Re: 蝕刃の間について ( No.1 ) |
- 日時: 2025/05/23 22:45:23
- 名前: Hide.◆vm9xYr4tCqk
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- 参照: http://www.ichinikai.com
- 管理人のHideです。
「触刃の間合い」と「一足一刀の間合い」は必ずしもイコールではありません。
触刃(しょくじん)の間合いは、竹刀の剣先がわずかに触れるか触れないかの距離で、相手の情報を探り、 攻めの準備をする間合いです。 「刃(じん)」とは文字通り「刃(やいば)」つまり刀のことですね。 その切っ先と切っ先が触れ合う距離のことを「触刃」というわけです。 交刃(こうじん)の間合いは、竹刀が10から15センチ程度交わる距離で、積極的に攻めの工夫をし、打突の 機会をうかがう間合いです。 更にそれより近い間合いを「中間(ちゅうま)」。それよりさらに近い間合いを「近間(ちかま)」といい ます。 中間は、交刃の間合いよりも近い間合いで、互いの竹刀の中結より手前が接する距離です。 近間はそれよりもさらに近く、鍔ぜり合いにならんとする超接近した間合いです。 これらは誰にとっても同じ「物理的な距離」を表しています。
これに対して「一足一刀の間合い」というのは、個人にとっての基本的な距離の基準です。 これは、お互いに中段の構えをとった際に、一歩踏み込めば打突が届き、一歩引けば相手の打突をかわせる 物理的な距離を指します。いわば、剣道における「標準的な対峙距離」であり、稽古や試合を行う上での出 発点となる間合いです。 よって「一足一刀の間合い」というのは、年齢、性別、身長、体格等によって一人ひとり異なるものです。
一人ひとり異なる間合いとして「打ち間」という概念もあります。 「打ち間」は、有効打突を出すことができる最適な瞬間と距離を指します。 これは単なる物理的な距離だけでなく、「相手の心理的な隙」「体勢の崩れ」「呼吸の乱れなど」様々な要 素が複合的に絡み合って生まれるものです。 一般的に「一足一刀の間合い」よりも近く、「互いに勝負すべき距離」と言えるでしょう。
したがって物理的な距離を考えると、 触刃の間合い>交刃の間合い>中間>近間>鍔ぜり合い 一足一刀の間合い>打ち間 となります。
蛇足ですが、若い人は跳躍力があるため、 触刃の間合い=一足一刀の間合い となる場合もあり、先生はその観点でそうおっしゃったのかもしれませんね。
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Re: 蝕刃の間について ( No.2 ) |
- 日時: 2025/05/26 08:03:33
- 名前: 守破離
- なるほど、、、蝕刃の間というのはそういった
意味なのですね。 昇段審査が着々と迫っているので、剣道の用語も こちらで質問をちょくちょくさせていただきます。
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Re: 蝕刃の間について ( No.3 ) |
- 日時: 2025/05/26 12:18:22
- 名前: Hide.◆vm9xYr4tCqk
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- 参照: http://www.ichinikai.com
- To 守破離さん
少しでも拙サイトがお役に立ちますれば嬉しく存じます。
昇段審査の解答を尋ねられてもお答えはできませんが、一般的な剣道用語のご質問ならいつでも大歓迎で す。
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