Re: 正座をした時の竹刀の置き位置について。 ( No.1 ) |
- 日時: 2009/11/08 07:34:43
- 名前: Hide.◆vm9xYr4tCqk
<
>
- 参照: http://ichinikai.com
- 管理人のHide.です。
決まった経緯やその理由については、残念ながら私は存じ上げません。
私は昭和40年代に小学生でしたが、その道場ではすでに左置きで教わっておりましたので、 私自身その件をとくに問題だと感じたことがありませんでm(_ _)m
ただ、礼法が「両手同時」と変更になった時は驚きました。 神殿に拝礼をするとき以外は「左手、右手」と着き、「右手、左手」と復すると教わって まいりましたので(>_<)
|
Re: 正座をした時の竹刀の置き位置について。 ( No.2 ) |
- 日時: 2009/11/08 07:38:11
- 名前: 一剣居士
- 久し振りのカキコです。
ひよりさんのお尋ねですが、日本剣道形または木刀に よる剣道基本技稽古法における木刀の扱いはご承知の ことと存じます。座位では右に置き(刃は内側)、立位 の提刀は右手で保持します。そして左手に持ち代えて 帯刀の所作になります。 これこそが、刀・木刀・竹 刀の本来の扱い・所作であります。
しかし現在、竹刀においては一般的に左置き・左提刀 の所作がとられます。 随分前の剣道時代で、たしか今井範士がおっしゃって いたと記憶しておりますが「左置き・左提刀は、剣道 の競技性が発展する中で簡略化されたかたちで昭和40 年頃から定式化されたが、意義と心を伴う本来のかたち を忘れてはならない。」という主旨の記事でした。
現在でも、警視庁や一部の大学や道場で右置き・右提刀 の所作を定式としている所もあります。
この例の外にも、座礼の時に手を左・右につき右・左 になおる。など 範士の言われる「意義と心をもった」 かたちが簡略化されているものは少なくないのではな いかと愚慮します。
私自信は、それぞれの所作はお稽古する道場や稽古会の 風に従っておりますが、本来のかたちがあり簡略化さ れたかたちがあるということを認識するように努めた いと思っております。
|
Re: 正座をした時の竹刀の置き位置について。 ( No.3 ) |
- 日時: 2009/11/08 13:29:48
- 名前: 十八徳
- 私も竹刀を右側に置くことで、相手に害意のないことを示す所作と習いましたので、ひよりさんの
違和感には共感するところがあります。最初の頃は、ちょっと失礼じゃないだろうかと感じていました。 さらに、右手の提刀→左手の提刀→帯刀 の順で相手への警戒心(敵対度)もあらわすと習った覚えがあります。 竹刀を刀に擬するという所作や考え方、技術は、残念ながら消える傾向にあるとおもいますので せめて、昔の剣道は〜というかんじで、知識だけでも息子さんに伝えてあげてほしいです。 ちなみに、他に覚えていらっしゃることはありますでしょうか。
経緯に関する知識は残念ながら持ち合わせていないのですが、すこし嬉しく感じました。 全日本でも、警視庁の選手は右側に竹刀を置いていましたが、大切に守っていって欲しいとおもいます。
追記(変更) すみません。わかりやすく書き直しました。 刀と木刀は右側に置いただけでは、完全な武装解除にならず、敬意までは示せないので、それぞれに別の所作が あるのですが、竹刀で同様の所作はできかねるので、競技重視の左側に置くような方法が生まれたのかもしれません。 記憶が不確かですので、間違っているかもしれず、話半分で聞き流してください。
|
Re: 正座をした時の竹刀の置き位置について。 ( No.4 ) |
- 日時: 2009/11/08 15:18:17
- 名前: ん
- 全日本選手権の中継で決勝のお二人が右に竹刀を置いていたので
「あれ?」と思ったのですが警視庁の礼法だったのですね。 納得しました。
|
Re: 正座をした時の竹刀の置き位置について。 ( No.5 ) |
- 日時: 2009/11/08 22:06:15
- 名前: ひより
- ひよりです。皆様それぞれのご意見ありがとうございます。一剣居士様のおっしゃられた様に競技としての剣道、つまりはスポーツとしての剣道として所作事を簡略化したとのお話に正直、憤りを感じずにはいられません。しかし、これは私個人のこだわりによって生じる憤りであって、全剣連が今後の剣道のさらなる普及と剣道人口を増やす手立てとしての簡略化であるのであれば、それはそれで甘受しなくてはいけない事なのかもしれません。ただ、これ自体が真の理由なのかと言われればあくまでも一剣居士様のお話を聞いての私の思いなので、本当はもっと違った理由もあるのかも知れません。しかし、意外と左に竹刀を置く理由って知られずに、みなさん当たり前の事として受け入れられているんだなあと思いました。私なりには、やはり右に置く筋の通った教えを納得していたので、左に置く、しかも自分が納得のいく理由があれば知りたいと思ったのです。それとも全剣連で1票差で左に置くと決まった段階で以後この話題に触れることはタブーなんですかね!武士道精神とか侍の心とかそんなこり固まった程の強い思いがあってここまで言うのではなく、ただ私としては一つ一つの所作事にはそれなりの意味があり、そういった物事は剣道の中でも昔からの忘れてはならない、そして今後も時代が変わろうと伝えて行かなければならない事として残していくべきものだと思っているのです。全剣連の方でこの書き込みをご覧になられている先生がいらっしゃたら是非私の意見に対してお気持ちをお聞かせ願いたいものです。長くなって済みません。
|
Re: 正座をした時の竹刀の置き位置について。 ( No.6 ) |
- 日時: 2009/11/09 07:39:12
- 名前: Hide.◆vm9xYr4tCqk
<
>
- 参照: http://ichinikai.com
- To 一剣居士さん
興味深いお話、ありがとうございます。
右置き・右提刀の形の簡略化ですか。 うーん、では剣道も本来、右提刀で立礼をし、左帯刀に持ち替えるという礼式をとってい たのでしょうか?
戦前の、御前試合の映像では左提刀で立礼だったような。
どの時点から、その礼式に変化をきたしたのでしょう??
|
Re: 正座をした時の竹刀の置き位置について。 ( No.7 ) |
- 日時: 2009/11/09 21:06:35
- 名前: 十八徳
- 横から失礼します。
Hide.さん
昔の映像やイラスト等を見ますと、今ほど礼法は整っておらず、たしかに、竹刀は刀とは別に独自の所作が発展し た側面があるようにおもいます。実際、竹刀と木刀の所作はすべてが対応しているとは言い難い印象があります。
もっとも所作の形式が徐々に統合されてきたのは、近現代に入ってからですから、一剣居士さんが引用された 先生のお話は、どこかの時点で変化したという時系列での簡略化ではなく、統合していく過程のなかで、元を 正せば刀ですので、そういう意味論的な簡素化ということではないでしょうか。
そして、左に置くという所作に統一することで、剣道における竹刀競技と刀法という両輪において、刀法への比重が 減る傾向に拍車をかけたのだと考えています。
|
Re: 正座をした時の竹刀の置き位置について。 ( No.8 ) |
- 日時: 2009/11/09 23:00:14
- 名前: 一剣居士
- こんばんは
To ひよりさん >しかし、意外と左に竹刀を置く理由って知られずに、みなさん当たり前の事として受け入れ られている >んだなあと思いました。 私が初めて剣道の手ほどきを受けたのは昭和46年ですが、Hide.さん同様 左置きで習い、右置きの場面に 触れることなくおりましたので疑いなくこれでとおしております。 中学生のときに剣道形を習い右置き ・右提刀を初めて知りましたがその時には「木刀ではこのルールである」という程度の認識だったのだと 思います。 8年前にリバ剣して以降 先に挙げた今井先生の記事や馬場欣司先生の著などに触れていろ いろと興味深く考えるところであります。
To Hide.さん 久しぶりにレスさせていただいております^^; >右置き・右提刀の形の簡略化ですか。 はい記事にはそのように記されてあったと記憶しております。 私自身の考えでは古流時代には各所様々で あったものを、大同集結した武徳会において基準の一つとして帝国剣道形が選定されたことでありましょう から、現代剣道の根源として鑑みるに「右置き・右提刀」の姿に想いいたります。 (当然ながらこの所作を選定するには様々な意義・理合を検討されたことは想像に難くありませんね) >うーん、では剣道も本来、右提刀で立礼をし、左帯刀に持ち替えるという礼式をとってい >たのでしょうか? >どの時点から、その礼式に変化をきたしたのでしょう?? さてこの二点については不明を恥じ入るところであります。 機を見て研究してみたいとおもいますが実際の 時代経過における見識をお持ちの方がいらっしゃいましたら伺いたいともおもいます。 また、#7で十八徳さんが述べられていらっしゃることは、当意を具した聡明なご意見であると感服いたします。
To 十八徳さん 上にも触れさせていただきましたが、聡明・的確なご意見を伺えまして大変嬉しく感じております。 今後も折にふれてそのご見識を披講していただけましたら幸甚におもいます。
|
Re: 正座をした時の竹刀の置き位置について。 ( No.9 ) |
- 日時: 2009/11/10 00:05:13
- 名前: 剣道日曜
- こんにちは
>うーん、では剣道も本来、右提刀で立礼をし、左帯刀に持ち替えるという礼式をとってい >たのでしょうか? 私が剣道を習い始めたのは(小5時)昭和47年ですが、 その時は剣道形と同様、右提刀で立礼し左帯刀でした。 おまけに、帯刀時は鍔に親指を掛けていなければならず よく注意を受けたのを記憶しております。 その後中学ブランク後高校の部活時では、もう左提刀になってました。
|
Re: 正座をした時の竹刀の置き位置について。 ( No.10 ) |
- 日時: 2009/11/10 01:03:28
- 名前: ひより
- ひよりです。皆様からの書き込みをその後も読ませて頂いております。私も昭和40年代に小学生で道場に通っており、私の処では右に置いて左に持ち替える教えを受けて参りました。つまり今回の書き込みをされた方々と私はほぼ同年代で二つの教えを場所と教える先生の違いでそれぞれに正しいとして教わって来た事になります。つまりは統一されておらずそれが当然の如く教わって来た事がこれで判りました。ただ、釈然としないのは依然最初から左に置く意味です。これだけは一剣居士さん以外何方も答えられていません。つまりは、剣道は競技であり左に置く事は即戦える臨戦態勢をいつでもとれる様にしている。この一点において居合や本来の刀の意味とは一線を隔していると言うのであればそれはそれではっきりして意味だと思うのですが、そういった話も出て来ないという事は、きっと最初から左に置く事を当然として教わった方々には意味を知る必要性がなかったのかも知れないと感じました。確かにすべての事にそれなりに意味を考えながら日々過ごしていたらば大変な事になります。つまりそれが自然だったという事なのかと自己納得するしかないのかも知れません。私自身、今後も右に置いて立ち上がる際に左に持ち替える所作を変えようとは思いません。それは自分の信念だからです。かと言って左に最初かろ置く事を否定をするつもりもありません。全剣連で統一されたとは言え罰則規定までは設けられてはいない様なので、一票さの左置きはそこまでの拘束力はないもの、もしくは全剣連の中にも潜在的にはこれを全面的には禁止に出来ないものがあるのかもと思います。
|
Re: 正座をした時の竹刀の置き位置について。 ( No.11 ) |
- 日時: 2009/11/10 07:53:56
- 名前: Hide.◆vm9xYr4tCqk
<
>
- 参照: http://ichinikai.com
- To 十八徳さん
管理人のHide.です。
>昔の映像やイラスト等を見ますと、今ほど礼法は整っておらず、たしかに、竹刀は刀と >は別に独自の所作が発展した側面があるようにおもいます。実際、竹刀と木刀の所作は >すべてが対応しているとは言い難い印象があります。 そうですね、竹刀は競技としての側面が前面に押し出されてきた形なのでしょう。
ただ、時代劇などは資料にはならないかもしれませんが、殿さまの前で木刀による試合を する場面など、左提刀で礼をし構え合っています。時代劇で木刀を右提刀にしている例を 見たことがありません。
競技として立ち会う場合は左提刀が一般的であったと考えられるかもしれませんね。
To 剣道日曜さん 管理人のHide.です。
>私が剣道を習い始めたのは(小5時)昭和47年ですが、 >その時は剣道形と同様、右提刀で立礼し左帯刀でした。 おお! そんな風に習いましたか! これは驚きです!!
他にもこういう方がいらっしゃいますかね??
帯刀時の親指は、私もいわれてました。 子どもだと手が小さく、小手をはめると一苦労でした(>_<)
|
Re: 正座をした時の竹刀の置き位置について。 ( No.12 ) |
- 日時: 2009/11/10 21:20:57
- 名前: 十八徳
- 長文にて失礼します
私も左提刀で目礼をすると習いましたが、これは相手の存在を認めたためで、刀では腰に差した状態になります。 帯刀は、敵を認め、鯉口を切った状態です。面をつけて、戦闘準備をしたら、立ち上がる時に左手に持ちかえます。 そして、稽古中に、コソコソッと隠れて、外れた防具をつけ直す時には、竹刀を左に置くのが自然だとおもいます。
当時、違和感があったのは、稽古の前後に、師礼と神前礼(正面礼)で竹刀を左置きにしたときです。 刀でしたら、腰に差したまま礼をすることになりますので、ちょっと理解しかねました。
ざっくりと、刀、木刀、竹刀に、それぞれ座った場合、立った場合の理合を学びました。刀に関しては お話のみでしたが、刀→木刀→竹刀の順で、所作が簡単になります。もうあまり覚えてはいないのですが。 剣道日曜さんは別の方法で新鮮でしたが、これは私の場合になります。
Hide.さん >そうですね、竹刀は競技としての側面が前面に押し出されてきた形なのでしょう。 全剣連の設立の経緯やその後の経過を考えますと、現在は、その通りかもしれませんし、竹刀競技に特化した方が 良いとする考え方もあるそうですが、のちに、剣道の理念も定められ、稽古や審判規則にも戦前からの刀法の名残り はたくさんありますので、意識が消えつつある、に留めておきたいとおもいます。剣道は高野佐三郎範士の考え方が 基本だと捉えていますが、もちろん、武徳会と全剣連は組織も方向性も違いますので、ひっそりと自分で考えているだけです。 ただ、鍔迫り合いの分かれなどは、今の指導者は理解できていても、これから学ぶ人たちは、単なるルールとしてしか 考えられないのではないでしょうか。型稽古の補完から生まれた竹刀稽古に対して、ルールから剣道を考えるようになっ てしまったら、本末転倒だとおもいます。(競技としては、そちらの方が正しいでしょうけれども)
一剣居士さん ご存知かとおもいますが、よくある一般的な意見を、継ぎ接ぎしただけですので、かえって恐縮です。見識、良識ある方々の ご意見を伺いまして、具体的な内容も書かせていただきました。右置きの指導は珍しいかとおもいますので、目新しい情報が ありましたら幸いです。知識を持ち寄りますと得るところも多いですね、管理人様、ご意見された方々に多謝です
|
Re: 正座をした時の竹刀の置き位置について。 ( No.13 ) |
- 日時: 2009/11/11 07:42:39
- 名前: Hide.◆vm9xYr4tCqk
<
>
- 参照: http://ichinikai.com
- To 十八徳さん
>稽古の補完から生まれた竹刀稽古に対して、ルールから剣道を考えるようになってしま >ったら、本末転倒だとおもいます。(競技としては、そちらの方が正しいでしょうけれ >ども)
おっしゃることは私も理解できますし、大いに賛同するところではあります
ただ現場におりますと、今の剣道を学ぶ大人も含め子どもたちに対しても、刀法を根底に したアプローチは難しいものがあると考えます。
ルールを規範とし、有効打突とそうでないものを明らかにし、それを求めあう過程で「し てはならないこと」を教え、その根底にある武の心を教え日常生活においてそれがどのよ うに転用されるべきかを諭していく。
稽古法においても、竹刀稽古の中に形稽古をとりいれ、ルーツとしての刀法に触れ、自分 の剣道を再認識していく…こうした姿こそ、現代剣道の進むべき方向なのではないでしょ うかd(^-^)!
|