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武道教育いよいよですが…
日時: 2011/10/16 03:10:26
名前: だみ声  < >

平成24年度から、中学高校で「武道教育」なるものが導入されると発表されました。
発信元は文部科学省、時期は確か平成19年、つまり5年間の準備期間を置いて実施しようと言う内容ですが、その趣旨がどうも十分に理解できません。

少なくとも武道を実践している武道関連の全国組織に何らかの働きかけなり、要請なりがあったという情報が聞こえてきません。

そしてどうやら来年度学校側は、文部科学省が「やれ」と言うから、やらねばならないけれど、いろんな武道のジャンルの何をやるベエか?と職員会議にかけ、とりあえず金のかからないものにすべえ、と言う事で「柔道」を選択する学校が圧倒的に多いようです。

先日なじみの武道具点に行くと、大量の柔道着が入荷しておりました。 お尋ねしたところ、今回柔道を選択した中学校からの注文とのことでした。費用は中学生の個人負担とのことでした。(多少の補助はあるかもしれませんが…)

お店も商売ですから、注文に応じてこれから納品となるようですが、果たして今回文部科学省が言う「武道教育」に道着、防具などが本当に必要なのでしょうか? 強い柔道家、剣道家(総じて武道家)を輩出する目的ならそれもありでしょうが、伝え聞くのは「道徳的教育」をやりたいけれど、それではそっぽを向かれそうだから、多少インパクトのある「武道教育」と言う名のもとに、日本人として持つべき「仁、義、礼、智、信、」の教育を学校教育に導入すると言う事のように感じております。(強い武道家を輩出したいと言う意思は感じませんので…)

更に各武道関連の全国組織が「ぜひ我が武道を!」と働き掛ける積極的な「営業活動」も大して行われたようには聞いておりません。

結局政権も変わったし、旗を振るはずの自民党も野党となり、大筋で政策的に同じ民主党政権も「継続」で実施方向は変わっていないようですが、現場サイドの「武道教育」への取り組みは、大して積極的でないように感じます。

もし僕が僕の判断で、「武道教育」を実践するなら、まずは教室における「講義」ではないでしょうか? しかも堅苦しいものではなく、今の社会の話題から拾い出す様々な問題をテーマとしたもので十分と思います。 たとえば「原子力発電と産業」とか「僕の暮らしと環境」「お母ちゃん大好き」「お父ちゃんは家で寝るだけ」などなど… 多岐にわたっていくらでも拾えると思うのですが、ダメなのでしょうかねえ?

そういう中で、たとえば柔道なら、嘉納治五郎先生の話、その取り組みと投げ技の美しさ等を解いて「ちょっとやって見よう」と道場へ連れ込む程度で、結構いける授業になると思うのですがどうでしょう?

剣道なら、もっと簡単です。 塚原卜伝の「無手勝流」の顛末を話すだけで、聞く側は様々な印象と共に「武道」への理解が深まるのではないかと思うのですが、どうでしょう?
一度「面」を打ってみよう、と言う事で道場へ連れて行き、竹刀を持たせるので十分な気がします。

もちろんこんな話だけでなく、彼らの間でメジャーなゲームの流れの中から「武道」の要素を拾い上げて話題にするなど(ゲームを知る必要もあり勉強せねばなりませんが)若い世代の「今」のジャンルからも「武道」を語る事は出来ると考えます。

せっかく語れる「武道」なのに、どうも武道家の動きは、僕も含めて積極的でなく、学校任せのおざなりなものに終わりそうな印象を持っています。
文部科学省自体も、何やら前政権の「落し物」のような取り組みのように感じて仕方ありません。

一方外国で過ごした日本人の感想の中に、外国人から「武道」について尋ねられ、何も答えられなくって、恥ずかしかった、と言う話も聞き及んでいます。
せっかく出された「武道教育」ゴーサインです。 何か成果を生み出したいものだと思います。
メンテ

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Re: 武道教育いよいよですが… ( No.1 )
日時: 2011/10/16 06:44:39
名前: 好月 

To だみ声 先生

 いつも、剣道に関わる人全てに、深い愛情と情熱を注がれ、裏も表もなくまっすぐに対峙される
姿勢。文面から滲み出る見識の深さとお人柄に今回も感動し、レスをつけさせていただきます。

>いろんな武道のジャンルの何をやるベエか?と職員会議にかけ、とりあえず金のかからないもの
 にすべえ、と言う事で「柔道」を選択する学校が圧倒的に多いようです。
>お尋ねしたところ、今回柔道を選択した中学校からの注文とのことでした。費用は中学生の個人
 負担とのことでした。

 この地区の教育委員会・中学校職員会議は、本件について機能していないか、思考停止もしくは
上位下達でボトムアップの意見を潰しているかのどれかでしょうね。
 
 うちの県だけでなく多くの県教委は、どの武道を選ぶかは市区町村の教委に委ねており、その方針
により、体育部会で指導内容の決定・標準化を図ろうとしているようです。当然、教委の決定には、
予算が左右されますが、多少お金がかかっても危険が少ないという体育部会の意見から、柔道より
剣道の選択が多いと聞いています。しかし、防具を揃えられる市町村は少なく、木刀よりも竹刀の
方が安全ということで竹刀になるようですが、私からすれば、「竹刀を持ったら防具を着けんとダメ
やんけ。」と思っています。
 うちの県内でも、市町村教委が各中学校に任せている場合もあるようで、この場合は専門の施設
(柔道場・剣道場)があったり、部活動や社会体育で武道経験者が多く、専門の体育教師が常に配属
されている実績があるような市町村のみのような気がします。

 以前、同じようなトピが立ったときも申しましたが、教育行政や学校・現場の教師すらも、高々
13時間ぐらいの1カリキュラムとしてしか捉えていないようで、個人的にはだみ声先生のような
見識の深い情熱的な外部講師を補助的につけて、単なる「体育」にならないようにしてほしいと思います。

ある範士の言葉 「打つ前が剣道、打ったら運動」
メンテ
Re: 武道教育いよいよですが… ( No.2 )
日時: 2011/10/16 10:47:49
名前: Hide.◆vm9xYr4tCqk  < >
参照: http://ichinikai.com

管理人のHide.です。

だみ声さんのご指摘ごもっともです。

どのトピだったか忘れましたが、私はこの話が持ち上がったときに、全剣連が主導して、
「これこれこうした教育を行える人材を各地域で派遣できるように準備いたします」と文
科省に働きかけをし、継続した講習会を行ない現場で武道教育を実践できる人材を育成すべき、と提言させていただきました。

まぁ、どうせ、こんなところでいくら吠えたところで、連盟の中枢に届かないのはよくわ
かっておりますが、千載一遇のチャンスとも言うべきこの武道教育の開始にあたり、全剣
連がなにも無策でここまで来てしまったことは大いに糾弾されるべきと考えます!


まぁ、会長からして80を超える年齢ですし、20年先、30年先のビジョンなんて建てようも
ないのでしょう。まず、老害を廃し、剣道の未来をしっかり考えた施策のできる執行部を
組み立て欲しいものです。


もはや手遅れ。
現場ではこれまでの「格技」の時代と、全く変わらない授業が行われるのでしょうね。
残念ながら、おそらく「武道必修化」は成果を上げることなく失敗に終わることでしょう。
メンテ
Re: 武道教育いよいよですが… ( No.3 )
日時: 2011/10/16 16:07:31
名前: 夢剣道一生 

剣道の将来を憂いながらも、ただため息をつくだけの剣道界とは一体何なのか。
また変えれないとあきらめている、私は何なのか。ため息をつくばかりであります。体操の内村選手の「結果ではなく美しい体操」の言葉に感激した。
「人間形成の道」剣道とは。
私たちはただただ、何も言えないまま、すべてを受け入れて、小さな個人の努力を積み重ねるしかないのでしょうか。厳しい剣道の練習に耐え、夢を追いかけている青少年の努力を目にするたびに悲しい思いが頭の中を駆け巡ります
夢のある剣道界であってほしい
青少年が、希望と夢を持って「軒の道」に邁進し、報われる剣道界であってほしいと願います
雑文失礼いたしました
メンテ
Re: 武道教育いよいよですが… ( No.4 )
日時: 2011/10/16 19:56:20
名前: Hide.◆vm9xYr4tCqk  < >
参照: http://ichinikai.com

To 夢剣道一生さん

管理人のHide.です。

残念ながら、今、剣道行政に期待できるものはあまりありません。
でも、全剣連も、若手(と言っていいんだろうな^^;)が一生懸命、新しい試みを発信
しています。

いずれこうした人たちが中枢に座ったとき、未来を夢を語れる剣道界になってくれるもの
と信じています。

それまでは、ただただ、自分と自分に関わる剣道仲間&剣道愛好家&子どもたちと、自分
が師匠から伝えられた文化としての剣道を、正しく伝えていくことに力を尽くすのみです。

互いに頑張りましょうp(^-^)q
メンテ
Re: 武道教育いよいよですが… ( No.5 )
日時: 2011/10/17 08:18:36
名前: 夢剣道一生 

Hide様

ご返信ありがとうございます

若手の中で、変革の兆しありとのこと

そうですね、いつの日か剣道界を変革し、

推進してくれる有望な人材を育成していくことで

夢のある剣道界になることの一端に携わらせて

行きましょう

夢をいただき、ありがとうございます
メンテ
Re: 武道教育いよいよですが… ( No.6 )
日時: 2011/10/17 08:21:38
名前: Hide.◆vm9xYr4tCqk  < >
参照: http://ichinikai.com

To 夢剣道一生さん

素晴らしい剣道の未来を信じましょう! 〜☆
メンテ
Re: 武道教育いよいよですが… ( No.7 )
日時: 2011/10/18 01:27:50
名前: だみ声  < >

好月先生、Hide先生、夢剣道一生さん それぞれのレスありがとうございます。
好月先生のレスの最初の2行は、僕としては言葉半分としても恥ずかしさいっぱいで、それこそ「顔から火が」出ております。 自分の至らなさは、自分が良く分かっているだけに、赤面の思いです。

ところで、40歳半ばにして大統領になった、ケネディーの所信表明演説が「国民は国家に何かをしてもらうと考える事より、自らが国民として国家に何が出来るかを考えてほしい」と言う物で、アメリカ国民の多くが大いに感動したと言われております。

我々剣道家も剣道をスポーツと言うより、武道としてとらえ、そこから何を学び取り、何を伝えるのが本当の武道なのだろうと思案すると、剣道理念の「人間形成」に帰するのではないでしょうか? と言いつつ剣道と人間形成を結びつける直接的な指標は明確でなく、個々の剣道家の「実践」にゆだねられているのではないかと思っております。

そして今回話題の武道教育の文部科学省の目的は、薄れつつあると思われる「人間関係」を以前のように「有機的に結びなおす」、そしてそれぞれの生活を相互に認め合い、尊重し合って、円滑に進める、と言う物ではないのでしょうか?

と、ここまで書いて、文部科学省のHPを開いてH22年3月付の「新しい学習指導要領に基づく剣道指導に向けて」を印刷して読んでいます。 A-4で25ページの資料です。
これによると、上記目的は、最終的なものであり、基本を習い、技能を習得し、交剣知愛の精神を学んだりして、情操を身につけるという手順のような書き方になっています。
大げさに言うと、「全員を範士八段にする」と言う感じです。(こういう書き方に成らざるを得ないのでしょうね)

年間わずかに15時間程度の武道教育のカリキュラムなのに、何と膨大な内容なのだ? 大きな大きな「絵に描いた餅」の感じです。 これでは武道界も、学校の先生たちも「腰が引けちゃった」のではないでしょうか?

一方に各学校には、今や社会問題化している様々な問題(いじめ、虐待、麻薬、通り魔、引きこもり、育児放棄)等々があります。しかもこの諸問題は、表面に現れない状況も存在しています。
これらを、如何に減少し、遂にはなくなるまで社会秩序(特に若い世代の)を高めるか?は、急務であります。

武道精神を教え、人間関係の円滑な社会を実現するための「武道教育」をジャンル分けするのは手法かもしれませんが、それぞれの基本だ、技だ、上達だ等やっていたら、間に合わない、100時間あっても不十分な気がします。

今頃こんなこと言う我々も同罪かもしれませんが「間に合いそうにない」。 さらに深刻化して、もっと社会ニーズが大きくなってからでないと、本腰の入った「実のある行動」にはならないのでしょうか?

ただし、個人単位ではありますが、機会あるたびに「武道精神」に沿った人間教育をしておられる指導者も決して少ないわけではないことも、剣道という小さな社会かもしれませんが、事実であります。
メンテ
Re: 武道教育いよいよですが… ( No.8 )
日時: 2011/10/18 07:45:58
名前: Hide.◆vm9xYr4tCqk  < >
参照: http://ichinikai.com

To だみ声さん

理念なき社会は滅びると申しますが、たかが年間15時間程度の授業に掲げるにはあまりに
も大きな目標ですね。

たいへんおこがましいことですが、私も日々、子どもたちを正しい社会人(人間)にする
ための教育を意識しながら剣道指導にあたっておりますが、技術と並行して教えるのはな
かなか難しいものだと痛感しております(>_<)

武道教育に期待できるものは少ないと思われますが、社会の人から剣道が見放されないよ
う、剣道に携わる人の全てが、しっかりとそうした自覚をもって現場に立って欲しいです
ね。
メンテ
Re: 武道教育いよいよですが… ( No.9 )
日時: 2011/10/22 07:23:03
名前: 好月 

To だみ声先生 Hide.先生 夢剣道一生 様

 武道教育に対し、全剣連に期待が持てないのは同感ですが、文科省と日教組・都道府県教委、
都道府県教委と都道府県教組、市町村教委と職労、あるいは管理職と教員・・・それぞれの関係を
考えても、武道教育をトップダウンで行おうとすること自体、困難であるに違いありません。

 でも、私たち一般愛好家にとっては、まだまだ希望を捨てるのは早いと思いますよ。

 剣道が、伝統文化として現代に受け継がれてきたのは、武士の表芸だった剣術が、階級を越え
時代を越えて、一般大衆に広まったおかげです。こう考えると、授業で日本の子ども全員が、武
道に触れられるのですから、今よりは断然興味を持つ『きっかけ』が増えることになります。

 授業で興味を持った子どもが「本物はどうなん?」と道場を覗いたときが勝負!
わずかな興味しかもっていない子が、「やってみたい!」と思う様な指導ができるか…です。

全国の市井の指導者の皆さん、手抜かりは禁物ですぞ
メンテ
Re: 武道教育いよいよですが… ( No.10 )
日時: 2011/10/22 08:12:41
名前: Hide.◆vm9xYr4tCqk  < >
参照: http://ichinikai.com

To 好月さん

たいへん前向きなご意見ありがとうございます。
そういう考え方もありましょう。
もちろん、現場にいる私たちは、手抜きをしたのではなにもなりませんね

でも、私は、生半可な知識しか持たない教員が、武道の本質を理解せぬまま授業を行うこ
とにより、むしろ武道に悪影響が出ることの方を懸念いたします(>_<)

そうならないことを、切に祈りたいですね。
メンテ
Re: 武道教育いよいよですが… ( No.11 )
日時: 2011/10/22 18:43:11
名前: 剣吉 

私が子供を指導している市町村でもいよいよ来年度から剣道の授業が始まります。

4月からではなく、秋ごろから行われるのではないかとのことです。

それを受けて来月に市内の体育教員を集めて剣道の指導方法を指導する講習会を2回開催します。
しかしながらわずか1時間30分の講習で、2回といっても市内の体育教員を2回に分けて指導する
という内容です・・・
どこまで教員に伝えられるかはわかりませんが、出来ることは、やってみようと思っています。

技術的な面ももちろんですが、武道をどう説くか・・・短時間では非常に難しいです
メンテ
Re: 武道教育いよいよですが… ( No.12 )
日時: 2011/10/24 08:52:36
名前: Hide.◆vm9xYr4tCqk  < >
参照: http://ichinikai.com

To 剣吉さん

管理人のHide.です。


>どこまで教員に伝えられるかはわかりませんが、出来ることは、やってみようと思って
>います。

そうですか、技術ではなく武道の心を伝えられるようご尽力くださいm(_ _)m
メンテ

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