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町道場の評価
日時: 2014/12/27 04:49:26
名前: だみ声  < >

僕の所属する町道場は、初代館長がお始めになり、現館長がそのあとを継いで18年が過ぎ、創部以来40年が経過
しつつあります。
当然卒業生も多数おり、それぞれの人生を歩んでおります。
最近の10年、高校生大学生になった卒業生が時々防具を持って稽古にやってきます。 皆が剣道を継続しているの
ですが、曰く「ここに来るとホッとするのです」との事なのです。 そんな言葉を何気なく聞いていたのですが、今
日高校1年生になった卒業生(高校でも剣道部員)のお母さんが、「うちの子『剣道が嫌いになるかもしれない』と言
って、今日の稽古に来ました」と言うのです。
聞けば高校での稽古の激しさにいささか「辛さ」を感じ、上達の実感もなく、壁を感じているとのことでした。
まだ1年生ですが、ちょうどこの時期、冬休みになっても稽古に明け暮れているのですが、好きだったはずの剣道に
対してそういう感覚になった時、小学生から所属した稽古場にやって来て、何らかの気分転換をして、翌日再び激し
い稽古に挑んでいるようです。

卒業生の道場での稽古は、決して楽なものでもなく、地稽古の最後の所は、やはり掛かり稽古になって終了すること
が多いので、消耗も結構あると思うのですが、今日も稽古の後元気に挨拶し、帰って行きました。(今日は道場の稽古
納めということもあって、高校生3人が大人の稽古に加わりました。)
お母さんの話では、「小学生の時、道場でしっかりと楽しむ剣道を経験出来、その事を思い出して、翌日からの激しい
稽古に行く気になれる」のだそうです。 かと言って彼は2ヶ月前、すでに三段審査に合格しております。

僕としては決して「楽しむ剣道」などさせたとは思ってないのですが、「何が楽しかったのでしょう?」と質問しまし
た。 指導は厳しかったけれど、この道場では「試合に負けても叱られることがなかった」と言うのです。
単純ですが、「下がらないこと」を軸として今も稽古させておりますが、「下がる技は大きくなってからでいい」とい
うことで、確かに負けてもまずは「下がってなかったぞ」から始まって、反省点の説明をしております。
「叱ってない」とも思ってないのですが、負けの反省点は「指導者側にある」という感覚は館長以下指導陣の認識に
あります。
そのせいもあると思うのですが、決して強い道場ではないことも事実です。 ただし剣道を通じて「良い大人」にな
るんだぞ、という話は結構しております。
こんな小学生時代の道場での経験が、彼らには「楽しむ剣道」と捉えられているのでしょうか? いずれにしても卒
業後、剣道だけでなく、進路においても、何か行き詰まった時、「原点に返る」ような感覚で稽古に来る子がいること
は確かです。

決して強い道場ではないけれど、巣立って行った子達が、「古巣の道場へ行ってみよう」と発想してくれているとした
ら、地味ではありますが、何らかの評価を得ているのかなあ? という感覚を持てた今日の稽古納めでした。
メンテ

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Re: 町道場の評価 ( No.1 )
日時: 2014/12/27 10:10:49
名前: 長幼の序 

素晴らしいですね。
この道場は、まさに「帰るべき我が家」なのですね。
都会で働く人達が、正月休みに自宅に帰って「ホッ」として何とも言えぬ、安心感を得るような・・・そんな雰囲気を長年皆さんで、培ってこられたのでしょう。
正しく、町道場しいては、今の剣道界に1番求められる環境では、ないでしょうか。
メンテ
Re: 町道場の評価 ( No.2 )
日時: 2014/12/27 10:44:09
名前: Hide.◆vm9xYr4tCqk  < >
参照:

管理人のHide.です。

古巣の道場ってそういう性格であるべきと考えます。
私も高校や大学の頃、スランプになると道場に出かけて行きました。そこで、お世話にな
った先生方にお稽古をお願いすると、「強くなったね」「頑張ってるなぁ」と声をかけて
いただき、気持ちをリフレッシュして部活に戻っていったものです


学校剣道は、他の運動部と同様、学校の名前を背負って戦いますので、どうしても勝利至
上主義になりやすいです。部員たちの目標設定も「全国制覇」とか「全国大会出場」など
具体的な大会を定めて、モチベーションを上げようとします。

もちろん現場の指導者は、「剣道の理念」という大目標を失念しているわけではありませ
んが、その前に「勝つこと」への比重がどうしても大きくなってしまっていることが少な
くありません(>_<)

しかしながら、中学、高校、大学と「勝負にこだわる剣道」を学ぶことはけっして悪いこ
とではありません。その中で様々な葛藤に苦しむことも、剣道の大切な修行のあり方だと
考えます 〜☆


道場はそんな中にあって、終始一貫して「人間形成」に重きをおいた指導をしていくべき
です。思想的なバックボーンを崩すことなく、青少年育成と地域社会への貢献を考えるべ
きでしょう。そこに価値観を見出してくれれば、卒業生たちも戻ってきてくれるものと考えますし、卒業生が戻ってきて定着する事こそが「町道場の評価」になると愚考する次第
です
メンテ
Re: 町道場の評価 ( No.3 )
日時: 2014/12/28 02:08:24
名前: だみ声  < >

長幼の序 さん、Hide さん
早速のコメントありがとうございます。 「強くない道場の単なる言い訳でしょう」と言うご意見の方もおられると
思いますが、町道場のあり方の一つの姿として、こう言うのも「有り」ということかなあと思います。

中学生になって剣道部という子にとって、町道場は馴染みが薄く、そのイメージが「こわそう」という声も聞いてき
ました。
たまたま中学校剣道部の外部指導もやらせてもらっておりますので、当然部活以外の稽古として道場へ来ることも多
いに奨励し、保護者への道場紹介文書も配布し、初日などは迎えに行ったり、とにかく道場に慣れてもらうこともや
っております。
そういう子が高校へ行って剣道部という子の中には、時々自分だけでなく友人を連れてくる事もあります。 こっち
としては、小学生の時は道場を知らなかった子が、自主的に稽古にきてくれることも嬉しい限りであります。 一緒
に来る友人は、試合会場や練成会で顔見知りになっていることもあります。

現在指導者として戻ってきた卒業生もおりますが、何しろ「仕事が忙しい」し、地元消防団にも入っているため、そ
っちの仕事も半端じゃないわけです。 もうしばらくは我々「年金組」の指導者で頑張ることになるのですが、一応
後継者も育っているというところです。

来年も公私共に頑張るつもりであります。 皆様良い年をお迎えください。(チト早いか?)
メンテ
Re: 町道場の評価 ( No.4 )
日時: 2014/12/28 10:28:52
名前: Hide.◆vm9xYr4tCqk  < >
参照:

To だみ声さん

町道場はどこも経営が苦しく、数が減ってきています。
塾やスイミングに比べると、はるかに安い値段で教えています。

「剣道は人間形成の道だから、お金儲けをしてはいけない」という不文律(?)が、剣道
を「安い習い事」にしてしまっています。
私の師匠の時代(30年ぐらい前)までは、剣道だけで飯を食っている専門家がいました。
私は大学を卒業して師匠の代稽古などをさせて頂いてましたが、もう、剣道で食える時代
ではありませんでした(>_<)

剣道界が、若手の剣道指導者(専門家)の育成をし、そうした人たちが生活できるような
基板を整備していかないと、現在の警察剣道におんぶに抱っこの強化策では先行きに不安
を感じざるを得ません。


学校開放を主とした剣友会活動では、営利目的の活動が制限されています。
町道場復権のためにも、全剣連がきちんとした施策を熟考する必要があると考える次第で
すm(_ _)m
メンテ
Re: 町道場の評価 ( No.5 )
日時: 2014/12/28 23:40:36
名前: サラ・ブライアント 

私は町道場の実態を知らないし、
このあたりにも町道場と呼べるものはほぼないのですが…
町道場、復活してほしいなと思います。

私の数少ない経験や、ここでの見聞では、
今の剣道を習う場所の主流である剣友会は
指導の主体がはっきりしていないところが多いですよね。
もうひとつの主流である警察剣道も先生が一定していないし…

いろんな場面で、いったい誰の言うことを聞けばいいのか?
問題の責任を取るのは誰なのか?と感じる事が大変よくあります。

親の会と、指導者側の軋轢なども大変よく聞きます。
正直、運営がスムーズにいっている会のほうが少ないのでは?
と思うくらいです。

町道場にはそういうトラブルが全くない、
というわけではないでしょうし、
ワンマン運営の弊害もあるかもしれませんが、
少なくとも運営の主体が誰かははっきりしていますし、
方針がコロコロと変わることは少ないかと思うのです。

そしてだみ声さんのおっしゃるような
「教え子が帰って来られる家」として存在できる…
のは、やはり町道場だからですよね。

Hide.さんのおっしゃる通り、
きちんとお金を取ってもいいから、
信頼に足る町道場が増えてほしいなと思います。

そして剣道の指導者についても
「ただ、高段者が教えている」のではなく…
きちんと、剣道の指導とは何か
(少年には少年の教え方、成人には成人の教え方)を
学んだ方に教えて欲しいですね。
メンテ

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