記事タイトル:どっちの面デショー? 


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お名前: 剣志郎   
皆様の中では最も低段位の剣志郎です。 私も「面」についていま研究中の段階です
が思うところを書いてみたいと思います。

「小さい面」「大きい面」一見違うように思います。 外見的にも振り幅が異なるわ
けですので当然ですが、長年稽古をしていて思うのは「小さい面が必ずしも早いとは
限らない」という点です。 高段者の先生たちは皆口を揃えて「大きな面を良しとし、
小さな面を悪しき」としております。 何故なのかずっと考えていました。 ふり幅
を小さくし、最小の動作、最短の距離、それが最も早いのでは? と…。

それからもう一つ。 「竹刀を刀のように使ってこそ剣道」といった言葉を耳にしま
す。 打突の正邪は「竹刀を刀の意識をもって用いたか? 打突したか?」によって
有効打突の条件の一つである「…適正な姿勢をもって、竹刀の打突部で打突部位を刃
筋正しく打突し…」の判定を行うものだと考えます。 言い換えると「刀ではありえ
ない竹刀の操作法で打突しても一本にならない」と言うことです。

さて、話は戻って。 竹刀における最小最短の動作が850gの刀で打突可能かどうか?
考えてみると、とても手首のスナップでは打ち切ることは不可能ではないでしょうか?
また、その刀を腕及び手首で始動する打ち方で相手の面を捉えることが可能でしょう
か? 恐らく、腕はその重さに耐えかねると思います。 

剣道では「左足の引きつけ」「打突後の手首の脱力」が大切ですが、つまり的確な引
き付けが出来る体勢で打つことが、殺傷可能な体重の乗った斬突であると考えます。
また、打突後の脱力は抜刀道などに見られる、刀の重さを利用した切り方で、恐らく
腕で刀を振ったのでは切れない為ではないかと推察します。 

そうした、正しい打突(意味のある打突)を心がけるとなるとなると、最初は見た目
にも大きく振り上げた面で打ち、熟練度が増すにしたがって、あごを引き、腰を前に
出した、腰で打つ面に変ってくるのではないかと考えます。 腰で打っていますので
見た目には小さな面なのでしょうが、腕で打つ面とは似て異なる、威力があり、打突
後の体捌きを見れば一目瞭然です。 「小さい面」と「大きい面」一見違うようです
が、正しい打ち方をすれば、同じなのではないでしょうか?

俗に言われる「小さな面」は腕打ち、手首打ちの面で、腰が入っておらず、酷いもの
ではあごが上がっています。 「大きな面」とばかりに、腰を意識しすぎると仰け反
ってしまい、大振りですが振り遅れます。 …高段者に求められる面はそのどちらで
もなく「刀法を意識した早い面打ち」なのではないでしょうか? そうした基本動作
が出来て後、理にかなった打突を繰り出す攻めが、審査(高段者)では重要になって
くるのではと愚考する次第です。

よって、食べる専門さんが言われる「例えば有効打突が何本もあっても刺し面に近い
と見なされてその場でダメとか…」などは、その動作が腕打ちの刺し面か否かによっ
て評価が分かれるところだと考えます。 振り幅の「大小」ではなく、正しい打突動
作であるかどうかは、今後、指導者として重要で、技が決まった決まらないの個人の
技量以上に高段者として重要度があると私は考えます。 m(__)m

お名前: Hide.    URL
To 風の剣士さん

>ついつい審査のために外見を気にして何かを変えようと思ってしま
>うと言いたかったのです。

そうですね、誰しもその傾向がありますが、失敗されておられる方の多くがそうした「よ
けいなこだわり」に心をとられてしまっているのではないでしょうか(^^;

お名前: 風の剣士   
すみません。何かを誤解を受ける書き方をしてしまったようです。
私も面打ちの大きい小さいではないと思う方の立場です。
ついつい審査のために外見を気にして何かを変えようと思ってしま
うと言いたかったのです。

お名前: Hide.    URL
to 風の剣士さん

いろいろお考えになるのは悪いことではありませんが、審査に求められているのは面の打
ち方の「大きい」「小さい」ではないと思います(^^)
「どこをどう攻め、どの機会でどのような技を出したか(効果があったか)」だと思いま
す。

いずれにしましても、「審査のために」っていう気持ちでやっていたのでは、審査員の先
生方に「底の浅さ」を見抜かれてしまうのではないでしょうか(^_-)〜☆

お名前: 風の剣士   
私も五段なので答えはわからないのですが、この問題ってきっと多くの剣士が一度
や二度は考えたことがある難問ですよね。ですが何か剣道というものそのものの性
格が出てるような感じがするんです。例えば野球だったら、打った球がスタンドに
入ればホームランというように打った結果を見て評価が下されるのですが、剣道っ
てのは切った結果を見る訳にはいかないので、打った時の様子を経験者が見て結果
を推し量っているのだと思うのです。その基準を言葉で表現したものが有効打突の
基準であり、だから剣道では姿勢や形(かたち)が重要視されるのではないかと思
うのですが、私は自分の修行の過程で"形ありき"になってしまってはいけないとも
思っているんです。野球でいうならイチローの物まねができれば大リーガーになれ
る訳ではないと。
話を元に戻すと面打ちが大きいか小さいかどっちがいいか?経験者の評価が気になる
のは私も同じなのですが、今このトピの中で"大きい方がいい"と誰かがアドバイスし
てくれたとして、「じゃあ」と外見上面打ちを大きくすればいいのかと私自身も思っ
てしまうんです。外見上面打ちを大きくするのではなくて、「もっと面打ちを大きく
しよう」と思う経験とか感覚が必要なんではないかと思うのです。これだと大きい面
に賛成に聞こえるかも知れませんが、言い換えると必要な時には自然と大きく打った
り、小さく打ったり。そういう感じではないかと考えているのですが。
すみません、何かまとまりなくて。

お名前: Hide.    URL
管理人のHide.です。

えっとぉ、ご質問は「審査においてどのような面を打つべきなのか?」ってことでよろし
いのでしょうか?(^^)

小さく早いがしっかりした打突であれば、審査で打っても何ら問題はありませんよ。
小林先生もおっしゃってますが、小さく打つ面は大きく打つ面の延長線上にあるもので、
決して特殊な技術ではありませんからd(^-^)! 

もちろん有効打突が多ければ大いに越したことはありませんが、高段位になれば、何より
も「攻め」や「機会」が重視されると考えます。「打って勝つ」ではなく「勝って打つ」ですね(^0^)

お名前: 食べる専門   
6段受審を控えているものです。
剣道日本(時代だったかな?)で小林範士が大きな面と
小さな面の解説をしていました。このサイトで関連を拝見したの
ですが、大切なのは手首を効かして打つということ
と思います。しかし試合などで使う面のような振りかぶりで良いのか
自信がありません。かといって大きい面だとたまに相手にしてみれば
タイミングが外れたということでこちらの打ちが決まるときもあり
ますがたまたま当たった感覚から脱せません。
結局のところ高段の昇段審査においてはこれらのことをどのように
評価を下しているのでしょうか?(例えば有効打突が何本もあっても
刺し面に近いと見なされてその場でダメとか・・・)

ちなみに私の年齢は30代です。

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