Re: 出鼻面がもっと上手くなりたい! ( No.1 ) |
- 日時: 2025/05/23 15:06:20
- 名前: Hide.◆vm9xYr4tCqk
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- 参照: http://www.ichinikai.com
- 管理人のHide.です。
中学2年生で出鼻面が得意というのは素晴らしいですね。 出端面は剣道において「極意技」といわれるくらい重要な技。しっかりと身につけること ができれば、大きな武器になります。 中体連の地区予選に向けて、得意技をさらに磨こうというその意気込み、心から応援して います。
さて、出鼻面は決まると本当に気持ちの良い技ですが、単に速く打つだけではなかなか当 たりません。相手との「読み合い」が最も重要になる、奥深い技なんです。 以下、私が意識していることや、効果的な攻め方、足の使い方、そして試合のどんな場面 で出すべきかについて、詳しくお伝えしますね。
1.出鼻面を打つ時に意識すること
攻め方:相手の動きを読んで、誘い出す!
出鼻面は、相手が前に出てきたその瞬間を捉える技ですから、お相手に「前に出たい」と 思わせるきっかけを作ることが何よりも大切です。 例えば、相手の竹刀の中心を自分の竹刀でしっかりと制しジワジワ圧をかけて攻めるるこ とで、お相手は窮屈に感じ、何らかの動きをせざるを得ない状況に追い込まれます。 苦しくなったお相手が「面を打とう」とか「少し下がって立て直そう」と考えた瞬間に、 出鼻面を狙うのです。
また、ごくわずかに重心を前に移したり、面を打ちそうな素振りを見せたりする「フェイ ント的なそぶり」も有効です。 相手に「打ってくるぞ」と思わせることで、誘い出すことができますが、これはお相手に フェイクだと悟られないよう、あくまで自然に行うのがコツです。
間合いの取り方も重要で、お互いが「今だ!」と感じるような絶妙な一足一刀の間合い、 あるいはそこからわずかに攻め入った間合いで構えることで、お相手の出足を誘いやすく なります。
2.足の使い方:踏み込みは、低く鋭く素早く!
「出鼻」という名前が示す通り、お相手の「打とう」という気の動き出しに合わせる技で すから、「速さ」と「鋭さ」が、この技の命です。 お相手が出ようとした瞬間に、左足で素早く体を押し出し、低く短く踏み込みます。 膝が高く上がり足が浮いてしまうと、反応が遅れたり、体勢が崩れてしまったりするので 注意が必要です。 自分から打って出る跳び込み面とは少し異なりますので、このわずかなタイミングを掴む ためには、繰り返しの稽古が不可欠です。
3.試合のどんな場面で出すべきか
出鼻面は、お相手の心理状態や動きの癖をよく観察して出すと、非常に効果を発揮します。 まず、お相手が「よし、今だ!」と意を決して攻めてこようとした瞬間は絶好のチャンス です。この時、お相手は打つことに意識が集中しているため、その「打ちたい」という気 の流れをつかみやすいものです。
つまり、こちらが一本先取している場合や、チームとしてスコアが有利で、お相手が「攻 めるしかない」といった状況の時は出鼻技が狙いやすいものです。
4.稽古のヒント
出鼻面をさらに磨くためには、いくつかの稽古を意識すると良いでしょう。 一つは、反応速度を上げる稽古です。 例えば、一人稽古を行う際に、仮想のお相手が面を打ってくるという想定で、瞬時に前に 出る動きを繰り返すことで、出鼻を捉える感覚を養えます。
次に、お相手の動きを予測する観察力を磨くことです。 日々の稽古の中で、お相手がどのような時に前に出る癖があるのかをよく観察し、その特 徴を掴んでいきましょう。
そして、実際に技の稽古で繰り返し稽古することも大切です。 先生や先輩に協力してもらい、お相手が出てくる場面を想定した出鼻面の稽古をたくさん 行うことで、実戦での精度を高めることができます。
出鼻面は、まさに剣道における「駆け引き」が凝縮された技です。 たくさん稽古して、地区予選であなたの素晴らしい出鼻面が炸裂することを心から願って います!頑張ってください!
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Re: 出鼻面がもっと上手くなりたい! ( No.2 ) |
- 日時: 2025/05/23 15:34:04
- 名前: 守破離
- Hide.さんありがとうございます。Hide.さんの意見を見たときに思ったのは自分は観察力が足りないかも?と思いました、
観察力を磨いてみます。
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Re: 出鼻面がもっと上手くなりたい! ( No.3 ) |
- 日時: 2025/05/23 22:59:07
- 名前: Hide.◆vm9xYr4tCqk
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- 参照: http://www.ichinikai.com
- To 守破離さん
少しでも拙サイトがお役に立ちますれば嬉しく存じます。
剣道は、「打とう」「打ってやる」と自分のことばかり考えていてもうまくは行きません。 かといって、「打たれるのではないか」「応じられるのではないか」お相手のことばかり気にしていても打 つことができません。
自分の心に勇気を振り起し、お相手が「どうしたいのか」を洞察し、「ここだ」という瞬間に「捨てて打 つ」・・・これが大切です。
剣道の教えである「一眼二足三胆四力(いちがんにそくさんたんしりき)」は、剣道修行にそれぞれの要素 の重要性を示したものです。単なる技術論にとどまらず、精神的な成長も含む深い意味合いを持っています。
一眼(いちがん):まず「目」が大切 「眼」とは、相手の動き、間合い、心の動き、そして全体の状況を瞬時に見極める「洞察力」や「観察力」 を指します。 相手の構えや視線の動きから、次に何をしようとしているかを読み取ったり、相手の心の迷いや隙を見つけ 出したりする能力が求められます。 闇雲に打つのではなく、まず相手を「観る」ことからすべてが始まると考えられています。
二足(にそく):次に「足さばき」が大切 「足」は、剣道において非常に重要な「足さばき」を意味します。 打突の機会を捉えるための素早い動き、打突後の残心をとるための安定した体勢、相手との間合いを適切に 保つための動きなど、足の使い方が剣道の攻防の鍵を握ります。 どんなに打突の技術があっても、足が伴わなければ有効打突にはなりません。
三胆(さんたん):その次に「胆力」が大切 「胆」は、「胆力」や「度胸」、「精神力」を表します。 相手の気迫に臆することなく、自分の技を出し切る勇気や、攻めきる強い意志が求められます。 試合や稽古の緊張した場面で、冷静さを保ち、自分の力を発揮するためには、この胆力が不可欠です。
四力(しりき):最後に「力」が大切 「力」は、これまで挙げた三つの要素が備わった上で発揮される「腕力」や「技術力」、そしてそれらを総 合した「身体能力」を指します。 単に力任せに打つことではなく、「一眼」「二足」「三胆」が伴って初めて、その力が有効なものとなりま す。 正しい体勢と足さばきから繰り出される、理に適った打突の力が最も重要です。
この教えは、剣道の稽古だけでなく、日常生活における様々な場面においても、物事を順序立てて考え、精 神と身体の両面を鍛えることの重要性を示唆していると言えるでしょう。
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