記事タイトル:蹲踞って、どういう意味があるんですか? 


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お名前: 猫仙人   
蹲踞はすっくりと立ち上がれますが おそい。
”ふきょ”を極めるまでがたいへんなようで。

お名前: Hide.    URL
To 猫銀さん

>そして、剣道についてですが、先に述べたとおり江戸時代の初期には野外で稽古をする
>のが一般的でした。 その頃は蹲踞と跪居は明確に区別されていたはずですが、時代が
>下って板の間の道場稽古が普及するにおよんで、その区別が曖昧になってきたころに
>相撲の解釈を取り入れてしまった、と考えられます。 
>相撲において、跪居の変形を蹲踞とするのは筋が通っているといえますが、板の間で
>稽古する剣道においては、執刀の礼は両膝をついた跪居でなければ道理に合いません。

いやぁ、詳細にお調べいただきまして本当にありがとうございましたヽ(^.^)ノ
「跪居」という名称は知りませんでしたね。
よく、時代劇などでも出てくる形ですよね(^^)

蹲踞が「神道に由来する礼式だ」とは聞いたことがあったのですが、改めて知る事ができ
勉強になりました。ありがとうございましたm(_ _)m

お名前: 通りすがり改め猫銀   
to Hideさん

悔しいので勉強して出直してきました。 HNも改め本腰入れて書き込ませていただき
ます。

>武家の作法を真似たものが形式化したものとお考えでしょうか?

違います。 逆に、剣道側が相撲の真似をした、と考えるに至りました。
結論から先に申し上げますと、

一、現代剣道で「蹲踞」と呼ばれている礼法は、元来は神前の礼であったものが
  相撲の様式の中で変化したものである。
一、「蹲踞(そんきょ)」という記述は間違いで、正しくは「跪居(ききょ)」
  と呼称すべきである。

「祭式大成ー男女神職作法編」昭和47年発行によると、

跪居  跪(ひざまづ)くことをいう。 つま先を立て、両膝をつき、かかとの上に
    体を置く。 上体は真っ直ぐにしてやや前傾する。
   (一)起座、着座、膝進、膝退をするとき行う。
   (二)殿上において物品を授受する時、人と対応する時、又はイフ(拝よりも
      軽い敬意を表す行為、お辞儀や会釈の類)をする時に行う。
蹲踞  蹲(うづくま)ることをいう。 かかとは平に地につき、膝は真っ直ぐに立て
    開かず、すぼめず、脊椎はやや曲がる。
    庭上に於いて道具を揃えたり敷物を敷く作業をする時に行う。 古くは神前を
    横切ったり、イフや拝をする時にも行った。 後に殿上でも行われた。

以上が、神道における跪居と蹲踞の説明です。 他には正座、安座、亀居(女の子が
ベタッと座るようなやつ)、建膝(たてひざ・左の膝を立て右を伏せる、鎌倉時代に
盛んだった)などがあります。 
次に相撲について。 江戸時代の初期の相撲は、現在我々が見ている大相撲とはかなり
違うもので、丸い土俵も無く、取り組む前には互いに大声を出して気勢を上げ、手や膝
を地につけたりしりもちをついたりしても負けにはなりませんでした。 それが稽古法
が変化し、足裏以外が地に付くと負け、というルールが定まったことで、力士が膝に土
が付くことを嫌って従来の跪居を膝を持ち上げた形に改め、「膝がつかないのだから、
跪居ではなく蹲踞だろう」と解釈した、と考えられます。 神道では、庭上(野外)で
跪居をする際は敷物を敷いた上で膝をつくことになっています。

そして、剣道についてですが、先に述べたとおり江戸時代の初期には野外で稽古をする
のが一般的でした。 その頃は蹲踞と跪居は明確に区別されていたはずですが、時代が
下って板の間の道場稽古が普及するにおよんで、その区別が曖昧になってきたころに
相撲の解釈を取り入れてしまった、と考えられます。 
相撲において、跪居の変形を蹲踞とするのは筋が通っているといえますが、板の間で
稽古する剣道においては、執刀の礼は両膝をついた跪居でなければ道理に合いません。

以上です。 Hideさんのご質問を受けて調べなおした結果、より詳細な考察ができ
ました。  本当に有難うございました。

お名前: Hide.    URL
To 通りすがりさん

了解です。
「蹲踞の礼」につきまして、また、新たなる発見や考察がありましたら、ご疲労いただけ
ますとうれしく存じます(^^)

お名前: 通りすがり   
to Hide.さん

相撲の蹲踞との関係については、私の中でもミッシングリンクになっていまして、
なんとも確証が持てません。  中途半端な考察で申し訳ありませんが、こういう
見方もある、ということでご容赦願えませんか?

お名前: Hide.    URL
to 通りすがりさん

管理人のHide.です。
ご意見&考察ありがとうございます(^o^) 


>となれば、現代剣道に伝わる蹲踞礼は、かつて古流の武芸が地面の上で直に稽古し
>ていた時代の名残である、といえるでしょう。

なるほど・・・。となるとひとつ疑問がわくのですが、相撲でも同じように蹲踞がありま
すよね。関取は土俵では袴を着用しておりませんが、あれも、武家の作法を真似たものが
形式化したものとお考えでしょうか?(^^)

お名前: 通りすがり   
ちょっと補足させてください。

武家の生活に関する絵画史料を集めた画集があるのですが、室町時代や
元禄頃の絵に蹲踞をしている武士が描かれています。 それをみると、
現在みられるものと違い、かかとまで地面にべったりつけたいわゆる
「ウンコ座り(失礼!)」に近いものです。 そしてよく見ると、そういう
座り方をしているのは袴を着用している者で、尻からげをして褌が見えている
足軽らしき家人は膝を地に付け踵をあげた、いわゆる「跪(ひざまず)」いた
格好になっています。  

以上のことから考えると、蹲踞礼の元来の意味は「屋外において袴を汚さない
ようにするための略式の座礼」である、というのが妥当な線かと。
本当なら平伏したほうが礼儀としては申し分無いのですが、それでは袴に土が付き、
それをいちいち払っていてはかえって見苦しくなりますよね?
現在、剣道といえば板間の立派な道場で稽古するのが当たり前と思われていますが、
少なくとも江戸時代の初期には屋外で稽古するのが一般的な稽古の在り方でした。
となれば、現代剣道に伝わる蹲踞礼は、かつて古流の武芸が地面の上で直に稽古し
ていた時代の名残である、といえるでしょう。  何時ごろから現在のような背筋
をまっすぐ伸ばして威儀を正すようなったかまでは分かりませんが。

お名前: Hide.    URL
管理人のHide.です。

ODA爺さんが詳しく説明してくださったので、私の出番はありませんね。ODA爺さん、あ
りがとうございました(^o^)

お名前: ODA爺   
蹲踞とは、わが国古代、貴人に対し最上級の敬意を表すために行われていた礼法のひとつです。
古代の日本人は、貴人に出会った時には、道端に跪き(蹲踞して)手を合わせて敬意を
表したそうです。今でも東南アジア諸国(タイ等)に行くと同様の礼法がありますね。
現在わが国では神社の参拝(2礼・2拍手・1拝)に名残を留めています。

その意味は―
真剣であればこれから命のやり取りをするお相手に対し、竹刀であっても己の心身の
練磨の手助けをしてくださるお相手に対し、最大限の敬意を表す行為です。
最初の立礼は、通常行われる互いの礼。そこから互いに進み出る事で命の(心の)やりとり
の覚悟を決める。その昇華された心の有り様が蹲踞となって現れると理解しています。

剣道も今の形に至る以前には、刀(竹刀or木刀)をそれぞれ切っ先をお相手に向けて
彼我の中間に置き、互いに蹲踞し片手を床(地面に)ついて礼をしておりました。
現在でも流派によってはこの形式を残しているものもあります。
同じようなものでは、相撲の土俵入りが正に蹲踞そのものです。

ちょっと、硬派なご回答になってしまいましたが、ざっと、以上のような感じではない
でしょうか。

お名前: ats   
タイトルのまんまです。
普段、何気なくやってるんですけど
ふと考えたら何のためにやるか分からないので、
教えてください。

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