記事タイトル:小学生の抜き胴 


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お名前: 2−8   
このHPは剣道の雑誌で知りましたが、突然の乱入気味に入ってしまいすみませんでした。
にもかかわらずご返事をいただきありがとうございます。
さて、ご指摘の左手は残念ながらつめていませんでした。
どうも子供たちは抜けることを考えてか姿勢が悪くなってしまうので、きちんと胴を打つこと
を覚えさすために自分なりに考えたものです。
今後は、Hide先生のようにやってみたいと思います。
ちょうど4月の新しい子供たちが入ってくる時期ですので。
また、何かありましたらご指導よろしくお願いします。

お名前: Hide.   
to 2-8さん

>低学年生には、とにかく体をまっすぐ打たせるため、相手の右胴を打たせて左
>に抜ける練習をさせています。

なるほど、姿勢を崩させないために、こういう抜け方をさせてるわけですね。ち
なみに、この時左の握りは右のところまで詰めてきているのでしょうか?


私が少年指導をしていたときは、基本錬成(面をつけない初心者)の時から、空
間打突の三挙動と一挙動で「左手を送る方法」を教えました。その形をしっかり
覚えさせてから、実際の打突に入りましたが、正しい姿勢のまま胴を打って相手
の左に抜けられましたよ(^^)

お名前: 2−8   
私が昔し、学生時代に先生に教えていただいたのは、胴を抜く時左手をつめて腰をひねる(入れる)と自然と左手が外れきれいに抜けると教わった記憶があります。
今、小学生に教えていますが、まず低学年生には、とにかく体をまっすぐ打たせるため、相手の右胴を打たせて左に抜ける練習をさせています。そうしないとどうも子供たちの打つ時の姿勢がかがみ込んでしまったり顔がまっすぐ向けなかったりきちんと抜けなかったしているので。次にうまく打てるようになってから、上級生には飛び込み胴の要領で相手の胴をきちんと打ち込んで右に抜けるように指導しています。その時に左手をつけて腰をひねるように言ってます。でもあまりできないようですが。こんなやりかたでも問題ないでしょうか?

お名前: Hide.   
to daizen1215さん

おっしゃるとおりですね。
左手を送らない形で基本を教わった子は、送る形をなかなかマスターすることができ
にくいようです。いちに会関係の学校の生徒でもそういう子がいまして、結局、「胴
は苦手」で打たなくなってしまうんです。
やはり、基本の時からその形で教えるのがいいのでしょうね(^^)

お名前: daizen1215   
左手をつめる打ち方は早い時期におしえるべきでしょう。大人になってからでは遅いし、修得に時間がかかりすぎます。私の考えですが、刀と竹刀では長短が異なっています。柄もまたそうです。刀では詰めなくても刃筋が正しく撃てる場合でも竹刀では無理でしょう。返し胴や抜き胴は間合いが接近しやすく左手を詰めなければ撃てるものではなく、詰めない形では片手放しとなるようです。

お名前: Hide.   
to S−1さん

>有効打突とは、先を捕らえて、正しく打突し、残心を取り、
>打突部位をとおして心を斬るべし。 でしょうか? 

そうですねぇ、子供たちに教えるにあたっては「斬る」といった概念が難しいよ
うに思います。「心を打つ」の方がいいかもしれませんね(^^)


>だめ押しにもう一つ、左手を送る胴打は、最終的に
>目指す、胴打と考えてよいのでしょうか?

うーん、残念ながら、現時点では不明です。
この問題を考え出してから、「左手を送ってさらに左手で胴を打てないか?」と
いうことに取り組んでおります。
たとえば自分の胴の技術を振り返ると、左手を送って右手で胴を打っています。
しかし、昔の先生方が左手で打っていたことを考えると、このままでいいとは思
えません。まず、自分ができるか否か、試行錯誤して答えを見つけていこうと考
えています。左手を送りなおかつ左手で胴をしっかり打って前に抜けることがで
きるのなら、「目指す抜き胴の最終形」ではないかと思います(^^)

お名前: S-1   
To Hideさん

>しかし、我々が有効打突を考えるとき「斬れる」という要素を重要視しているのでは
>ないでしょうか。

なるほど。致命傷という言葉にこだわると、解釈が狭くなってしまう様ですね。
確かに、斬れるという要素を中心に考えると、より合理的な概念に成りそうです。
さらに、心を斬るというようなレベルの高い有効打突にもつながりやすいですね。

有効打突とは、先を捕らえて、正しく打突し、残心を取り、
打突部位をとおして心を斬るべし。 でしょうか? 


>>左手を右手に送るのは剣道において打突の有効性を失わせる理由はなく
>>むしろ正しい胴打のためには有効である。
>>という解釈でよいのでしょうか?

>私はそう考えております。

だめ押しにもう一つ、左手を送る胴打は、最終的に
目指す、胴打と考えてよいのでしょうか?

お名前: Hide.   
to S−1さん

「致命傷」ではなく「斬れる」「斬れない」の論理ではないかと思うんですよ。
むろん、今の竹刀剣道における「押し斬り」と、居合道や抜刀道などに見られる「引
き斬り」とでは、明らかに違います。竹刀打ちのような振り方、まして、小さく打っ
ていくような打ち方では、当然、刀を持ったとしても「斬る」ことはできないのだと
思います。
しかし、我々が有効打突を考えるとき「斬れる」という要素を重要視しているのでは
ないでしょうか。

強く当たったとしても、手首や肘の利いていない「棒打ち」のようなものを我々は一
本と認めません。「斬れない」と判断するからです。元打ちや、竹刀のツルや平の側
で打ったものが一本にならないのも同じ理由です。姿勢が曲がって打ったもの、剣と
体が一致していないもの、気が入っていないもの、冴えのないもの・・・、これらが
一本にならない理由も「斬れる」「斬れない」が根底にあるのではないでしょうか。

ゆえに、子供が大人に対してはなった打突も一本と判断できるのは「斬れ」ていれば
こそで、大人における「致命傷」を縮小したものではないと考えます(^^)


>正しい打突につながるのであれは推奨するのは反論の余地はありません。
>ただ、左手をおくらずに正しい打突はあり得ないのでしょうか?

面抜き胴及び、相手の左側に抜けていく胴(または小手胴など)の場合、左手で柄頭
を握ったままで脇のしまった正しい姿勢ですれ違うことは不可能です。左はそのまま
で右の握りを放すことも考えられますが、剣先が安定しないため有効打突とはなりに
くいと思いますし、打突後の体勢が悪く残心を取るにはほど遠い形になりそうです。

そも、左手で柄頭を握ったままでは、左拳をカラダの正中線に置いたまま胴を打突す
ることは相手との間が十分にとれていれば可能ですが、面抜き胴や小手胴の場合は現
実問題としてかなり困難です。
さらに、その姿勢のまますれ違おうと思えば、左右の腕の交差を深くし左拳を正中線
から大きくはずすか、相手とかなり離れてすれ違わなくてはならないでしょう。
「胴を打ったら、肩と肩が触れ合うくらいの距離ですれ違う」ように打つわけですか
ら、これはうまくありません。


>左手を右手に送るのは剣道において打突の有効性を失わせる理由はなく
>むしろ正しい胴打のためには有効である。
>という解釈でよいのでしょうか?

私はそう考えております。

お名前: S-1   
>そもそも、「致命傷」を与えうる打突とはどのようなものなのでしょうか? 
>また、そういった規定の仕方はできるのでしょうか。それに、本当に我々は日頃から
>「致命傷になりそうだから、今のは一本だな」と判断しているのでしょうか?
>もし、致命傷を与えうる打突が有効打突としたならば、
>屈強な大人の男性から小学生が有効打突を奪う術はなくなってしまうでしょう。
>いくら打っても致命傷など与えられようはずもないからです。しかし、 我々は、
>小学生に打たれた一本でも「有効打突である」と認めることができるはずです。
>それは、「致命傷」という観点ではないように思うのですが・・・。

おっしゃるとおりかととおもいます。
剣道の有効打突をすべて致命傷だけで判断するという意味ではなくその起原を致命傷という
”切り口”で考えてみたらどうなるかということを考えてみていると御理解ください。
 その理由は何が、有効打突なのかは、練習や試合をとおして、うすすす見れているとおもうのですが
なぜ、それが、有効打突なのかは、わたしの想像の域をでていないのが実体です。
その中で、もし、剣道が真剣勝負を想定して発し、現在もその目的は基本的にかわっていないという
前提で、有効打突の判断基準はなにかと解釈してみたのは
致命傷をうけずに致命傷を与えるという解釈の方法でした。
(致命傷という言葉が悪かったのかとおもいますが、小学生場合は大人の有効打突を
物理的に縮小することによって、将来、体力がついたころに、致命傷が与えられる打突という
拡大解釈をもって、判断基準とすることができるか感じていました。)
 そして、さらにすすめて、剣道の有効打突は、致命傷だけではなく、致命傷を受けないための
機会や残心、さらには武士道の精神までもくわえて、始めて、究極の有効打突を
理解できるのでは、と試行しているわけです。
 もちろん、どういう打突が致命傷をあたえるのか、だだ強く打てばよいのか
なにか、手の内のさえのような理合があれば、強くなくてもきれるのかを
分からずに、愚考していますので、不十分な議論であることはご了承ください。
 ただ、有効打突を理解できていない下級剣士が有効打突を分かろうとしている
ということだけは御理解いただけると有り難いのですが ^^;


>>打突後の残心をとりやすくするために、左手を詰めることを許容するということで
>>しょうか?

>それもあるでしょうが、正しい打突(両手打ち)のための技術だと思います。
>片手による基本を無視した打突がまかり通らないようにするために、
>むしろ、積極的に推奨していくべきではないでしょうか(^^)

正しい打突につながるのであれは推奨するのは反論の余地はありません。
ただ、左手をおくらずに正しい打突はあり得ないのでしょうか?

>>残心の取りにくい胴技の判定を工夫して、片手で回るような胴技が押さえられれば
>>一番よいのでしょうが、それはそれで難しいのでしょうね?

>昨日もその件で昨年八段に合格された新進気鋭の学連の審判員の先生とお話をしまし
>た。やはり、片手で回転しながら打ったような胴は有効打突にすべきではないという
>お考えでした。

>むろん、私とて片手で打った胴のすべてを否定するつもりはありません。片手の技で
>あっても、しっかりと打てていれば一本です。上段や二刀の問題も絡んできます。
>問題は、打突時に眼が離れそっぽを向いた状態で回転の勢いをもって打つ胴です。小
>手や面において、打突時に相手から目が離れていたものは「適正な姿勢」とは言えな
>いはずです。胴もしかり。日本剣道形7本目でも、胴を抜いた瞬間に目は離れていま
>せんね。

打突時に眼が離れそっぽを向いた状態で回転の勢いをもって打つ胴はさけなければならない。
もちろんそれは、試合で有効打突としないという努力は不可欠であるが、もっと積極的に
正しい(両手)の打突を指導しなければ成らない。
左手を右手に送るのは剣道において打突の有効性を失わせる理由はなく
むしろ正しい胴打のためには有効である。
という解釈でよいのでしょうか?

お名前: Hide.   
to S−1さん

>そうすると有効打突の判断に致命傷を与えたかどうかという基準は
>難しいのでしょうか?

そもそも、「致命傷」を与えうる打突とはどのようなものなのでしょうか? また、そういった規定の仕方はできるのでしょうか。それに、本当に我々は日頃から「致命傷になりそうだから、今のは一本だな」と判断しているのでしょうか?

もし、致命傷を与えうる打突が有効打突としたならば、屈強な大人の男性から小学生が有効打突を奪う術はなくなってしまうでしょう。いくら打っても致命傷など与えられようはずもないからです。しかし、 我々は、小学生に打たれた一本でも「有効打突である」と認めることができるはずです。それは、「致命傷」という観点ではないように思うのですが・・・。


>打突後の残心をとりやすくするために、左手を詰めることを許容するということで
>しょうか?

それもあるでしょうが、正しい打突(両手打ち)のための技術だと思います。片手による基本を無視した打突がまかり通らないようにするために、むしろ、積極的に推奨していくべきではないでしょうか(^^)


>残心の取りにくい胴技の判定を工夫して、片手で回るような胴技が押さえられれば
>一番よいのでしょうが、それはそれで難しいのでしょうね?

昨日もその件で昨年八段に合格された新進気鋭の学連の審判員の先生とお話をしまし
た。やはり、片手で回転しながら打ったような胴は有効打突にすべきではないという
お考えでした。

むろん、私とて片手で打った胴のすべてを否定するつもりはありません。片手の技で
あっても、しっかりと打てていれば一本です。上段や二刀の問題も絡んできます。
問題は、打突時に眼が離れそっぽを向いた状態で回転の勢いをもって打つ胴です。小
手や面において、打突時に相手から目が離れていたものは「適正な姿勢」とは言えな
いはずです。胴もしかり。日本剣道形7本目でも、胴を抜いた瞬間に目は離れていま
せんね。
S−1さんの論を逆手にとるなら、単に致命傷であることを有効打突の条件とするの
であれば、目が離れていても有効打突になるかもしれませんよ(^^)

お名前: S-1   
To Hideさん
いつもながら、下級剣士なる小生に御回答いただき、有り難うございます。

>私は、もともと面抜き胴という技は竹刀剣道には存在しなかったのではないかと推察
しています。これについては、ここの「胴を打っつ時の左手の動きって?」というト
ピックの中でも書いたことですので参照してください。

そうすると有効打突の判断に致命傷を与えたかどうかという基準は
難しいのでしょうか?

>真剣であれば
握りを換えることなく相手の腹を切り裂いて直進することも可能でしょうが、竹刀で
は相手の胴の表面を叩くだけなので、左手の握りを緩めなければ直進は不可能です。
ゆえに、左手を詰める方法は「早さの追求」ではなくて「打ちやすさの追求」から生
まれた技法と考えていいでしょう。

打突後の残心をとりやすくするために、左手を詰めることを許容するということでしょうか?


>早さだけなら、左手を詰める動作は無駄です。事実、高校生や大学生のトッププレイ
ヤーの面抜き胴は例外なく右手一本の片手打ちで、最近では抜いた反動で1回転する
「回転抜き胴」が主流です(私はこの胴を有効打突とは認めたくないのですが)。左
握りを詰める時間的ロスよりも腰の回転で片手打ちの打突の弱さと不完全さを補って
しまおうとする考え方ですが、これこそ、古流の形にはぜったいに出てこない打ち方
なんです。
左握りを詰める打ち方は「胴を両手で打つ」という剣道の基本に乗っ取った考えから
作られた技法なんです。相手の右サイドに抜けていく「飛び込み胴」がほとんど姿を
消し応用の中でのみ用いられるようになった昨今、左手を詰める方法を基本の段階で
指導していくことは「片手打ち防止」の観点からも必要なのではないかと考えます。

残心の取りにくい胴技の判定を工夫して、片手で回るような胴技が押さえられれば
一番よいのでしょうが、それはそれで難しいのでしょうね?
そうであれば、何処かに次善の策をみつけるという意味なら理解しやすいです。
が、打突時には元来致命傷を与えていたとするなら、真剣とは違う残心を問うために
片手をはなすことを許容する方法もあるような気がします。

ムム-難しいですね。 もうすこし考えないと割り切れない気がします
なにせ、私は学生のころ剣道はしていなかったものですから (^.^)

お名前: Hide.   
私は、もともと面抜き胴という技は竹刀剣道には存在しなかったのではないかと推察
しています。これについては、ここの「胴を打っつ時の左手の動きって?」というト
ピックの中でも書いたことですので参照してください。

S−1さんもご指摘のように、この技のルーツは相小手面(相手の小手を相小手に併
せて直ちに面に乗る技)などと違って、真剣での勝負にあるはずです。真剣であれば
握りを換えることなく相手の腹を切り裂いて直進することも可能でしょうが、竹刀で
は相手の胴の表面を叩くだけなので、左手の握りを緩めなければ直進は不可能です。
ゆえに、左手を詰める方法は「早さの追求」ではなくて「打ちやすさの追求」から生
まれた技法と考えていいでしょう。

早さだけなら、左手を詰める動作は無駄です。事実、高校生や大学生のトッププレイ
ヤーの面抜き胴は例外なく右手一本の片手打ちで、最近では抜いた反動で1回転する
「回転抜き胴」が主流です(私はこの胴を有効打突とは認めたくないのですが)。左
握りを詰める時間的ロスよりも腰の回転で片手打ちの打突の弱さと不完全さを補って
しまおうとする考え方ですが、これこそ、古流の形にはぜったいに出てこない打ち方
なんです。

左握りを詰める打ち方は「胴を両手で打つ」という剣道の基本に乗っ取った考えから
作られた技法なんです。相手の右サイドに抜けていく「飛び込み胴」がほとんど姿を
消し応用の中でのみ用いられるようになった昨今、左手を詰める方法を基本の段階で
指導していくことは「片手打ち防止」の観点からも必要なのではないかと考えます。

お名前: S-1   
小学生に抜き胴の時に左手をつめる方法を指導してもよいのでしょうか?

抜き胴には、いくつかの方法が混在しているような気がします。
私の持っている教本には、1册を除き、抜き胴の時に左手を右手につめない方法が
紹介されています。全剣連編集の”少年のための剣道”もそのうちの1冊です。

ただ、学生剣道指導指導者のかたは、Hide先生もふくめて、
どちらかというと左手をつめる方法を推賞している様です

これらの違いは、抜き胴が本来の真剣よるわざとは、離れているところに
あるような気がしています。(それは、それで問題のような気がしますが ^^;)
そのため、それぞれの、レベル、年令により
有効打突の解釈の差が大きくなっているのではないでしょうか?

もし、左手をつめる方法が動きの早いことに起因しているので荒れば
小学生の段階では、左手を送らない方法を最初に教えてもよいような気がしていますがいかがでしょうか?

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