 Re: 初めての練習試合の反省点 ( No.1 ) |
- 日時： 2017/07/23 22:37:36
- 名前： だみ声
<
>
- ＞私から出たアドバイスは、「堂々としてれば良い」
このアドバイスが、大正解です。 試合に臨む心構えとして、自信をもってお嬢さんにお伝えください！
少し説明を加えますと…
初試合に勝てる子は、たまたま相手も初試合の子だった時、同じ条件なので勝率５割なのです。 つまりこの条件の
時、半分の子が勝利し、半分の子が負けると言うわけです。
でも、試合の組み合わせにそんなことを配慮していても、うまく組み合わせなどできるわけがありません。 従って
たいていの初試合の子は、経験者と当たると考えた方が自然です。 その試合で勝利する初試合の子は、経験者に勝
つという事ですから、よっぽど上達していたか、才能抜群だったのか、秘密の特訓をしていたか…
初試合の子が負けて、負けた経験と、経験者たちの戦い方を実際に見る事から、何を学ぶかを理解し、その後の稽古
で意識しながら取り組むことによって「戦い方」を会得するのです。
初試合で勝とうと思うことが、そもそも「虫が良すぎる」のです。 では戦い方は「堂々とやる事」が出来れば上出
来なのだと理解できるでしょ？ 『負けるを恥と思うなよ、負けるは勝ちの始めなりけり』です。
大切なのは、「負けてもいい」と思う事は「堂々とやる事」でない事は分かっていただけますね。
「勝ちたい」は「願望」であって、そうなる保証はゼロです。 「勝ってやろう」と言う「野望」は経験者相手に「無
謀」と言うより、相手の思うつぼにはまることになります。
ここで登場するのが「平常心」ですがぁ〜、 蹲踞の段階で「平常心」と唱えられる子が何人いるでしょう？
でも今度の試合では、試合中ずう〜っと「平常心」と唱えることが出来るかどうかを試していただきたいです。
出来れば、その後の稽古の取り組み方に大きなヒントが得られるはずです。 当然研究熱心になりますし、自然と上
達します。
そんな中から「基本稽古」の大切さがわかり始めると「心理戦」等も工夫すると思います。 「駆け引き」も出来る
ようになれば、勝利もゲットできるようになりますから、頑張りましょう。
では、初試合を「堂々とやる」、その具体的な内容を考えましょう。
極端ですが、蹲踞から立ち上がったら、「前に出る」のです。 その距離は１０センチ。 その間「中段の構え」のま
ま竹刀は微動だにさせない。（中心を取っているのです） 次にもう１０センチ前に出ます（相手の動きもあるから
決して簡単ではないですよ）。もちろん中段に構えたままです。
この段階でにらみ合えたら、お互い大した度胸のある選手です。 たいていは打ちに行きますが、まず当たりません。
当たらないのだからここは打たない方が良い… すると相手が打って来ます。 ここで「平常心っ！！！」
中段のまま、また前に出ます。（これが出来れば「堂々とした動き」が出来ていることになります。）
ここまでで気付いてほしいのは、こっちの竹刀はピタッと「中段を保ったまま」という事です。 この結果、打って
来た相手は、こっちの面を打てるかもしれません。 でも… こっちの竹刀が本当に中段を保っておれば、自然に相
手のみぞおちを「刺す」事になり、結果は「相打ち」です。 少し剣道がわかっている相手なら、この時打って来ま
せん、と言うか打ってはいけない場面であることを知っていることになります。
そして相手が思うのは「コノヤローっ、初心者のくせにやりにくい相手だ」なのです。 この後いろんな展開場面が
想像できますが、こっちとしては「堂々とやれた」と言う実感は出来ると思いますよ。
でもこれでは、一度も竹刀を振ってないので、「勝てない」と思うでしょうが、最初に書いた通り堂々と戦うという事
は「中段を保つ」事で見る人には十分アピールするし、相手も「簡単に打ち込めない」のです。
勝敗を意識してないから、こういうことが出来るのですが、だんだん上達すると「野心」が出てきて却って堂々とや
れなくなるのです。 だから「平常心」が求められるのです。
少し難しい内容になってしまいましたが、一言で言うと今回は勝敗抜きで「中段を保てっ！！」が堂々と戦う事だと
いう事に繋がります。
こんな逸話があります。
昔一人の若者が、ごろつき浪人に言いがかりをつけられ、翌朝「果し合い」する羽目になりました。もちろん真剣。
彼は剣に覚えがなく、切られるしかないと悟ったそうです。
その夜、近くの町道場を訪れそこの師範に、「堂々と切られる」方法をたずねたそうです。 師範が教えた内容は、
刀を抜いて中段に構えたら「目をつぶれ」。 「中段を保てっ」です。
そして相手が打って来た気配を感じたら、大きく振りかぶってそのまま振り下ろせっ！ だけでした。
結果は、相手の浪人が刀を捨てて「まいった」なのです。 つまり双方生き残りましたが、取り巻くやじ馬たちは
「若者の勝ち」と見て取ったのです。 面白いでしょ。
なぜこんなことになったかと言うと、このまま打ち込んでいくと「相打ち」で双方死ぬのです。 もとより少年は死
ぬ覚悟ですからそれでいいのですが、ごろつき浪人は「まだ死にたくない」から、相打ちは困るのです。
死ぬ気で果し合いした少年は「堂々と戦った」し、相手に「まいった」と言わせたのだから勝利です。 命を張った
本当の試合の結果とはこう言うものです。 我々がやる剣道に、「生死」は直結しませんが、そういう気持ちで試合に
臨むと、緊張感もあって面白いと思います。 そして稽古とお勉強は、たぁ〜〜くさん頑張りましょう！！
 |
| Re: 初めての練習試合の反省点 ( No.2 ) |
- 日時： 2017/07/24 08:45:02
- 名前： Hide.◆vm9xYr4tCqk
<
>
- 参照： http://ichinikai.com
- 管理人のHide.です。
そうですねぇ、格闘技は経験者と初心者の差がどうしても大きくなりますので、なかな
か上位者には勝ちにくいのが現状です。
その中でいかに自分らしい剣道をするか、そこがポイントです 
「堂々としていれば良い」は悪いアドバイスではありません。
構えを崩さなければ打たれる確率は少なくなるんです。構えが崩れたところに隙ができ
るのが剣道。まっすぐに構えていれば、基本的には打たれません。
そして、お相手が無理をして打ってくれば、そこに隙ができますd(^-^)!
ただ、なかなかそう行かないことも事実。
だとすると、今は勝ち負けにこだわることなく、「自分がどこをどうねらって打つか」
を課題にされるのが一番でしょう。
自分が「何をしたい」のか「何を決めたいのか」を考え、勝ち負けではなくそれを止心
に試合をされるといいでしょうd(^-^)!
|
| Re: 初めての練習試合の反省点 ( No.3 ) |
- 日時： 2017/07/24 16:09:21
- 名前： 頑張っている最中さん
- だみ声さま
ご丁寧なコメント感謝です。
初試合を「堂々とやる」、具体的な内容のご教示ありがとうございました。コメントを拝読し、娘も自分の初試合の方向性を少しはイメージできたと思います。暗闇の中の明かりを見つけた感じです。
剣道はおもしろい！私も若いときに剣道と出会っていれば。。。と悔やみたいところですが、娘を通じて楽しませてもらおうかと図々しく思っています！
＞『負けるを恥と思うなよ、負けるは勝ちの始めなりけ＞り』
＞「勝ってやろう」と言う「野望」は経験者相手に「無
謀」と言うより、相手の思うつぼにはまる
＞我々がやる剣道に、「生死」は直結しませんが、そういう気持ちで試合に臨むと、緊張感もあって面白いと思います。
この3点を踏まえて、平常心を保ちながら娘が初試合を楽しめたらいいなあと心より願っております。
Hideさま
いつもご回答を頂戴しありがとうございます。
＞まっすぐに構えていれば、基本的には打たれません。
＞そして、お相手が無理をして打ってくれば、そこに隙＞ができますd(^-^)!
これです！これが平常心ですよね。
「まっすぐ構える」この基本は無敵な感じがしてきました
＞自分が「何をしたい」のか「何を決めたいのか」を考＞え、勝ち負けではなくそれを止心に試合をされるとい＞いでしょう
この言葉を娘が心に留めておくように促したいとおもいます。
|
| Re: 初めての練習試合の反省点 ( No.4 ) |
- 日時： 2017/07/25 06:59:46
- 名前： Hide.◆vm9xYr4tCqk
<
>
- 参照： http://ichinikai.com
- To 頑張っている最中さん
少しでも拙サイトがお役に立ちますればうれしく存じます。
今の段階は「勝ち負け」よりも「狙った技をしっかり打つ」ことが必要。
夢中になって戦うのではなく「心はホットに、頭はクールに」を心がけましょうp(^-^)q
|
初めての練習試合の反省点