの水は飲めません。
無意識のうちに、コップを握りつぶさず、落ちない程度に持ちあげ、肩やひじと手首を動かして口元に 途中で水がこぼれないように運び、底のほうを持ちあげることが出来るのでコップの水が飲めます。
私を含め、動きがぎこちない方もいらっしゃいますが、目と手の感触で刃筋の通った竹刀の振りは可能 であると思います。
竹刀には重さもありますし、重心やら手足の連動など単純動作に分解してそれぞれを組み立手ていくと とんでもなく複雑な手順書が必要なのでしょうが、反復練習とPDCAにより一般的な運動神経があれば出 来なくはないものと確信しています。
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Re: 正中線を通す事 ( No.9 ) |
- 日時: 2016/07/09 04:34:17
- 名前: だみ声
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>
- 三七式ヨシさん(HNの謎が解けました。 これでゆっくり眠れます。 笑)
じつはこのHNには、何か個人的なご経験なり、ご事情なりの結果、考案されたのかなぁ〜と深読みし、僕が読んだの は「みなしきよし」でした。 しからばこの意味不明の中に何が隠されているのか? と日々思案(大袈裟)してい たのでした… 僕の「だみ声」も「声帯ポリープ」と言うタイトルで書かれたトピでのものなのです。 声帯に小豆大のポリープが3個あると診断され、それがだみ声の原因だったのです。 摘出手術して美声?を取り戻 した経験から、こんなHNになり、以来これ一本で通して早12年たちます。 還暦を過ぎ、古希を過ぎ、くしくも 7/8は71歳の誕生日でした… ヤレヤレ 年は取りたくありませんです、ハイ…
前置きが長いのもこの年齢層の特徴かもしれません。 ところで… >両肩とひじ及び手首(手の内)の可動域で調整できるため、刃筋の通った打ちが出来る 全くその通りだと思います。 関節の動きの複雑さは「神業」と思われますし、その微妙なアンジュレーショ ンによる滑らかな動きを実現する様は、「神の思し召し」ではないかと思います。 ついでに書いてしまうと、カニのかたい甲羅で覆われた全身においても、あの関節の複雑な動きを可能にする 蝶番の配置など、しかもしっかり軟質パッキンで浸水防止している様は、自然界の素晴らしさの具現であります。
「パパの会社はパスタを作ってるのだっ」のCMにもおおいに感動しました。 産業用ロボットも、ここまで進化したのだなぁ〜と言う感慨にふけることもあります。 いずれ、剣道稽古用ロボットも出現するかもしれません。 スイッチによって初段から八段まで設定できるようにな っており、気、攻め、溜め、残心もしっかり見せてくれる「優れもの」が登場し、いずれ人間と立ち会って勝敗を競 う… (まるで囲碁将棋の世界が、いよいよ剣道にも及んだか? でも栄花選手の突きをくらったらひっくり返った とか、寺本、高鍋選手の面には速度が及ばなかったとか、そうは問屋が卸さない場面もたくさんあるでしょうね)
そう言えば二足歩行ロボットの開発において、最終的に検討されたのは、「倒れる」動作の研究だったとか… 「歩く」動作は、実は「倒れる」現象を、「倒れてしまう」寸前で「つっかえ棒」を出す動作の繰り返しだったとか… こうして今では普通に二足歩行する、愛らしいロボットが出現しております。 それまでは倒れないために接地面積 を大きく取った、ぎこちないロボットがありましたが、それでも倒れる事を免れなかった点から、発想転換されたと 聞き及んでおります。(鉄腕アトムは、天馬博士によって、既にそのソフトが完成していたのでしょう)
>とんでもなく複雑な手順書が必要なのでしょうが、反復練習とPDCAにより一般的な運動神経があれば出来なくはな >いものと確信しています。 まさに「百錬自得」上達の道はこれしかないと思います。
真夜中に目覚め、何となく冴えてしまったところで、いろいろ剣道と関係ない事を書いてしまったなあと思いつつ、 「朝寝」への睡眠に挑戦します。(定年退職者の特権でしょうか?)
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