Re: 小学生との稽古 ( No.1 ) |
- 日時: 2015/04/05 04:21:58
- 名前: だみ声
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- 僕からあれこれ書く前に、
>相手の小学生から、「あの、疲れてますか?」と聞かれました。 この質問に、立ち会っている最中のあなたはどんな反応をしたのですか?
ご自分では気付かなかったけれど、本当に疲れていたかもしれません。 現場を見ていませんし、これだけの内容か ら推測するのも難しいですが、一般的に言えることは、相手の小学生にとって、三段のあなたは地稽古相手として怖 い存在ではなかったようです。 あなたとしては、機会を伺って、しっかり攻めて正中線を維持し、打ち込むタイミングを測っていたかもしれません が、小学生には通じませんでした。(この小学生も、何級のレベルなのでしょうか?)、と言うかあなたが疲れて打 ち込んでこられないのだと感じたようです。
地稽古では、普通小学生と若手三段では、小学生が「掛かり稽古」的な場面になってしまうのが普通ではないでしょ うか? 小学生にとっては攻められて、いつでも打たれそうな感覚に陥り、退がるわけにも行かず、思わず打ちに出てしまう という場面になるのではないでしょうか? そういう事ばっかりでは、小学生にとっては「打たれるだけ」になるでしょうから、こちらとしては時々「隙」を見、 せてやって、打つタイミングを掴ませるという内容になると思います。
お若いとは言え、小学生を相手に地稽古する時の気持ちは、機会を伺うだけでなく、打たせる機会を指導するという 事も必要だと思います。 ご不満もあるかもしれませんが、地稽古は試合ではないので、大きくレベルが異なるとき は、「相手の上達」を引き出す内容にすることをお勧めします。 >相手の小学生に合わせていくべきだったのでしょうか? 合わせるのではなく、あくまで上位者として、後進の指導を視野に置いて立ち会うということです。
不思議なものでその内、一見「打たせる指導」がご自分の上達を促している事に気付いて来ると思います。 案外昇 段審査段合格への近道を歩んでおられるのですよ。
もちろん高段者との地稽古では、>無駄打ちをせず、機会をとらえ、そこを打ちこんでいく< 事に徹して、場合に よっては掛かり稽古になって終了するという、真剣な内容で上達につないでください。
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Re: 小学生との稽古 ( No.2 ) |
- 日時: 2015/04/05 08:30:52
- 名前: Hide.◆vm9xYr4tCqk
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>
- 参照: http://ichinikai.com
- 管理人のHide.です。
う〜ん、これは「指導者研究室」向けの書き込みですねぇ(^_^ メ)
>私は普段より、相手が小、中学生であれ、先生であれ >無駄打ちをせず、機会をとらえ、そこを打ちこんでいくという >社会人剣道においてはより重要視される点を心掛けて練習しておりましたが、
そこのところはたいへん立派なお心がけだとは思いますが、たぶんお相手と「合気になっ ていなかった」のだと思います。小学生の理合に合わせそれを行っていたのならいいので すが、文面から拝察すると「ご自身の理合」でお稽古しておられたのではありませんか?
私の師匠は、20代の頃に私が指導者になるにあたって、五段だった私にこんな事を教えて くれました。 「いいか、指導者の剣はちょっと強くじゃ。圧倒的に強くではいかん。初段とやった時は 初段よりもちょっと強く。五段とやった時には五段よりもちょっと強く。八段とやったら 八段よりもちょっと強くじゃ」 と。 つまり、お相手の力量を正確に見極め、お相手よりも「少し上の理合で戦いなさい」とい う意味です。指導者の剣は「腕自慢、技自慢、自己満足」に陥ることなく、お相手に「あ と少しだった」と感じられる微妙なところでお稽古する事こそ至上なのです。
小学生と合気になるのは難しいですよ。 その上で無駄打ちを戒め、機会には打たせ、緩みは的確に打ってやる。痛みを感じさせな いが小学生の打突レベルに合わせた手の内。こちらから先をかけて打突した時も、体当た りで跳ね飛ばすことをしないで巧みにかわしてやる体さばき。 振り向きざまや引き端などは、小学生に動き負けない足さばきが要求されます。 もちろん気合は子どもよりも大きく出しますし、決めや残心も見本になるよう最後までし っかり行うことは当然のことです
小学生に「先生だから打たれた」「大人だから打たれてもしょうがないな」と感じさせる ような打突はNG。小学生の心を打つのは至難の業です。
ウチの剣友会では大人の会員には皆、切返しでも打ち込みやかかり稽古でも子どもの元立 ちに率先して立ち「自身のお稽古をしなさい」と命じています。まさに、小学生との合気 のお稽古は、自身のレベルを大きく引き上げてくれるからです。しかしながら、それが出 来ない指導者が多いですね。小学生と合気になれないとひどい人になると、ついつい打ち 込み稽古やかかり稽古にしてお茶を濁してしまう人までいます(-_-)
この辺りをよく肝に銘じてお稽古すると、厳しいお稽古をしても自分の目の前に小学生が 長蛇の列を作ってくれますよd(^-^)!
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Re: 小学生との稽古 ( No.3 ) |
- 日時: 2015/04/05 18:56:41
- 名前: ツチカタマモル
- だみ声様 hide様
ご意見ありがとうございます。
少し付け加えますと自分は普段の稽古から元立ちに立つことはなく、その時はたまたま他の先生に並んでいた時にその小学生からお願いされた形です。
上記の問いに対しては「全然疲れていない」という風に 返しました。
私自身、数年のブランクもあり、必死にとり組んでいた学生時代ですら試合に全然勝てず、個人で賞状等も貰った事が一度もない為、その様な人間が小学生だからといって指導者目線で稽古をつけていいのか?自分の様な人間は指導者目線ではなく例え誰であろうと可能な限り(勿論本件の様に年少者であれば怪我をしない様に)対等に接してこそが相手に対する最高の礼儀ではないか?
と普段から考えていましたが、お二人の話を聞いてそれは少し身勝手で浅はかな考えだと痛感致しました。
お二人のおっしゃる通り、相手の立場を理解し、そしてその相手の良さを引き出させようとする思いやりの心を持って常日頃から稽古をすればそれが自身にも大きく活きてくるという事を今後自分に言い聞かせ、精進して参ります。
真摯に答えてくださり、だみ声様 hide様共に誠にありがとうございました。
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Re: 小学生との稽古 ( No.4 ) |
- 日時: 2015/04/06 06:59:17
- 名前: Hide.◆vm9xYr4tCqk
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>
- 参照: http://ichinikai.com
- To ツチカタマモルさん
少しでも拙サイトがお役に立ちますればうれしく存じます
>自分の様な人間は指導者目線ではなく例え誰であろうと可能な限り(勿論本件の様に年 >少者であれば怪我をしない様に)対等に接してこそが相手に対する最高の礼儀ではない >か?
そのお考えそのものは間違っておりません。 小学生とお稽古するときは、「(お相手が怪我をしないように)力は抜きますが気は抜か ない」が大切です。
昨今のお稽古シーンからはあまり観ることが少なくなってしまいましたが、お相手の技量 を伸ばし引き出す稽古のことを「引き立て稽古」と申します。昔の先生方は、地稽古では そんな稽古のつけ方をしてくださったものです。 今の稽古は「地稽古=互角稽古」ですが、地稽古というのは本来「地を鍛える総合稽古」の ことですから、切返し、打ち込み、約束稽古、互角稽古、引き立て稽古、勝負稽古(歩合 稽古)、かかり稽古などを含んでいました。中でも、引き立て稽古が多かったですね。 昨今ではかかる側も先生と互角稽古をしてしまいますが、これも問題です。本来は積極的 に機会を見出し(あるいは作り)先をかける「かかる稽古」をしなければなりません。 元立ち、かかり手共に「稽古がぬるくなっている」のです(>_<)
「疲れている」と見える稽古は、小学生から見ると「動けてない」「手を抜かれている」 と映ったのではありませんか? それはご自身に取りまして恥ずかしいことでは?
いいお稽古を付けてあげてください。 それがひいては自身のお稽古になっているのですからp(^-^)q
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