Re: 「練り合い」について ( No.1 ) |
- 日時: 2020/01/03 11:35:41
- 名前: Hide.◆vm9xYr4tCqk
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- 参照: http://ichinikai.com
- 管理人のHide.です。
見直したのですが、國友選手のHNKのインタビューには「練り合い」という言葉は出てき ませんね。 「剣道時代2020年2月号」のインタビュー記事にもその言葉はありませんでした。 どちらのメディアのインタビューでしょうか? それを拝見し前後のつながりがわかりませんと、國友選手がおっしゃった「練り合い」の 正しい意味を解釈することができませんm(_ _)m
とは言え、剣道の世界で一般的に「練り合い」といった場合、2通りの解釈ができます。 広義には「心の練り合い」、狭義には「技前の練り合い」です。
まず前者ですが、剣道は一対一で戦い合う個人競技です。戦うにおいて互いに「勝ちたい、 打ちたい」「負けたくない、打たれたくない」と考えています。自分自身を信じ、自分の 稽古を信じ、自分の技を信じ「打たれるかもしれない」という恐怖に打ち勝って機会に捨 て切った技を仕掛ける。 お相手のどんな攻めにも動じず、自分の剣道を貫き最良の機会を得るためには、日ごろの 稽古の中から「自分の心の弱さに負けない」といった「練り合い」が必要なのです。
後者の「技前の練り合い」ですが、これは触刃の間合いから交刃の間合い、さらに自身の 打ち間と攻め入る過程において、お相手の虚実を図り真の気のありかを探り、お相手の崩 れを察知または洞察する「心眼」を養うこと。またはそういうお稽古をすることを「練り 合い」といっています。
打突は結果にしかすぎません。我慢が足りず簡単に打っていってしまう選手は「練りが足 りない」という言い方をされます。自分の一番いい技を打つためにしっかりと攻め、お相 手の攻めや揺さぶりに動ずることなく機会を求めて打突できる選手を「練れている」と評 します。 「打って勝つな、勝って打て」という言葉もそれを表しているものですね
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Re: 「練り合い」について ( No.2 ) |
- 日時: 2020/01/03 12:02:04
- 名前: Choi
- Hide先生、
親切にご説明頂き、ありがとうございます。なんとなく分かるような気がします。
ちなみに、インタビュー記事の出処はわかりませんが、下記のような対話があったそうです。
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2回戦では、ベテランの綱代(忠勝)選手との試合でも中心を取り合う、練り合いの攻防が続きました。
=そういう練り合いは苦しいのでしょうが、傍から見ると、味わっているというか、楽しんでいるというか、そういう風にもうかがえます。互いに目指す方向が一致したような[練り合い]といいますか。
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Re: 「練り合い」について ( No.3 ) |
- 日時: 2020/01/04 07:09:20
- 名前: Hide.◆vm9xYr4tCqk
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- 参照: http://ichinikai.com
- >2回戦では、ベテランの綱代(忠勝)選手との試合でも中心を取り合う、練り合いの攻防
>が続きました。
なるほどぉ。それでしたら後者の「練り合い」ですね
網代選手は兵庫県警察のベテランで、特練は退いていますが非常に地力のある選手です。 現役のころから粘り強い剣風で、手数が少なく派手さはありませんが「いぶし銀」といわ れるほど勝負強いのが持ち味です。
現場で見ておりましたが、この試合でも網代選手が持ち前の粘り強さで國友選手の技を封 じていました。國友選手にしても、簡単に打っていけば網代選手の応じ技を打たれてしま いますので、その他の試合以上に「練り合い」が必要だったものと思われます。
延長戦に持ち込んでワンチャンスを狙いたい網代選手でしたが、國友選手が我慢強い攻め に打たれてしまいましたね。見ごたえある試合でしたね(^0^)
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Re: 「練り合い」についㄷて ( No.4 ) |
- 日時: 2020/01/04 20:05:49
- 名前: Choi
- Hide先生、ありがとうございます。
よく理解しました。
私も現場で見ておりましたが、初めて全日本選手権を直観し、すごく良い勉強になりました。
その日、印象的な場面がいくつかありましたが、2回戦で負けた内村選手が退場する時、傍聴席から大きな拍手が出ていましたね。内村選手が出戦選手の中で一番年配のようでしたが、一生剣の道を歩んできた老将に対する尊敬の拍手でしょうか。
また、その日の夜のニュースを見たら、全日本選手権のニュースはほんの少しで、ラグビーワールドカップのニュースばかりでした。剣道の本場である日本でも、剣道の人口は減っているのでしょうか。
いろいろ考えさせられ、良い経験でした。
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Re: 「練り合い」について ( No.5 ) |
- 日時: 2020/01/05 07:48:31
- 名前: Hide.◆vm9xYr4tCqk
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- 参照: http://ichinikai.com
- Choiさんも全日本選手権を観にいらしたのですね。
今年の全日本はダラダラした試合が少なく、また、互いにしっかり構え合って勝負する選 手が多かったため、例年以上に見ごたえのあるものだったと思います
>その日、印象的な場面がいくつかありましたが、2回戦で負けた内村選手が退場する時、 >傍聴席から大きな拍手が出ていましたね。内村選手が出戦選手の中で一番年配のようで >したが、一生剣の道を歩んできた老将に対する尊敬の拍手でしょうか。
内村選手は、全日本選手権大会13回目の出場。最年長の39歳で教士七段。特練を退いてな お、激烈な東京都の予選を勝ち上がってくるのは驚異的としか言いようがありません。 全日本は優勝3回、二位5回、三位1回。警察選手権も2回優勝しています。また、昨年の警 察選手権も三位。まさにレジェンドといってふさわしい実績です。
それに加え、大柄な選手が多い中で内村選手は170センチそこそこ。技も、仕掛け技、応 じ技、鍔ぜり合いからの技と多彩で、剣道に対する真摯な姿勢と稽古熱心であるというこ と、その人柄などが多くの剣道愛好家に知られています。 そうしたことをすべて含んでの拍手だったと思います
>また、その日の夜のニュースを見たら、全日本選手権のニュースはほんの少しで、ラグ >ビーワールドカップのニュースばかりでした。剣道の本場である日本でも、剣道の人口 >は減っているのでしょうか。
少子化の影響で剣道人口は減っているでしょうが、とくに人気がなくなったわけではあり ません。元々日本国内ではマイナーな競技です。 プロもありませんし、素人が見ても有効打突がよくわかりません。顔が見えませんので スター性もなかなか生じにくいと思われます。それゆえ、メディアに取り上げられる率も 極めて少ないです。
まぁ、我々はそれがふつうの状況だと思っておりますので、あまり気にしておりません
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Re: 「練り合い」について ( No.6 ) |
- 日時: 2020/01/05 18:01:04
- 名前: Choi
- Hide先生、
ご丁寧にご説明頂き、誠にありがとうございます。 引き続き宜しくお願い致します。
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Re: 「練り合い」について ( No.7 ) |
- 日時: 2020/01/08 10:34:51
- 名前: Hide.◆vm9xYr4tCqk
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- 参照: http://ichinikai.com
- 「練り合い」の出典わかりました。
「剣道日本2020年2月号」の國友選手のインタビュー記事ですね でも、國友選手自体が発した言葉ではなくインタビューアーが「練り合い」と 言っています。
わかってよかったです(^_−)−☆
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