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力みについて(ゲストブックから転載)
日時: 2022/01/19 06:35:56
名前: 滋徳  

失礼します。
いつも楽しく拝見させて頂いております。

力みについて質問させて頂きます。
大人から剣道を始めた方は、力みがちですよね…

これは雑念・はからいが先に立ってしまい、「今、ここ」に集中できていない心の問題だと思うのです。

子供にはそれがないから、力みの問題に悩むことが少ないのかなぁ、などと分析しているのですが…

どうしても高段者の先生や身体の利く中高生を相手に地稽古をしていると、力んでしまうのです。
無心になるよう努めているのですが、なかなかうまくいきません。
この難儀な問題を突破した経験をお持ちの大人の方、何か良いアドバイスがありましたら、ご教示いただけますと幸いです。

なかなかこういった禅問答のような話を道場でしてしまうと、ヘヴィーな空気になって先生を困らせてしまいますので、こちらで質問してみたくなった次第です。
メンテ

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Re: 力みについて(ゲストブックから転載) ( No.1 )
日時: 2022/01/19 06:51:13
名前: Hide.  < >
参照: http://ichinikai.com

管理人のHide.です。

うーん、お気持ちわかりますが力めば力むほど逆効果なんです。
力が入っているところからは打突できません。一度力を抜いてからでないと打突には移れ
ないのです。
まして上半身に力が入ってしまえば、動作も固くなり動きがぎこちなくなり、打突のス
ピードや正確さがさらに落ちてしまいます。


剣道では「上虚下実」と言って、上半身の力を抜き下半身(足腰)には気を漲らせて「い
つでも打てる状態」にしておくことこそ肝要です。

そのためには日ごろからその意識をもって基礎稽古(素振り、切返し、打ち込みなど)を
行っておく必要があります。
上半身をリラックスした状態から、剣先をしっかり「前に振り出していく」打ち方ですね。


無(心)になるなどは、それこそ名人達人の世界の話。
どこまで追求してもなかなか達成できるものではありません。
まずできるところから始めてみてはいかがですか?d(^-^)!
メンテ
Re: 力みについて(ゲストブックから転載) ( No.2 )
日時: 2022/01/23 02:31:59
名前: だみ声  < >

滋徳 さん  僕は後期高齢者剣士で 、HN「だみ声」と名乗るオジンでございます。今
は一応錬士六段ですが、いろいろ悩みを抱えており、苦労の連続ですが、剣道だけはそれな
りに取り組んでおります。

僕もかつて「力み」によってガチガチの剣道しかできない時期がありました。 ある時、蹲
踞から立ち上がった瞬間に、相手の七段先生から「肩の力を抜けっ」と言われました。
この時、もとより「怒り肩」気味の体形の僕は、両肩を極端にすぼめた格好をしていた、と
後からこの先生に言われました。
肩の力を抜いたつもりの僕は、この地稽古の後「肩の力を抜く」事だけを意識して地稽古を
やり続けました。 結果は「打たれる」のです。 極端に表現すれば「無茶苦茶弱くなった」
のです。 でも不思議なことに「姿勢が良くなった」とも言われたのです。

正直、年齢的に「試合に出る」事の無くなった僕ですから、稽古では「負けても前に出る」
事に徹し、どうせ打たれるのだから、防ぐこともやめて「打って出る」ようにしたのです。
すると今度は「攻めが効いてきた」と言われたのです。 不思議なことに、この頃「相手の
動きが見える」ような気がしたのです。 そして打たれることが減り、時々当たるようにな
ったのです。

今の僕はこんな感じです。 とにかく「力は抜いて立ち合う」方が「平常心」にも繋がって
いるのではないかと感じています。
試合に勝つことを意識している剣士には、僕の上記の書き込みは、大して参考にならないと
思うのですが、「角が取れた」「円熟した」、そして「力みのない」剣道とは案外こんなもの
かなあと思っています。
そして僕に足りないのは、「剣の理法」に基づいた「刀法」で、もはやこの年では「手遅れ」
状態ではないかと感じつつ、「生涯剣道」を目指しています。

「力み」を無くすには、「脱力」が必要で、力を抜くことが「動作の遅れ」を招くのではな
いかと思っている間中、抜け出せないスパイラルなのではないでしょうか?
以上後期高齢者剣士のたわごとでした。
メンテ
Re: 力みについて(ゲストブックから転載) ( No.3 )
日時: 2022/04/02 10:31:50
名前: 無為 

 私は還暦に近い中学教員で剣道部指導に携わる者です。
 中学初心者を指導する機会が圧倒的に多かったため、正解はわかりませんが不正解をたくさん見つけることができました。
 まず「初心者は竹刀を力いっぱい握るもの」と思っておくことにしています。
 「だみ声」さんのようにいかに脱力を意識させえるかがテーマです。
 取り組んでいるのは、握り方を正しくすることと、力を抜くことです。力を抜く方法の一つとして取り組ませているのが、「力いっぱい竹刀を握って、大きな声を出しながら力を抜いていく」という練習です。
 子どもたちは、「声を出すこと」によって力が入る場合が多いのです。もっと言うと、力はが入っているという意識さえもないのです。
ですからこのような練習で「入っている力」をてみ確認させ「抜けていった感覚」を覚えさせようとしました。
 成年初心者にもこの指導は好評です。一度試してみてください。また感想やご意見もください。まだまだ改善・改良をしていきたいと思っていますので…。
メンテ
Re: 力みについて(ゲストブックから転載) ( No.4 )
日時: 2022/04/03 07:45:43
名前: Hide.◆vm9xYr4tCqk  < >
参照: http://ichinikai.com

To 無為さん

管理人のHide.です。


>力を抜く方法の一つとして取り組ませているのが、「力いっぱい竹刀を握って、大きな
>声を出しながら力を抜いていく」という練習です。

子どもも大人も初心者はどうしても力が入りますね。


たとえば、「正面素振りをする」ということひとつとっても、初心者には至難の業です。
経験者は動きが身についていますが、初心者はそうではありません。
そこで、うちでは段階を踏んで教える方法をとっています。
足さばき(送り足)は足さばきだけを徹底的に練習します。
剣道の移動方法は通常歩行とは全く異なり、「右足前左足後ろの状態で、姿勢正しく前後
左右にすり足で移動する」という運動は極めて難しいものです。
まずはそれを身体に覚え込ませます。
足が自由になりませんと、上半身の力を抜くことが困難だからです。
それが「上虚下実」をつくる第一歩ですね

次いで教えるのは上下素振りです。
これは逆に、足を移動させずに構えの足で振ります。
正しい握りは中段の構えの時に徹底的に教えておきます。
その構えをできるだけ崩さないように振り上げ、下まで振り下ろす。
ゆっくり力を入れずに、振りかぶる時に息を吸い、振り下ろすときに息を吐く、といった
呼吸法も教えていきます。

力を抜いて上下に振れるようになってから前後の送り足をつける、といった手順です。
声を出すのはさらに後の話です。

剣道の動作は一般的なスポーツに比べて特殊な動作で構成されていますので、一つ一つを
バラバラにして教えるとムリなく動作を身に着けることができると考えていますd(^-^)!
メンテ

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