Re: 間合いについて ( No.1 ) |
- 日時: 2010/02/04 11:11:29
- 名前: だみ声
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- 間合いに関するおもしろい話題なので、僕なりの考えを書かせて頂きます。
その前に字の訂正をさせて下さい。 触人の間→触刃の間、交人の間→交刃の間、一足一投→ 一足一刀です。
触刃とは、文字通り双方の刀の先端部が触れるだけの間ですから、切っ先1センチという所でしょうか? 交刃とは、交わってる事がはっきりしてる訳だから、刀の先端から5センチぐらいの交わりでしょうか? 一足一刀は、何センチと言わずに、一歩踏み込めば打突可能な距離と表現されています。
間合いとは、相手と自分の物理的距離を言うのが一般的ですが、前進能力や反射神経、動体視力なども加わって「個人個人が持つ、流動的な相手との相関距離」と思っております。 従って、前進能力の優れた人にとっては、触刃の間=一足一刀の間でもあります。 反対に年配者の場合、一足一刀の間でもその人にとっては遠間の事もあるのです。
足腰優れた若者と、年配者が対峙した場合、若者は遠間から技を仕掛け、年配者は一足一刀の間で技を出す訳です。 遠間を保っておれば、若者は打たれません。 一見若者断然有利に見えるのですが、年配者はいつの間にか「近間」に迫っており、若者の技を封じて、大した速度でないにもかかわらず「一本」を奪ってしまいます。 ここで若者が焦れば、双方の間は年配者の「空間支配力」によって牛耳られ、若者は翻弄されてしまいます。
従って >1. 触人の間=遠間ですか? :人の個人的能力によるので、一概に言えない。 >2. 交人の間=一足一投の間ですか? :人の個人的能力によるので、一概に言えない。 >3. 打ち間 = 近間ですか? :人の個人的能力によるので、一概に言えない。 >4. 「一足一投の間から一歩踏み込んで(=中心をせめて)打つ」ことが大切なんだと(恥ずかしながら)最近気づいたのですが、それでは、なぜ基本の抜ける面打ち練習では「蝕刃の間から一足一刀に入って打つ」練習をするのですか?
:間合いの実際の距離は、状況により変化する物なので、基本練習で、最悪の条件を想定すると、遠い触刃の間から一足一刀の間まで詰め寄って打つ。しかも身を捨てて打つためには、躊躇させない思い切りが大切だから、大きく踏み込んで一気に打ち抜ける訳です。 勿論そこに「攻め」「溜め」が存在すれば(中心を攻めて)、相手を「居着き」状態にして 完璧に打てる訳です。
>今までモヤモヤしていて、スッキリしたいと強く思っています。こういうことが分かってくれば、剣道は本当に楽しいものになると予感しています。
その通りです。 どこまで行っても「これで良し」と言えない疑問が次々と出てきて、工夫の日々を送ることになります。 工夫のひらめきは対高段者でなく、中学生、高校生との稽古の中から感じることが多いです。 そしてそれを対高段者に試してみたりして行くと、残念ながらあなたは「剣道中毒重症患者」なのです。
もはや剣道のない人生なんて考えられません。 そして気が付けば剣道界を牽引する立派な剣士になっておられるはずです。
いずれ必ずお声がかかるであろう「指導者」として、後進を育てる要請にも、自信を持って引き受けられる内容を伴う剣士に、御自身を鍛え上げて頂きたいです。
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Re: 間合いについて ( No.2 ) |
- 日時: 2010/02/04 16:11:33
- 名前: Hide.◆vm9xYr4tCqk
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- 参照:
- 管理人のHide.です。
文字の訂正&用語の解説はだみ声さんが丁寧にしてくださいましたので、私は省きますね。 だみ声さん、ありがとうございました
さて、一足一刀というのは、「物理的に、一歩踏み込めば届く距離」と解釈したらいいと 思います。打ち間というのは、「その人が技を仕掛ける決心をする間合い」ですね。 基本的には、一足一刀よりも遠い〈離れた)間合いを「遠間」、それよりも中(近い間合 い)を「近間」と考えます。 近間はさらに狭義に解釈しますと、「打ち間よりも中に入ってしまった場合」にも使われ ますね。またこれを、「中途半端な間合い」という意味での「中間」という場合もありま すので、ややっこしいですね(^_^ メ)
年齢や錬度によって違いますが、一般的には、若いうちは「打ち間>一足一刀」で、年齢 を重ねるごとに「一足一刀>打ち間」になってきますd(^-^)!
「触刃の間」「交刃の間」ですが、これは、外から見た現状面での間合いの捕らえ方とお 考えになられたらいいでしょう。ですから、こういう表現をする場合は、その人の年齢や 錬度は考慮には入っておりません 〜☆
>それでは、なぜ基本の抜ける面打ち練習では「蝕人の間から一足一投に入って打つ」練 >習をするのですか?
基本打ちというのは、「攻め」を度外視して、基本に忠実に姿勢正しく打つことを学ぶ稽古 法です。ゆえに、ご自身の一番遠くから「しっかり打つ」ということができるるようにし て、「一足一刀」の距離を伸ばす努力をしているわけです。
また、ご自身の一足一刀の間合いを的確に肌で覚えることも目的のひとつとなります。 これが身について初めて、「交刃の間での攻め合い」のに入れるわけですねd(^-^)!
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Re: 間合いについて ( No.3 ) |
- 日時: 2010/02/06 16:51:02
- 名前: けんしろう
- だみ声さん、管理人さん、丁寧なお答え有り難うございました。
実は私は、中学校の教員でして、「中学生・高校生との稽古からひらめきを得る」というだみ声さんの感想は、目から鱗です。今までは、中学生と稽古して(たまに)いいのが入っても、大人とやったら全く弱いし、基本的に別物だと思っていました。竹刀の長さも違うし、間合いも違うし・・・、と。 今後は、中学生と稽古するときも、創意工夫して、考えながら行っていきたいと思います。本当に何にも分かっていないですね。もっと勉強していきます。 本当に有り難うございました。
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Re: 間合いについて ( No.4 ) |
- 日時: 2010/02/06 22:55:41
- 名前: Hide.◆vm9xYr4tCqk
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- 参照:
- To けんしろうさん
少しでも拙サイトがお役に立ちますればうれしく存じます。
剣道には「我以外皆師」という言葉があります。 どんな人からでも学ぶべきことがあるという教えですね
当たり前ですが、教え子からでも学ぶべきことはた〜〜くさんあります。 いいお稽古の機会を与えてくださっている教え子さんたちに感謝しつつ、ご自身を高める 修行をなさってくださいp(^-^)q
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Re: 間合いについて ( No.5 ) |
- 日時: 2010/02/07 11:48:28
- 名前: 保
- 間合いの理解も大事ですが、一足一刀の間から
一拍子で面打ちができているかどうかが重要です。
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