結論から言うと、A先生・B先生ともに正しい点があります。
まず、A先生の方に対して述べますと、
「かちんかちんぶつけてならせ」という表現は
子供に対してわかりやすい言葉でそうなったのでしょう。
お互いの中心の取り合いのなかで、
表・裏から押さえたり、払ったりして
相手の剣先を殺すということを教えているわけです。
「ぶつける」という表現が子供にはわかりやすいのでしょうが、
必要以上にチョコチョコあてたり、
その際に自分の剣先が開きすぎることのないよう、
そうした部分も言葉に織り込んでいただきたいですね。
B先生に対して述べますと
「竹刀を動かさない」というのは基本どおりです。
剣先をピタリと喉元につけられると
そう簡単に打ち崩すこともできません。
グッと我慢して、溜めを作って打つためには
剣先の動きも最小限にとどめ、
剣先で充分に攻めて打つことが大切だと思います。
ただ、お互いが動きながら剣先を交わすうえでは、
中心を取り合う過程で、竹刀が全く動かないというのも
妙に感じる部分があります。
先生方に対して失礼にあたりますが、
B先生は基本的、A先生は実践的といえるかもしれません。
稽古をしていくなかで、相手に対してどう応じるか、
いろいろなタイプの方がおられるでしょうから、
両先生のご指導方法のどちらが合うかを見抜くのも
これからの稽古に必要かと思います。