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残心について。
日時: 2013/02/17 19:19:59
名前: もやしん 

昇段審査では、やはり自分から下がるのは印象がよくないと本に書いてありました。

私もそれは納得できるのですが、
普通に面を打った場合、
約束稽古ではないので、
相手は避けてはくれませんよね。

そうなった場合、
相手にぶつかるしかないと思いますが、
そのまま、その場で面を打った形のまま、
残心をしめすのでしょうか?

面を打って、相手にぶつかり、
面を打った手の位置から、
引き面のように頭上に竹刀をあげながら、
下がるのはいけないのでしょうか?

そもそも自分から下がるという言葉の意味をはき違えていますか?

メンテ

Page: 1 |

Re: 残心について。 ( No.1 )
日時: 2013/02/17 23:53:51
名前: だみ声  < >

「君子は李下に冠を取らず」の意味をご存知でしょうか?  木の実の下で帽子をさわると、遠くから
見ると「木の実を取ろうとしている」と勘違いされても仕方ないから、木の実の下では帽子をさわらな
いと言う意味でしたね?
>昇段審査では、やはり自分から下がるのは印象がよくないと本に書いてありました。
  これが「君子は李下に冠を取らず」と言う意味だと解釈して下さい。
審査をするのはあくまで審査官です。 審査を受けている自分がやっている行動の意味を、審査員が同
じように受け取っているかどうかは全く分かりません。 しからば「誤解を受けるかもしれない行動は
やらない事だ」とうい意味で、「自分から退がるのは印象が良くない」なのです。
つまり「下(退)がる」=「弱い」と言う印象があるのです。

>普通に面を打った場合、約束稽古ではないので、相手は避けてはくれませんよね。
   避けてくれるかもしれません。 避けてくれない事もあるでしょう。 それはどちらでもいいの
です。 肝心なのは審査官が、もやしんさんが「優勢だ」と感じるように打突の完了までを表現する事
なのです。
避けてくれなければぶつかるしかありません。 あるいはうまくすれ違う事が出来るかもしれません。
しかも相手も打って来ます。 こちらの竹刀は相手の打突部位を捉えてないかもしれません。 でも「優
勢」を示すためには、しっかり残心行動を表現しておくべきです。 
「当たってないから残心行動しない」あるいは「する必要ない」と自分で勝手に決める事もよくないの
です。 審査官には「当たっている」と見えているかもしれないのです。 最後まで打突動作を完結さ
せましょう!!

>相手にぶつかるしかないと思いますが、そのまま、その場で面を打った形のまま、残心をしめすので
 しょうか?
   臨機応変に対応するしかありません。 ぶつかった後姿勢を崩さずしっかり間合いを取って「残
心」を表現すればいいと思います。 この残心が、ぶつかった後つばぜり合いになったか、「下がって」
間合いを取ったのか、相手を跳ね飛ばして間合いを取ったのか、すれ違って振りむいて間合いを取った
のかは、ケースバイケースです。
要はその場面にふさわしく、姿勢を崩さず臨機応変に「残心姿勢」を取る事だと思います。

むしろやってはいけないのは、鍔迫り合いです。 お互い残心姿勢が出来ないまま何秒間(3秒以上)
も鍔迫り合いしているのが最も良くないです。 上手に分かれて間合いを取りなおす事が重要です。

審査はつばぜり合いからの有効打突の良し悪しを見ている訳ではありません。 あくまで立ち会いの礼
儀、着装、気迫、姿勢、打突の有効性、正しい打突と美しさ、十分な気攻め、残心等を段位にふさわし
いレベルにあるかないかを見るのです。
たった1分足らずの審査時間です。 鍔迫り合いで時間を浪費するのは「もったいない」のです。

下(退)がる事の良し悪しも以下の通りです。
鍔迫り合いから間合いを取りなおす時、どのように下がるのかを考えて見ましょう。 結論としては「相
手より多く下がらない」事です。 「攻める」気持ちで、下がる動作を最小限にするのです。
さらに相手が打って来た時、退って受けるとか、退ってさばくとか、何歩も退がるとかするのはNGで
す。 とくに初段〜三段の審査は退らない事が重要です。

一番良いのは、相手が打って来たらこっちも「打って出る」事です。 もっといいのは「攻め込んで」
相手がタジタジとなり、恐くなって仕方なく打って出るように仕向けて行き、やむなく打ってきた相手
に対して「力強く打ちに出る事」なのですが、これは大変難しい「攻防の醍醐味」で、剣道の極意につ
ながる部分です。

極意などそう簡単に到達できる事ではないのですから、審査ではあくまで審査官に自分の持っているい
い部分をしっかり表現する事です。 その一つとして「下(退)がらない」事は重要な要素なのです。

注:「下がる」と「退がる」を意識して書いてみました。
メンテ
Re: 残心について。 ( No.2 )
日時: 2013/02/18 00:30:48
名前: もやしん 

大変詳しいお返事ありがとうございます。

不躾な質問ですが、だみ声先生は、何段でしょうか?
大変見識が深いので、教えていただければと思います。

また、相手が打ってきたら自分も打つと本にも書いてありましたが、
たとえ、相面で相手に負けたとしても、
面を打つべきとおかんがえでしょうか?

私は剣道12年しており、初段で、昨年末から
再開したものです。
メンテ
Re: 残心について。 ( No.3 )
日時: 2013/02/18 03:42:32
名前: だみ声  < >

もやしんさん
>だみ声先生は、何段でしょうか?
  はっはっは… 7回目にして、やっと五段をいただいた当時63歳のリバ剣親父です。ハズカシ…
  そして今既に67歳なのです。 体力も衰え、何とか外部指導する中学校の剣道部員の若い精気を
  吸い取って(まるでドラキュラ)、うんちく垂れているのです。

>大変見識が深いので
  恐れ入りますが、長年サラリーマンやって来て、海千山千乗り越えて、66歳で定年迎えた訳です
  が、難癖つけて来るお客様にあれこれ知恵を絞っている内に、説明する手法に於いて、各種視点か
  らアプローチする方法を身に付けたようです。

剣道の腕前は決して強い訳ではなく、ただ自分も含めて「かく在りたい」と言う発想に到り、自分のポ
リシーの中で、何らかの説明を展開出来るご質問には、自分にも言い聞かせながら返信を書かせていた
だいていると言うのが現状なのです。


>たとえ、相面で相手に負けたとしても、面を打つべきとおかんがえでしょうか?
   これはもう打ち終わった後の事なのですから、拘らない事です。 立ち会いの最中「負け」を求
   めている事はまずないはずです。 だれもが「コンチクショォーっ!!」で打ち込む訳です。
   
相面については「打ち勝つ」事を求めて稽古しなければなりません。 と言うか地稽古のとき「どうや
れば勝率を向上できるか?」が頭にあると思います。
そして「上達の源動力」は、稽古回数、稽古時間、取り組む姿勢が支配します。
すなわち、「相面合戦」では、とにかく打ち合う事です(相手が嫌がるかもしれません)。 ある稽古
会では、地稽古やってる内に、自然と「相面合戦」に成り、なんと、百本以上延々と打ち合っている光
景を何度か見ました。  二人とも汗だくでした(7月の東北での事です)。
終わった時、周囲から拍手が起こりました。 こんな稽古を繰り返しておれば、やはり相面で打ち負け
る事はなくなると思います。
勝敗にこだわる剣道から、剣道を楽しみ、研究する剣道に移行して行けば、いわゆる大人の剣道、そし
て、「死ぬまで楽しみ工夫する」剣道、すなわち「生涯剣道」へと取り組む姿勢も変化するのだと思い
ます。

>私は剣道12年しており、初段で、昨年末から再開したものです。
   まだまだお若いもやしんさん。 再開後の体力とのギャップにも悩みがあると思いますが、続け
   ておれば、その内「剣道中毒重症患者」という誇り高き評価が与えられます。 そうなったらも
   はや剣道のない人生なんて考えられなくなります。 頑張って「生涯剣道」を全うしましょう!
メンテ
Re: 残心について。 ( No.4 )
日時: 2013/02/18 08:37:36
名前: もやしん 

ありがとうございます。

私は上手の先生にかかるときは、
たとえ出小手や返し胴などを打たれようとも、
基本に忠実な面を打つよう心がけています。
剣道を再開前に中学校の先生に上手の先生にかかるときは、
面だけでいいと教えていただいたので。

また、自分が面を仕掛けて、例え、
出小手や抜き胴など、応じ技を打たれたとしても、
しっかりと面を打ち切る姿勢が大事なのですね。

恥ずかしながら、
私がよくお話させていただく方は五段なのですが、
その方が七段の先生にかかっていくときは、
かなり力が入り、動きが堅いので、
知識は豊富であられるのですが、
正直、実力としては・・・と思っていました。
(かといって、私がその方にかかっていったら、
パコパコ打たれるのですが)
しかし、先日、やはりこの方は五段なのだと思わされる出来事がありました。
私は二段に2度落ちましたが、
そういうところが、審査員の先生方に見透かされていたのかもしれません。

私も一段一段と昇段していけるよう、
自身の心を見つめ直し、日々精進していくことを心掛けます。
メンテ
Re: 残心について。 ( No.5 )
日時: 2013/02/18 16:47:19
名前: だみ声  < >

もやしんさんが剣歴12年、初段で昨年リバ剣なさったのは、読ませていただきましたが、今お幾つで、
稽古頻度などが不明です。
従って「お若い」とは想像しておりますが、よろしければ少しお書き願いたいです。

>基本に忠実な面。 面だけでいい。
   これは、上手の先生に掛る時だけでなく、「打突の基本」として、毎回大切にチェックする必要
   はあります。
   確か、もやしんさんは、リバ剣なさって日も浅いですから、これは十分身体に覚え込ませるとい
   いですね。

ただし稽古は、上達を目指すものですし、特に地稽古より基本稽古でしっかりと基本動作を身につける
事が必要です。 と言いつつ大人になると基本稽古をやりたくてもなかなか機会がなく、地稽古に明け
暮れる事が多いですね。
そこで地稽古の中で基本打ちを心がけると言う事になりますが、この場合は打たれる事を気にしていて
は十分な基本打ちが出来ません。 特に同じレベル、または自分より若い人との稽古の時、打たれる事
を全く気にせず、基本打ちをしっかりやる事をお勧めします。
従って面を打ちに行って、抜き胴、返し胴、すりあげ面、打ち落とし面、出小手、払い小手、逆胴等を
打たれると思いますが「今は面打ちに徹する」訳ですから、打たれる事を気にしない事です。
そして同じ地稽古の中でも、自分の基本打ちを済ませた後は、本来の地稽古として技を磨く内容へとシ
フトするのが良いと思います。

>自分が面を仕掛けて、応じ技を打たれたとしても…
   仕掛けて行った時、なぜ相手は応じ技を出してくるのでしょう? ここにも極意としては、仕掛
   ける前に「相手が応じられない瞬間」を作っておくと、打たれない事をご理解下さい。
   応じられると言う事は、仕掛けて行ったつもりが、相手に「誘い込まれている」のです。
   これが実は双方の「攻め」であり「溜め」なのです。 そして相手の心を驚懼疑惑に追い込めば、
   必ず勝利の一本が打てます。「打って勝つのではない、勝ってから打つのだ!」の極意なのです。

話が前後しますが、打突は、まずは「面打ち」ですが、やはり稽古を重ねてくれば、小手、胴を打つ稽
古も必要でしょう。 それこそ相手いただく先生にお願いして、打ち方の指導をいただくのが良いと思
います。
メンテ
Re: 残心について。 ( No.6 )
日時: 2013/02/18 18:33:00
名前: もやしん 

昨年末再開しました。
今通っている道場では、週1回地稽古を1時間しています。
それ以外に今後、月に1度ほど、中学生に混じっての基本稽古と、
月に1度ほどの出稽古の時間を確保できるかなと思っているところです。

私は20代男です。
私の実力や、現状がわかっていただければと思います。

また、先生にかかっていくときは、
先生によっては、あけてくださるところを打っていく稽古(引き立て稽古)もありますし、
地稽古のように普通に面だけでなく、小手や胴を打っていくこともあります。
メンテ
Re: 残心について。 ( No.7 )
日時: 2013/02/19 07:09:01
名前: Hide.◆vm9xYr4tCqk  < >
参照: http://ichinikai.com

管理人のHide.です。

もやしんさんからのご質問にはだみ声さんが丁寧に回答をしてくださっておりますので、
すでに解決済みですね。私からもとくに補足することはありません。
だみ声さんありがとうございました

ちなみに、審査とは普段お稽古でやっている通りのことをすればいいのです。
「審査だから」といって特別なことをしようとすれば、その不自然な動きが審査員の目に
とまってしまいます。
お稽古の正しさを見ていただくのが審査ですのでd(^-^)!
メンテ

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