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お名前: 猫銀
みなさん、大変興味深い話をされていますね。
私も「並んだ際には自分の左側が上手になる」と教わったことがあります。
調べてみると、戦前に皇室典範が改正された際に天皇陛下と皇后陛下の位置関係が
伝統的なものとは逆に示されたことがあるらしく、その影響で道場における左右の
上下関係にも多少混乱があるようです。
しかし方角の考え方とは別にして、複数の人物が左右に並んだ場合のみを考えると
右脳と左脳の働きから左(上手)>右(下手)という関係は説明できそうです。
顔の右半面は理性を司る左脳、感情が出やすい左半面は感性を司る右脳の影響を
受けているそうで、自分より目下の人間を指導する場合は理性的な右半面を相手
に見せて感情の表れる左半面を隠したほうがより効果的だそうです。 すると、
自然に指導的、能動的役割の人間は左、受動的立場の人間は右に立つことになり
ます。 これは恋人にもいえることで、男性が左、女性が右に立ったほうが自然
にリードできる関係をつくりやすいそうです。
もうひとつ例を挙げると、舞台上の漫才の立ち位置がそうですね。
オーソドックスな例を挙げるとダウンタウンがそれで、
右:松本(ボケ)<浜田(ツッコミ):左
のように理性的にボケを制御していくほうが左に立つ場合が多いのです。
これとは逆の例が爆笑問題で、
右:田中(ツッコミ)<太田(ボケ):左
ボケる太田のほうが立場が強くてツッコミを叩くのでこのような立ち位置になって
いったと考えられます。 テレビで確認してみると面白いですよ。
お名前: Kue
>シュガー様、こちらこそたまたまのぞいたトピで自分が普段考えている
件のご意見などが載っているとは、非常に勉強にもなりました。
ありがとうございます。
剣は「心」なり〜なんて道場で斉唱しますが、ほんとうに心がけ
が大切と思います。
慇懃無礼という言葉がありますが、慇懃という言葉はいい言葉ですが
心のこもらない礼ほど無礼なものはありません。
剣道でも子供が大きな声で「ありがとうございました〜」と帰る時、
その声の微笑ましさに「敷居を踏むな!」とか「右足から出ろ」などと
言う気は起きません。(笑)
お名前: シュガー
はくどー様・Kue様
いろいろご指導ありがとうございました。
道場への入り方は玄関への入り方のような気がしました。靴を脱いでその後なので部屋への入り方を考えたらわからなくなりました。
だって立ったままの入り方は習いませんでしたから。部屋へは座った姿勢で入りますよね。
ここでまたどうしようかと思うことが・・・・
最近の子供達と言うか靴がというか、立ったままでは脱げないのです。そのため真っ先に入り口におしりを向けて座って(腰を下ろして)から両手も使って靴を脱ぎ履きします。
前を向いたままや横向きではおしりが汚れるせいかいやがります。地面に座ることになりますからね。なるべくおしりを向けないようにとは言っていますが、この場合はなかなか言いにくいのです。
別の脱ぎやすい靴を履いてくるように言うべきか、座らずに脱げるようにさせるのか、
ひも靴などは座らないと結べないし・・・・
少々考えすぎでしょうか?
でも今まで疑問に思っていたことが解決して本当に心がすっきりしました。
基本が理解できればその場その場で考えればいいわけですよね。
子供達には例外は教えません。あくまでも左からと教えます。
道場への入り方は本当に皆さん適当だったんだなと今更ながら思います。
何かあるはずと思っていても諸先生方も一定しておらず苦慮しておりました。
なんだか当たり前のようで誰にも聞けなかった質問にこんなに丁寧にお答え頂いて、
ここには本当にたくさんの知識が詰まっているところだなと感心致しました。
ここに出会えてよかったです。
これからもバカな質問をするかもしれませんが、よろしくお願いします。
ありがとうございました。
お名前: Kue
>はくど〜様、拙HPに来て頂いたようでありがとうございます。
まだまだ論述というようなレベルではなく、お恥ずかしいかぎりですが
一生懸命調べて、体験して納得をしたことを書いているつもりです。
私しの方こそ今後ともご教示願いたいです。
道場の並び方ですが、Kueが是非を判断することではないので何とも
いえませんが、どこも形式は少し違いますが概ね3通りくらいのパターン
で並んでいると思います。
はくど〜様のご質問の形はKueの札幌の方の道場で、出稽古者が多数
きた時などはそのような形で並んで頂くことがありました。
さて陰陽などいろいろな価値観で「礼」の法則があると思うのですが、
どれも場合によっては正しく、場合によっては不適切になると思います
ので要は「これが絶対正しい礼法である」と他の礼法を否定する言動を
注意することが大切な「心」だと思います。
そういう心を説明するために、例えば子供には〜なのよ、と説明する場合は
子供達のレベルをみてお話しすればよいと思いますし、理由がわからないの
であれば、「私は私の先生から習いました」といえば良いことと思います。
伝えたいことは、人間はそうやって何か大切なものを守ってきている、そして
これからも守っていきたいよね、ということだと思います。
現代にいろいろなスポーツがある中で、ちっとも周囲からはちやほやされない
剣道や居合道を修めるところの理由はそういうところにもあると感じますが、
皆様はいかがなものでしょうか。
礼法の基本は、これはKueの現在の勝手な仮説ですが、古墳時代に求められ
ると思います。
まだ、時間がとれなくて全然未考察ですが、なるべく埴輪などをみる場合には
着物や装飾や姿、ポーズなどを観ています。
そうすると礼法の基本や文化の原型がすでにこの時代にあってそれは様式がどれも
統一されていないことに気付きます。
よく言われるように日本人の祖先は北から南から色々なルーツをもっているようです。
ですからそのルーツ毎に風俗があり礼法や生活規範の決まりがあったようです。
そのいろいろなルーツをもつグループに現代でいう「勝ち組」の人達がいて豪族になり
大君になったのかもしれません。
私達は言葉でも、こどもを叱る前に「こらこら」とかいいますがこれは薩摩の土語です。
維新で薩摩の郷士系の方が多く警察官になったことからこの言葉が日本語の中で普通語に
なったと思いますし、また、「〜であります」という言葉も長州の土語がやはり維新で
広く定着したものです。
ですから礼法もいろいろなグループの持つパターンの中からより強勢のグループのものが
使用していたものが「くに」や「国家」となる過程で広域社会に定着していったと考えて
おります。
ですからKueの礼法に関する視点は近代や戦国とかではなく今は古墳時代です。(笑)
着物の合わせには左衽と右衽(ウジン)がありますが、剣道や居合道での上着の合わせは
左衽です。
この右・左というあわせは古墳時代の埴輪を観察しますと両方あります。
そして右のグループと左のグループの出身地を探りますと一定の決まりがあることが解り
ます。
ですから今度はそのグループはどういうところに住んでいて、どういう生活様式で・・・などと
考えるところに左から袖を通すなどの形の意味がわかってくるのではないかと現在仮説を
たてて調べているところです。
蛇足ながら居合道でも私の修める英信流では「中伝」以降は左足を引いて座ります。
これは甲冑をつけての想定をも含むからです。
剣道の防具をつけての着座と同じです。
先だっての電剣in北海道では剣道と居合の素養の同一であることを中心にご説明
させていただく機会がありました。
一面一義的にはまったく正反対であっても、内面、再応の境地まで考える一致する
ことが当然と思います。
ですから先達は「剣居一体」という言葉を残したと思います。
先日、とある神伝流を修める方から「中伝」の「滝落」について質問がありました。
「滝落」という言葉をみるといかにも神伝流の技はその技の名前にふさわしい形を
演武しますが、自分でやっていてこんな無様な格好で人など斬れるものなのでしょうか?
という内容です。
私は、英信流の技の中で、ほぼ同じ換え技があることを説明いたしました。
それでこういう「形」もあるということが理解されたようで今後はご自分の流儀に自信
をもって修行に励めるのではないかと思います。
現在では「他流」ですが根は一緒。
根本を訪ねると結局同じ理合にたどりつきます。
礼法などを考える時、どこまでほりさげて考えるかで答えは変ると思います。
「日本人」とは何をもって日本人であるのかという定義付をするのと同じくらい
困難な課題がこの礼法文化にはあると思います。
hide様のご質問にお答えするには、Kueにはまだ暫くの時間が欲しいところです。(笑)
お名前: はくどー
はじめまして、Kueさん。
ホームページ拝見させて頂きました。
いやあ、すごいですね。ほんとに勉強になりました。
礼をとるときに左手・左足からというお話しは、私の場合杖道の先生から伺った
のですが、やはり居合等でも同じ考え方をするのだということで、改めて納得し
ました。
特に目鱗だったのは、刀の差し表、差し裏のお話しです。
実は、剣道では道場の正面席を横に見るようにして、上手側(向かって右)に先
生方が並び、下手側(向かって左側)に弟子が並ぶことが多いのですが、私が杖
を習った道場では、先生が神棚を背にして座り、私たち弟子は神棚を正面にして
右から順番に座っていました。(下手側の左手・左足が先というお話しは、ここ
で教わったのですが)
ところが、現在居合を教えて頂いている会では、道場(体育館)の正面に対して
その左側に先生方が並び、私たち弟子は先生方と直角になるように正面に向かっ
て一列に並びます。しかも左から順番に並んで行きます。
つまり、剣道ならば弟子が並んでいるところに先生方が並び、杖道の際の弟子の
並び方とは逆の順番になるわけですから、私にはこの並び方がどうにも不可解で
なりませんでした。
しかし、この並び方はきっと刀の差し表・差し裏を基準にして並んでいるのだと
考えると納得が行きました。(合っていますか?)
また、私にとって居合の会は現在のところしか知らないのですが、居合ではこの
ような並び方をするのが一般的なのでしょうか?
今後ともよろしくお願いします。m(_ _)m
お名前: Hide.
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To 清正鉄心さん
>右から穿くのは「死に袴」と言われたそうです。
>切腹のときは右からだそうです。
へ〜、そうなんですか。
切腹のときの作法は、「右からはく」んですか。それは知りませんでした。
武家の作法ってことなんですね・・・。
ってことは、切腹のときに着る裃なども「右から」袖を通すのでしょうか???
う〜ん、ますます由来が知りたくなってきた(笑)
To Kueさん
>袴や道着も左から着て右から脱ぐというのも
>陰陽からきていると思います。
う〜ん、陰陽の考え方はわかりましたが、「陽の足からはく」というのは「東から日が昇る」って事と同じように「陽が先で陰があと」って考え方なのでしょうか???
お名前: Kue@会社
袴や道着も左から着て右から脱ぐというのも
陰陽からきていると思います。
袴のひだは自分の視点からみると左に3つ、
右に2つあります。
陰陽では陽=左(天皇の視点)=東=奇数 「陰」=
右=西=偶数という決まりです。
ですから袴のひだの左の3つは奇数ですから「陽」右の2つの
ひだは偶数ですから「陰」をあらわしていると思います。
通常の五常は子供達への便宜的な教えと思います。
ちなみに袴は左からはくという古歌もありますね。
お名前: Kue
URL
こんにちは〜。
はくど〜様の丁寧な解説はすごくいいですね。
ためになりました。
KueのHPでもMot剣のコンテンツに若干ながら考察をしてます。
はくど〜様のご説明と同じ論点になっております。
びっくりしました・・・。
最近は居合道の大会でも右・左で出す人がいます。
一つには左進右退の礼法を教えてない。
Kueの小学校・中学では卒業証書の受け取り方はこの左・右と
教えてくれておりました。
更には右利きの便、もう一つは西洋の右上位の考え。
でも、単純に礼法を知らなくて利き手から出しているといった
ところが真相かと思います。
お名前: 清正鉄心
右から穿くのは「死に袴」と言われたそうです。
切腹のときは右からだそうです。
なぜそうなのかは、分かりませんが・・・・。
お名前: Hide.
URL
To 元立ちマシーンさん
ジンクス・・・なんですかぁ・・・(^_^ メ)
お名前: 元立ちマシーン
物凄く昔に聞いた話ですが・・・・・。
戦国時代(誰かは忘れてしまいました)、生まれた、戦にいく前のジンクスらしいです。(笑)?
お名前: Hide.
URL
To はくどーさん
>いずれにしろ、着替えの場合、それを人前ですることは少ないでしょうから、着
>替えの作法というのは誰かに対して礼をとるためと言うよりは、もっと他のとこ
>ろに理由があるのでしょう。
なるほど、そうかもしれませんね(^^)
ちなみに、小手の着脱についてはいかがでしょうか??(^^;
お名前: はくどー
to シュガーさん
>今の稽古場では先生方が上座を右手側にして座り、生徒が左手にして座ります。
>そうすると左足から膝をつくのは先生の方で、子供たちは反対ですか?
先の私の書き方では、ちょっと誤解させてしまったかもしれませんね。
子供たちにとって直接に礼をとるべき対象は、道場の上座というよりは、むしろ
向かい合っている先生方ですから、先生方への礼として通常どおりの「左座右起」
で良いと思います。
「右座左起」となる例外というのは、何らかの理由で礼をとるべき相手を自分の
左手にして横向きに座らなければならない場合のみと考えて下さい。
また、子供たちに対しては、ここまで厳密に考えて礼をとることを教えるのは難
しいので、通常は「左座右起」の原則を教えておくだけで大丈夫だと思います。
to Hide.さん
>軸足が左ですから、最初に袴をはく時は右足からはいた方がはきやすいはずでは??
なるほど。私は自分の習慣で、先に軸足を履いてしまってから。。。と考えたの
ですが、人によっては逆の方がやりやすい場合もあるかもしれませんね。
いずれにしろ、着替えの場合、それを人前ですることは少ないでしょうから、着
替えの作法というのは誰かに対して礼をとるためと言うよりは、もっと他のとこ
ろに理由があるのでしょう。
お名前: Hide.
URL
to はくどーさん
>むしろ一般的な日本人の場合、右利きで軸足は左という場合が多いので、その方が着
>やすい履きやすいということから、
軸足が左ですから、最初に袴をはく時は右足からはいた方がはきやすいはずでは??
剣道着の左腕からも、明確な理由はなさそうですねぇ・・・(^_^ メ)
はくどーさんなら、ご存知かと思ったのですが。
お名前: シュガー
質問をしておきながら留守をして申し訳ありませんでした。
丁寧な解説をしていただいて感謝しております。
玄関での靴の脱ぎ方は結婚前に急遽詰め込んだ礼法により理解できていたのですが、
はきかたまでは考えていませんでした。
またわれわれが稽古を行っているところは学校の体育館や公共の施設ですので、
玄関の向きや入り口の向きがいろいろで上座を考えるとここは右から、ここは左からとなってしまい、
小学生の子供には混乱の元。あまり窮屈に考えるのはやめてお尻を向けないことということを強調させていこうと思います。
稽古場に関しても入り口が複数あるとまた混乱の元ですよね。
今の稽古場では先生方が上座を右手側にして座り、生徒が左手にして座ります。
そうすると左足から膝をつくのは先生の方で、子供たちは反対ですか?
これも大人が逆をするならまだいいのですが、子供が逆をするのは無理ですよね。
休憩時間が終わりになってしまいました。続きはまた帰ってからにします。
お名前: はくどー
ちょっと余談ですが、以前に映画「踊る大捜査線」の中で柳葉さん扮する警視庁
の管理官が表彰を受ける場面がありました。この時賞状に対して右手・左手の順
序で差し出しているんですよね。私は単純に監督や演技指導の人が間違えたのだ
ろうと思っていたのですが、この間のオリンピック柔道で金メダルを取った阿武
選手がやはり警視庁で表彰を受ける際に右手・左手の順番で手を差し出して賞状
を受け取っていました。
もしかして、警視庁ではこのようにする習慣や決まりがあるのでしょうか?
ご存知の方いませんか?
お名前: はくどー
to ひさ父さん
「左座右起」の作法は、小笠原流の礼法から来ていると聞いています。
先にも書いたとおり、武道の流派によっては様々な考え方がありますから、必ず
しも小笠原流に則っていない場合もあると思います。
私の書いた、逆の「右座左起」という言葉は、上座を左手に座った場合の例外的
な作法のことを書いたまでで、言葉自体は私の造語です。
「左座右起」に関しては、いざというときに刀を抜きやすいように、右膝をぎり
ぎり最後まで立てておくためと説明する方もいらっしゃいます。しかし、竹刀で
はなく刀の場合は右手に持っているわけですから、刀を抜きやすいように右膝を
立てるという説明は、ちょっとおかしいのではないかと思います。やはり相手に
対して下座側となる足の方から行動を起こすためと考える方が自然ではないかと
思います。
ちなみに剣道や弓道では、座るときに左足を後ろに引いて座りますが、居合など
では足を引かずに揃えたままで左・右と膝をつきます。このため膝をつくときに、
その膝が若干前に出ます。ですから相手に向かって前に出す膝は下座側からとい
う考えで左・右という順番になるものと思います。
なお、居合の場合は座る際に袴捌きと言って、袴に空気が入ってふくらまないよ
うに手で捌きます。しかし剣道や弓道では、手に防具や竹刀、弓や矢などを持っ
ている場合が多く、手で袴を捌けないこともあるので、足を引くという動作によ
ってこの袴捌きの代用をしているのではないかと思います。
to Hide.さん
稽古着の着方や袴の履き方については、先日の武蔵会の定例稽古会でも話題にな
りました
。ある人は、袴を履いている最中に襲われても、右足で蹴るなどしてすぐに対処
できるように左足から先に履くと教わった言っていましたが、なんかもっともら
しい説ですが、江戸末期には着物や袴は常在戦場を心得とする武士に限らず、一
般町民や女性でも着ることがあったわけですから、むしろ一般的な日本人の場合、
右利きで軸足は左という場合が多いので、その方が着やすい履きやすいというこ
とから、そのような習慣になったと考える方が妥当かなと思います。
お名前: ひさ父さん
TO はくどー様
現在は剣道をやっておりますが
10年ほど前まで空手を20年やっておりました。
はずかしながら座るときの「右座左起」は知りませんでした。
これはスポーツ、私生活共通に使われる言葉ですか?
空手では座るときは右足から立ち上がるときは左足からと
剣道の反対になります。(もしかしたら私のいた流派だけかも知れませんが?)
座り方も剣道のそれと多少ちがいますが・・・
ですから私は剣道で右足から座るのは
単純に竹刀を持っている関係でそれを置くために
先に左足から座るのだとばかり思っていました。
その点についてはいかがでしょうか?
お名前: おおすぎ
シュガーさんの質問で、自分が何気なくとってた行動について考えてみました。
また、はくどーさんの丁寧な説明本当にありがとうございました。
はくどーさんの書かれたことを要約して、自分の剣友会での子供たちの礼法指導に
役立てたいと思います。
ちなみに、私が最初に通った道場では、着座のときに竹刀をいったん左に置き、
面小手をおいてから、右側に置き直していました。これで納得しました。
そこでは、天皇陛下に対する礼のときの竹刀の持ち方も教えてくれました。
お名前: Hide.
URL
管理人のHide.です。
シュガーさんのご質問には、はくどーさんがたいへんていねいにお答えくださいましたの
で、これ以上私が補足することはありませんね。はくどーさん、ありがとうございました(^o^)
ちなみに私からもご質問なんですが、剣道着や袴、小手の脱着も、着けるときは左から
脱ぐときは右からになっておりますが、このあたりの理由付けはどのようになっているの
でしょうか?(^^)
お名前: はくどー@武蔵会
URL
こんにちは。
私たちの二天一流「武蔵会」でも、剣士の心得という観点から日本刀の取り扱い
をはじめとする、様々な道場内での所作・礼法について研究しています。
ただ、礼法というものは古来からその流派によって様々な考え方があるようで、
一概にはこれが正しくてこれが間違いとは言いにくい部分があるようです。
そこで、武蔵会としては古来から二天一流に伝えられてきた教えを踏まえながら
も、出来るだけ現代剣道の考え方や習慣に沿ったかたちでの一定の法則による礼
法というのを研究しています。ですからこれが全て正しいということではないか
もしれませんが、参考までに書いてみましょう。
まず、現代剣道の世界では、原則として正面に対して向かって右側を上座、左側
を下座とする習慣があります。これは「天子南面す」という考え方からきている
ものと考えられます。つまり天子様の御席というのは、部屋の北側に南側を向く
ように据えられるのが基本とされ、その天子様の左手、すなわち向かって右側は
日が昇る東となるため上座とされ、その反対側となる西は下座とする考え方に依
っています。
昔からの建物は、この考えに則っている場合が多いのですが、現代建築物は様々
な制約があって、必ずしもこの法則を適用できない場合もあるようです。しかし
この考え方を基本として応用してゆけば良いのではないかと思います。
まず、玄関での靴の脱ぎ方からですが、右足から靴を脱いで玄関框に上がろうと
すると、これは相手にとって上座側の足から入ろうとすることになりますので失
礼に当たりますね。そこで、玄関では左足から靴を脱いで上がります。脱いだ靴
を揃える際に、後ろ向きになって揃えようとする人がいますが、これは相手に尻
を向けることになるので、やはり失礼になります。そこで相手にとって下座側に
なる、玄関に向かって左側に横向きにしゃがんで靴を揃えます。揃えた靴は、後
から入ってくる目上の人のことを考慮して、出来るだけ下座側につま先を外に向
けて置きます。
玄関を出る際に、靴を履きますが、今度はつま先を外に向けた靴をそのまま履い
たのでは相手にお尻を向けて履くことになります。
そこでもう一度下座側にしゃがんで靴を横向きにし、今度は上座の側の足となる
右足から先に履きます。
道場への出入りの際も同じ考え方をします。
道場へはいる際には、まず道場の外で一礼をして、下座側となる左足から入りま
す。
出るときには、道場の出口の手前で、道場の正面や神棚、また目上の先生が道場
内におられる場合にはそこに向かって礼をし、その後出口を背にして右足から出
ます。
座礼をするときは、剣道では両手を同時につきますが、より丁寧に礼をしようと
すれば、相手にとって下座側となる左手からそっと出し、次いで右手をついて礼
をするという方法になります。居合などでは、この方法を採用しているようです
ね。
ちなみに、居合の先生の中には、常に油断をしないように左・右と手をつくのだ
とおっしゃる先生もいますが、座例という一般的な礼の中で、油断をしないよう
にというのは、かえって相手に失礼な考え方ではないかと思います。ここは、相
手に対して油断しないと言うより、逆に相手を敬って下座から手をつくと考える
方が妥当ではないかと思います。ですから、卒業式などで証書をもらうときにも、
やはり左手・右手と差し出すのが礼儀でしょう。
他に、目上の人と並んで歩くときには右側を歩く、目上の人に挨拶するときなど
も、出来るだけ相手の右側から声をかけるというようなことを気を付けると良い
かもしれません。
また、左座右起と言って、座るときは左足から、立つときは右足からという習慣
がありますね。現代では正座することが希なので、立っているのが普通の状態と
いう感覚がありますが、昔の考え方では、正座が常の状態で、立っているのは失
礼な状態です。ですから失礼な状態からそうでない常の状態に移行する場合にも、
下座側の足から行動を起こし、立って退出する場合には、いち早く上座側の足か
ら退出の行動を起こすという考えに依っています。
また、上席を左側にして正座している場合には、下手側から座るため右座左起と
なることも覚えておくと良いでしょう。
一方、剣道の試合などで、試合場(コート)に入るときは、相手と対等です。こ
の場合には必要以上にへりくだる必要はありません。ですから、今度は堂々と右
足から入り、出るときは左足から出ます。
このように、試合に赴くときと、そうでないときの礼法をきちんと使い分けるの
が、昔の武士の心得だったように思います。
剣道において竹刀を左手に持って提げ刀したり正座の際に左側に置くのは、刀の
扱い方からすると略式です。おそらく右手に面小手の防具を携帯せねばならなか
ったために、この略式の方法になったものと思われます。
刀を提げ刀する場合には、必ず右手に持ちます。これは周囲に対して刀を抜く意
思がないことを示している状態です。左手に持つ際には、携刀と言って、鍔に親
指をかけ、腰にとります。剣道ではこれを帯刀と言っていますが、本当の帯刀は
刀を帯に差した状態です。携刀は刀をいつでも抜ける状態ですから、敵でもない
人の前で携刀姿勢をとることは非常な失礼に当たります。居合の大会などに行く
と、開会式に携刀姿勢で参列したり、控室を携刀姿勢でウロウロしている人を時
折見かけますが、あれは気をつけた方がよいでしょう。
正座の際には、刀は右側に置き、なおかつ抜きにくいように刃部を内側にして置
くのが礼儀です。竹刀の場合は略式で左側に置きますが、刀に準じた礼法と考え
ると刃部となる方を内側に弦を外側に置くのが自然だと思います。
お名前: シュガー
以前Q&Aでお世話になったシュガーです。
少しずつ子供たちのお世話を仰せつかるようになり、基本も基本本当に入り立ての子に礼法を教えることになりました。
ここで自分では何気なくやっていたことにことごとく疑問を持つようになり、いろいろな先生方にお聞きしたのですが、一致した見解が得られず本当に決まりがないものかどうか確認したくなりました。もちろん何冊か本も読みましたがよくわからないのです。
まず稽古に来た子供たちに玄関で靴の脱ぎ方・しまい方、を教え(家でもするようにと)次に道場に入る時には神前?(正面?)に礼をして「お願いします」・・・
(本当に神前ですか?入り口から正面が横にあったらどうするのですか?それともただ単に道場または稽古場の中心に向かって礼をすればいいのですか?)
礼をしてから敷居を踏まずに中に入りなさい。と指導しますがこのときの足はどっちからですか?右足?左足?
何も指示しないと子供たちはバラバラ!自分ではやはり前に出るので右足から入りますが・・・・別に決まりはないのでしょうか?
敷居を踏まないというのは日本家屋では常識ですよね!
着座をするのには足の順番があるのに、あまりに当然なのか記載が見つかりませんでした。
逆に退室するときも中で礼をして「ありがとうございました。」そのまま後ろに一歩下がってから、帰ろうね。と言っていますが、このときの足もどちらでしょう?
あまりに当然で、当たり前のようなのですが、いざ子供に話すとなるとあやふやではいけないと思って確認したいのです。
それともう一つ竹刀の着座の時の置き方も教えてください。
低刀している時にはツルが下で持ちますが、そのまま着座をさせるとツルの向きがあちらこちらに向いています。
私はどこかで「左側に刀を置くのはまだ気を許していない証拠なのですぐに抜けるように刃を外に置きなさい」(ニュアンスは多少違うかもしれません)と教わったように思いますが、
これも普通に置けばツルが上!といわれた一言で自信がなくなりました。別の方は当然刃は内側とおっしゃいました。
鍔の位置は膝頭と書いてある本はありますが、ツルの向きまで書いてある本に出会っていません。
本当に稽古を始める以前の段階で自分自身がいかに適当にやってきたか思い知らされています。
利き目のことや、障害を持ったものへの指導など伺いたいことは山ほどありますが、今回は足の順番と竹刀の置き方についてのみお教えください。
本当に恥ずかしい質問で申し訳ありません。よろしくお願いします。
このテーマについての発言をどうぞ。
※半角カナは使用しないようにしてください。文字化けします。
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