気迫込め竹刀交える/湯沢市で剣道「3時間立切試合」
湯沢市恒例、剣道の「3時間立切(たちきり)試合」が21日、同市総合体育館
で行われた。基立(もとだち)と呼ばれる選手たちが約3時間、それぞれ33人
の挑戦者と休みなしに竹刀を交える過酷な試合を気迫いっぱいに立ち切った。
若手剣士の育成を図ろうと湯沢市雄勝郡剣道連盟(田原直也会長)が毎年主催
しており、今年で22回目。昨年から、約2時間で22人と対戦する女子の部も
設けられた。2本先取の通常ルールとは異なり、5分間戦って、有効打突の多い
方が勝ちとなる。
今回の基立は糸井一保(36)=錬士六段、湯沢雄勝、宇佐美泉(33)=同
、秋田市=、千葉春秀(44)=錬士七段、宮城県=、星達雄(33)=錬士六
段福島県=、女子の部の氏家美代子(41)=五段、福島県=の計5選手。前回
の立切試合終了時に指名され、1年間練習を積んできた。挑戦者も四段以上(女
子は三段以上)の県内外の猛者がそろった。
大太鼓を合図に、基立たちは気合十分に次々と挑戦を受けた。25人目を過ぎ
たころから息が上がり始め、30人目に入ると足元がふらふらになる選手も。体
当たりを受けて転倒したりしながらも、有効打突を取ると、仲間や家族から大き
な拍手が起こっていた。
5人全員が見事に立ち切り。試合後は挑戦者に深々と頭を下げ、達成感いっぱ
いの笑顔を見せていた。
基立の部では宇佐美選手が23勝2敗8分けで優勝。挑戦者の部では高橋周也
・教士七段(36)=秋田市=が2勝で優勝した。