記事タイトル:有効打突の基準の引き下げ 


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お名前: Hide.   
日本でも審判技術の向上が問題なんですから、アメリカではさらに深刻と思いま
す。いかにして共通認識を作るかっていうかなり初歩の段階から取り組む必要が
あるのでしょうね。

有効打突の判定では、「技前」という部分を無視できない反面、偶然に当たった
ものも正しい打突であれば有効と判断していかないと競技として成り立ちません
ので難しいところです。その部分は、全剣連の試合審判規則でも書き表すことが
できないのでしょう。ゆえに、しんやさんのような葛藤が生まれてくるのですね(^^)
[2000/12/04 09:23:03]

お名前: しんや   
審判の基準って難しいですよね。ほんとはどの勝負も同じ一本の基準で行われるべきだとは
思ってます。でも、それだと試合によってはまったく一本が出てこない試合がおこります。
僕が審判するときは、そうですねぇ、やっぱり剣道は一本とってなんぼだとおもってます。
特にこっちの試合は試合というよりも試合を通じて何か学んで行こうって言う気持ちが強いので
僕はそこを考慮して少し打ちが軽くても打たなきゃいけないところで打ってたり、ほんとは
一本じゃないんだけど、相手が一方的に守りに徹してるときは時々軽くても一本に
しちゃいます。これで、守ってる側が、守ってたら一本取られちゃうんだ、だから自分から一本
取りに行かなくちゃって思ってくれるように願ってるんですが・・・難しいですよね。
どうしてあれが一本で、あれが一本じゃないんだって言われることもありますし。だってどれ
だけいい音がしても、逃げながら打ってたら一本にはできないです。

アメリカでは人数が少ないので三段以上だと試合に出てても審判しなくては行けません。
疲れてきて誤審が多くなってしまいます。それに三段や四段でもずっと審判してもらってきた
人が多いから、自分の審判基準はあいまい。どうやってやればいいのかよく分かってない
人も多いです。審判技術の向上はこれからのアメリカの課題です。
[2000/12/03 06:21:37]

お名前: Hide.   
学連の大会の審判をしていてウチのコートであったある出来事をひとつ紹介しましょ
う。

第1試合が終わって審判員が試合場中央でミーティングをしていたときのことです。
有効打突の判定について、新しく八段に合格された若手のA先輩が「二本目にとった
白の選手の引き面は、少し軽かったのではないか?」と発言されました。私も「ちょっ
と軽いなぁ」と思っておりましたが、三人の審判員は一斉に旗を上げたのです。
A先輩曰く、「3人が旗を上げるということは打突として満点ということ。せめて一
人は打ち消す方がよかったのでは」と続けられました。
これを聞いていた、その試合の主審を務められていたA先輩よりも年長の七段のB先
輩は、「赤の選手は明らかに初心者だったので、有効打突の基準を引き下げたんだ」
と弁明されました。しかし、「赤の初心者の打った技ならともかく、明らかに上位者
である白の選手の打った技の基準まで引き下げる必要があるのか?」とA先輩は主張
されました。

このやりとりの後、A先輩が席を外されたとき、B先輩を中心として「有効打突の判
定は一人ひとりに任されているのであって、旗が3人上がったから100点、2人だ
から75点というのではないはず」ということでA先輩の主張をねじ曲げた形で嘲笑
されておりました。

たしかに、A先輩の「3人上がったのでは満点」という論は奇妙ですが、それ以前に、
「有効打突の基準に引き下げ」に関しての反省や考察がB先輩たちの中で行われなかっ
たことが問題です。少なくとも、私の有効打突の基準の中で見ても、あの引き面を一
本にとるのはどうかと思われたからです。

たとえ初心者であっても、その大会に出場するために一生懸命稽古を積んできたはず。
「初心者だから」ということで基準を引き下げた技を有効打突としてとっていいもの
でしょうか?
剣道の勝負は残酷です。弱いものや初心者であっても情け容赦ありません。相手が弱
いからといって手加減すれば、それはすなわち礼を失していることになります。同じ
試合場に立った以上、同じ有効打突の基準で判定されるべきです。

B先輩たちの話がA先輩の主張のその部分を感じ取れず、新八段に対するひがみのよ
うな話になってしまったことは残念でした。
[2000/11/20 09:48:02]

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