旅人さん、こんにちは
文面を拝見する限りでは、まだお若い方(僕も若いほうなのですが・・)
とお見受けします。剣先が生きている=中心を取られている ということでしょう
よく剣道の稽古で「中心の取り合い」と言われますが、何故かといいますと
「中心」というのは既にご存知と思いますが、体を左右対象に分ける正中線
のことですが、面・小手・突きを最短距離で打突するには自分の剣先を相手
の正中線上に置くのが一番ではないかと思います。
また相手の正中線上、特に鳩尾(みぞおち)に剣先を付けておけば相手が打
ってきても体が制られ上手く打てないのです。もしこれが真剣なら相手の剣
先が正中線を制しているのに面に切りかかれば、その前に自分の胸部を突か
れる、言わば自殺行為になる訳です。
正中線が「縦の線」とするならば「横の線」は、相手の正中線と自分の正中
線を結ぶもので、これを「生命線」といいます。極論的にはこの生命線上に
自分の剣先を置くことが「中心を取る」と言うことになります。
イメージとして、自分の中心と相手の中心に赤い糸が張ってあるのを想像し
てください。この糸の上に自分の左手・鍔・剣先を置くのです。切っ先はわ
ずか3センチ未満のものですが、細い糸の上に置けば自然に相手の剣先は自
分の中心を外れるものです。
経験があると思いますが、剣先が生きている相手・剣先が利いている相手と
いうのはとても威圧感があるものです。その時に自分の剣先がどこを向いて
いるか確認してみて下さい。
中心を取ろうとすると肩に力が入りやすいのですが、そうするとかえって上
手くいきませんので気をつけて下さい。
一朝一夕にできるものではありませんが、意識して稽古すれば必ず身に付き
ます。頑張って下さい。
[2003/10/13 00:45:41]