記事タイトル:芸術と武道(森下洋子さんの講演から) 


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お名前: Hide.    URL
>とっても奥行きの深い言葉ありがとうございます。この言葉にとても感銘を受けました。

恐れ入りますm(_ _)m
国士館の馬場欣司先生は、日本民族のもつ文化性から「剣道芸術論」を著されましたが、私
はこうした観点から「剣道芸術論」を構築いたしました・・・なんていうとカッコがよすぎ
ますかね(^_^ メ)

お名前: 小兵衛   
小兵衛です。
Hideさん、早速のレス大変ありがとうございます。
今回、私はとても良い講演を聴けて、本当にラッキーでした。お聞きしながら、いろいろと考え
させられることがありました。しかし、考えがなかなか纏りませんね。お題を「芸術と武道」と
あまりにも、遠大なテーマにしすぎた気もいたします。

従って、私自身がこの講演を、どのように感じたか、またその理由は何か、そしてこれを今後ど
う生かしていきたいのかを、じっくり考えてみようと思います。これからの、自分の剣道(もっ
と言えば生き方)に大きなテーマを与えられたのかもしれませんね。

>「内なる自分を見つめ、技術を解明する事」
>「剣道が肉体芸術である」
>「自己の心栄えを表現する」

とっても奥行きの深い言葉ありがとうございます。この言葉にとても感銘を受けました。

お名前: Hide.    URL
管理人のHide.です。
小兵衛さん、ありがとうございますヽ(^.^)ノ

実は私が大学時代にお付き合いしていた人がバレリーナでして、森下洋子さんの舞台をは
じめ、当時来日した有名ダンサーの公演のほとんどを行かせていただきました。だから、な
んか妙に懐かしい思いでカキコを読ませていただきました(^^)

実はこのときの経験がものすごく私の剣道に影響を及ぼしています。
私が大学院で剣道を勉強しようと考えましたのも(実際は不合格で挫折しましたが)、ク
ラシックバレエの影響です。クラシックバレエはある意味剣道以上に古い歴史を持って
おりますが、メソッドがきちんと確立しておりまして、それは解剖学的にもきちんと解
明された合理的なものなんです。ところが剣道には、そうしたものがまったくない(^^;
私が「内なる自分を見つめ、技術を解明する事」をはじめたのもクラシックンバレエとの
出会いがきっかけです(^^)

また、「剣道が肉体芸術である」という視点に思い至ったのもこの頃です。
クラシックバレエは言葉を一切使わず、踊りとマイムにより感情を表現しストーリーを展
開していく芸術です。剣道も、お相手と戦いあう中から「自己の心栄えを表現する」とい
う肉体芸術で、絵画や書と違い、一瞬にして消え去ってしまう点でクラシックバレエとの
共通項を見出したのです(^0^)


小兵衛さんの書かれたもので講演内容はほぼわかりましたが、「バレエと剣道の共通点」と
いうものをもっとうかがいたかった気がいたします。いやぁ、同席させていただきいろい
ろ質問してみたかったなぁ(笑)

お名前: 小兵衛   
皆様こんばんは、小兵衛です。1月24日(土)にバレリーナ森下洋子さんの講演会に
行って参りました。会場は、都内のK女子中学高校でした。まず最初に、お誘い下さっ
た、剣道部監督H先生に感謝致します。講演内容の中に、武道にも共通するお話があり
ましたので、講演内容の要旨と私の感想をご紹介致します。

1.稽古
  講演の中で、森下さんはバレエの「レッスン」とは表現されませんでした。全てバ
  レエの「稽古」とおっしゃておりました。

2.ご両親の信頼と愛情
  ご両親は、ごく普通の社会人であったとのことです。バレエに関しても全くの素人
  だそうです。しかし、常に森下さんを信頼し、好きなバレエをやっていける環境を
  作って下さった。小学生時代には、夏休み冬休みなどに、たった一人で片道12時
  間をかけて、広島から上京し「稽古」に励んだとのこと。
  当時は、電話も一家に一台ない時代でした。東京の先生のお宅に着くと、先生は、
  すぐに電報を打ったとのこと。その電報が着くまで、母上は一睡もせずに待ってお
  られたとの由。
  私、小兵衛の娘は、たまたま剣道と共にバレエもやっております。果たして、私も
  同じように「かわいい子には旅をさせよ」と送り出せるでしょうか。

3.内弟子修行
  中学高校は、東京の先生のお宅に泊まり込んでK女子中学高校に通学したとの由。
  その生活の中で、家事一切を覚えられたそうです。特に舞台衣装は全て自作だった
  とのこと。後年、海外に行ってこのことが大変役に立ったようです。ご自身は、小
  柄な体格の為、欧米の大きな方々の衣装はお身体に合わないそうです。そのため、
  海外での本番前に、自分に与えられた衣装を、一晩で縫い直したとのこと。そして
  公演終了後は、全て元どおりに戻したそうです。「内弟子の時に経験したことで、
  無駄になったことはひとつとして無かった」のことばは、重みがありました。

4.集中力
  内弟子時代に、お仲間と共に、真冬に滝にうたれたそうです。「集中力と緊張感が
  あれば、風邪はひかない」とおっしゃっていました。冬になるたびに風邪をひく私
  などは、到底及びもつきません。

5.稽古が好き
  「私は何よりバレエの稽古が好きです」

6.東西文化の融合
  海外での公演で、言われたそうです。
  「欧州のバレリーナには表現しきれないものを持っている」と。ご自身は「能」の
  ご経験はないとのことですが、彼の地の方々は、森下さんの演技を見て「能」をイ
  メージされたとのこと。

7.一期一会
  会場から「どの演目が一番好きですか」との質問がありそれに対するお答えです。
  「全てが好きです。たとえば、くるみ割り人形は約700回踊りましたが、その度
  に新しい発見があります。だから、今度はこうしようという、新たなテーマをもっ
  て演技をします。」

8.呼吸法
  「バーを使っての稽古のときの呼吸法は」との質問がありました。それに対するお
  答えです。
  「全て腹式呼吸です。胸式呼吸では、筋肉が緊張してしまいます。」とのことでし
  た。呼吸法は剣道においても重要視されます。私も最近「臍下丹田呼吸法」を心掛
  けておりますが、まだまだといった感が致します。

9.現役にこだわる
  「身体が動く限りは、現役を続ける」との信念を語っておられました。私は、45
  歳となり、最近は体力の衰えを感じていましたが、これからが本当の修行かもしれ
  ません。「剣道」にも引退という言葉は存在しませんから。

長くなって失礼致しました。Hideさんやった、やっと書けました!


 

  

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