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「頭」じゃなく「面」と言う理由
日時: 2013/10/04 11:32:54
名前: 胴長剣士 

こんにちは、胴長剣士と申します。

以前どこかで「頭を打つのに面と言う理由」を聞いた事があります。
その方が仰るには「剣道は絶命させる技では無く、戦闘意欲を無くす為の技なんだ。
顔面を斬りつけて相手を怯ませる、だから面というんだよ。重い日本刀で相手の隙を一撃で斬り倒すのは難しい。剣道の技で相手を怯ませ、居合の技で斬る。
剣道と居合道の両方を学ぶ必要があるのはそのためだ。」と言うお話でした。

この話が本当ならば、剣道が引き斬りで無い訳(相手を両断する必要が無いから)。
気剣体一致が必要な訳(気で相手を怯ませ、とどめの一撃の為に体勢を崩さない様にする)
残心が必要な訳(相手を怯ませただけなので、気は抜けない)など納得できます。

でも、打突後相手を抜けて行く訳(離脱は出来るがすぐにとどめをさせない)
打突後に転倒しても一本になる訳(同じくすぐにとどめをさせない)
相打ちで少しでも速い方が一本になる訳(多少前後はあってもお互いに怯むとおもう)
逆胴の特殊性(なぜ引き斬りで威力を求められる)など納得できない部分もありますので
もっと稽古を重ね、勉強したいと思います。
メンテ

Page: 1 |

Re: 「頭」じゃなく「面」と言う理由 ( No.1 )
日時: 2013/10/04 22:24:02
名前: Hide.◆vm9xYr4tCqk  < >
参照: http://ichinikai.com

管理人のHide.です。

面ですが「顔を覆うもの」という意味から面と名付けられたと聞いたことがありますが、
定かではありません(^_^ メ)


なお、発声の歴史につきましては、北海道教育大学の岡島 恒氏の『剣道における打突時
の発声に関する一考察』という論文に詳しく書かれていました。興味深い内容ですので、
リンクを掲載しておきます 〜☆

http://ci.nii.ac.jp/els/110000973876.pdf?id=ART0001147121&typ ..... 08&cp=
メンテ
Re: 「頭」じゃなく「面」と言う理由 ( No.2 )
日時: 2013/10/05 23:12:56
名前: だみ声  < >

興味深い話題に食いつきました。 Hideさんご紹介の論文も読んでみました。
常々僕は、剣道における大きな声は「気の現れ」であり、強さを補助する力を持っていると言う説明を
して来ました。 達人になれば、丹田の「気の溜め方」も自然になっているでしょうから、声の大小と
はリンクしないかもしれませんが、そうなるまでは、やはり大きな声に伴う打突は、強さを伴う物だと
説明して来ました。 大きな間違いはなかったのではないかと思っております。

そして「頭」でなく「面」と発音する理由なども面白く読ませていただきましたが、もう一方で発音と
動作の関連性と言う切り口で眺めてみても、「あたまぁっ」と発音して相手の頭を打つ事は出来ても、
連続技で、「こてあたまっ」や「こてあたまどうっ」では、言い終わる前に打突が終了し、動作と発音
のリズムが合わないと思います。 単独で「頭」を打つ時は「あたま」と言い、連続技で「こてめん」
と言うのもなじみにくいと思います。
しかも、論文には、昔は各流派ごとに発生も異なっていたと書かれており、それを統合して行く中で、
最も現実的だった発声が、「こて・めん・どう・つき」と言う二文字での表現に集約されたような事が
書かれておりました。

ここで面白いと思うのは、こて・めん・どうは打突部位を示す「名詞」なのですが、「つき」は動詞で
表現されております。 名詞で言うなら「のど」とか「くび」でしょうが、やはりしっくりこないので
はないでしょうか?
そして、動詞で、しかも連用形で「つきっ」と言うから、ここでは打突の実感もあると思いませんか?

僕だけの感覚かもしれませんが、取りとめもなくこんな事を考えてしまいました。
胴長剣士さん、面白い話題をありがとうございました。
メンテ
Re: 「頭」じゃなく「面」と言う理由 ( No.3 )
日時: 2013/10/06 07:51:41
名前: Hide.◆vm9xYr4tCqk  < >
参照: http://ichinikai.com

To だみ声さん

管理人のHide.です。
だみ声さんの考察も十分面白いです

たしかに、「あたま」とは発生しにくいですね。
でも、「頭=とう」という言い方はできたかも(^_^ メ)


>ここで面白いと思うのは、こて・めん・どうは打突部位を示す「名詞」なのですが、
>「つき」は動詞で表現されております。 名詞で言うなら「のど」とか「くび」でしょ
>うが、やはりしっくりこないのではないでしょうか?

う〜ん、たしかに。
「くび」はあまりに直接的だからかなぁ。「首をはねる」「首を落とす」なんて。

あ、そうそう。
昔の先生方は、「面なりぃ」「小手たりぃ」なんて断定の助動詞をつけて発声していたか
〜☆
メンテ
Re: 「頭」じゃなく「面」と言う理由 ( No.4 )
日時: 2013/10/07 11:09:17
名前: 胴長剣士 

胴長剣士と申します。

Hide.先生
だみ声先生

返信ありがとうございます。

「剣道における打突時の発声に関する一考察」興味深く読ませて頂いております。
発声の事だけでなく、現在の剣道に至る歴史も書かれていますので、じっくり読み
しっかり私の考えがまとまってから、再度書き込みさせて頂きたいと思います。

時間がかかるかも知れないので、先にお礼を申し上げます。

今まで私は「メン」「コテ」「ドウ」「ツキ」と発声する理由を
審判の方にその部位を打突する意思があることを知らせる為だと思っていました。
試合は剣道修行の一部であるという考えですが、この発声に関する考えは
完全に試合を中心に考えてますよね。

少し恥ずかしくなりました。(*^_^*)
メンテ
Re: 「頭」じゃなく「面」と言う理由 ( No.5 )
日時: 2013/10/07 23:43:59
名前: だみ声  < >

Hideさん
>でも、「頭=とう」という言い方はできたかも(^_^ メ)
  ここだけをとらえれば「頭=とう」は良いのですが、頭の(とう)≒胴の(どう)という近似音の
  問題が発生し、審判がしづらくなります。 やはり定着しなかったのではないでしょうか?

そしてやはり連続技のリズムを考えると、こて(kote)のteに続くmenの「め」の母音部がeだから発
声も聞き取りもリズミカルなのだと思います。 すばやく「こめん!」でも耳には「こてめん」と聞き
取れます。
こう言う流れの中から「こて・めん・どう・つき」と言う発声に集約して来たのではないでしょうか?

下らない理屈かも知れませんが、剣道の歴史をたどる「面白さ」なのではないでしょうか?
メンテ
Re: 「頭」じゃなく「面」と言う理由 ( No.6 )
日時: 2013/10/08 07:06:59
名前: Hide.◆vm9xYr4tCqk  < >
参照: http://ichinikai.com

To だみ声さん

>ここだけをとらえれば「頭=とう」は良いのですが、頭の(とう)≒胴の(どう)とい
>う近似音の問題が発生し、審判がしづらくなります。 やはり定着しなかったのではな
>いでしょうか?

そも、部位を打ったあとその部位の名称を発声しなければならないとするルールが生まれ
たのがいつなのか…。それが「面」という理由を知る手がかりになりそうですね。

どこかにそんな論文ないかなぁ(^_^ メ)


>そしてやはり連続技のリズムを考えると、こて(kote)のteに続くmenの「め」の母音
>部がeだから発声も聞き取りもリズミカルなのだと思います。 すばやく「こめん!」
>でも耳には「こてめん」と聞き取れます。

戦前の剣道の映像を見ますと、現代ほど素早い連続技を打っている感じには見えません。
音から名称ができたとするのはどうでしょうかねぇ??(>_<)
メンテ
Re: 「頭」じゃなく「面」と言う理由 ( No.7 )
日時: 2013/10/08 16:50:24
名前: 胴長剣士 

こんにちは、胴長剣士と申します。
返信ありがとうございます。

「剣道における打突時の発声に関する一考察」、全文読ませて頂きました。
すごく勉強になりました。プリントアウトして何度も読みました。

そこには「頭部や顔面の急所は、文字通り頭に集約され、面という打突部位に
定まっていった。」と書いてありました。
「頭に集約されているのに面という??」う〜ん、分かりません。( )

Toだみ声先生

たしかに「あたま〜」は言いづらいです。(笑)
言い終わる前に、逆に斬られてしまいそうです。
「あたま」は気が抜けてしまいそうですが、「めん」だと気をぶつける感じです。
そういう理由もある気がしますね。

To Hide先生

>そも、部位を打ったあとその部位の名称を発声しなければならないとするルールが生まれ
>たのがいつなのか…。それが「面」という理由を知る手がかりになりそうですね。

記述では宝暦年間には「面」という打突部の呼称は確認できているそうです。
その後、明治44年に高野佐三郎先生が後援会を開き「面を撃ちたる時は面と呼び
籠手を撃ちたる時は籠手と呼ぶべし」と発声の統一を図ったようです。
これがルールとして決められた、最初ではないかと思います。


今、疑問に思ったのですが、昔から「頭」を「あたま」と読んでいたのでしょうか?
「ず(づ)が高い」とか[こうべを垂れる」とか読み方がいろいろありますが、
「頭」を「めん」と読んでいた可能性は無いのでしょうか?
メンテ
Re: 「頭」じゃなく「面」と言う理由 ( No.8 )
日時: 2013/10/09 08:09:10
名前: Hide.◆vm9xYr4tCqk  < >
参照: http://ichinikai.com

To 胴長剣士さん

>その後、明治44年に高野佐三郎先生が後援会を開き「面を撃ちたる時は面と呼び
>籠手を撃ちたる時は籠手と呼ぶべし」と発声の統一を図ったようです。
>これがルールとして決められた、最初ではないかと思います。

それがルールの最初なんですかね。
そも、なぜ、「部位の名前を言う」と高野先生が考えたのか…。やはり競技としての方向
性を睨んでのことだったのでしょうか?(>_<)


>「頭」を「めん」と読んでいた可能性は無いのでしょうか?

う〜ん、それはどうですかねぇ。調べておりませんのでなんとも…。
むしろ初期の面は、頭部を守るというよりも顔(目や鼻)を守るものだったため「面(能
面のような形状)」だったのではないでしょうか?
メンテ
Re: 「頭」じゃなく「面」と言う理由 ( No.9 )
日時: 2013/10/09 14:39:42
名前: 胴長剣士 

To Hide先生

>なぜ、「部位の名前を言う」と高野先生が考えたのか…。やはり競技としての方向
>性を睨んでのことだったのでしょうか?(>_<)

「剣道における打突時の発声に関する一考察」の中に、
「剣道の精髄・根本的原則である剣道形の斬突時の発声が「ヤー」「トー」であるにも関わらず、
剣道の打突時の発声方法が打突部位呼称とされた要因としては、
打突部位呼称は打突の意思や目的が表れやすく、また、「面」「籠手」「胴」といった
技の形態を覚えるのに適していたことなどが考えられる。」とあります。

競技としての方向性を睨んででは無く、剣道初心者の指導方法として考えられた
事が浸透し当たり前になったと考えられると思います。
ですから「一本の条件」に「打突部位を呼称し」の文言が無いのではないでしょうか?

>むしろ初期の面は、頭部を守るというよりも顔(目や鼻)を守るものだったため「面(能
>面のような形状)」だったのではないでしょうか?

「全国剣道具職人会」というサイトで「初期の面」という画像を見つけました。
キャッチャーのマスクに座布団を縫い付けた様なものでした。
「突垂」も付いていません。これはまさに「面」ですね。
剣道の打突部位の呼称は、人間の身体の部分では無く、打突する防具を呼称する
ようになったと考えるのはどうでしょう?
メンテ
Re: 「頭」じゃなく「面」と言う理由 ( No.10 )
日時: 2013/10/10 06:48:11
名前: Hide.◆vm9xYr4tCqk  < >
参照: http://ichinikai.com

To 胴長剣士さん

>競技としての方向性を睨んででは無く、剣道初心者の指導方法として考えられた
>事が浸透し当たり前になったと考えられると思います。

なるほど、ありがとうございます


>剣道の打突部位の呼称は、人間の身体の部分では無く、打突する防具を呼称する
>ようになったと考えるのはどうでしょう?

そうですね、小手は篭手や籠手という書き方がありますし、身体の部分なら「手」でしょ
うから /
メンテ
Re: 「頭」じゃなく「面」と言う理由 ( No.11 )
日時: 2013/10/10 12:53:50
名前: 胴長剣士 

Hide先生
だみ声先生

お付き合い頂き、ありがとうございます。

納得できる答えにたどり着けたんじゃないかと思っています。

ご紹介頂いた論文で、今の剣道になるまでの歴史も知ることが出来て、思わぬ収穫でした。

ありがとうございました。
メンテ
Re: 「頭」じゃなく「面」と言う理由 ( No.12 )
日時: 2013/10/11 06:49:06
名前: Hide.◆vm9xYr4tCqk  < >
参照: http://ichinikai.com

To 胴長剣士さん

いえいえ、こちらこそ楽しいお題を振っていただきましてありがとうございました
メンテ

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