記事タイトル:攻めとは何か? 


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お名前: Hide.   
to 不動智さん

いやぁ、お陰様で「攻めのセオリー」でみなさんの喧々諤々話してきたことがスッ
キリとまとまりつつある手ごたえを感じます。本当にありがとうございました。
いずれこれらのことをまとめて『Hide.剣道研究室』に書いてみたいと思いますが、
不動智さんのこれらの文章を一部拝借させていただくわけにはいきませんでしょ
うか? もし、これらを論文で発表または出版されているのであれば、著作権の
問題も絡んできますので、掲示板上かメールでお知らせいただけるとありがたく
存じます(^^)


>第一段階にある「付け込み」「強い攻め」「柔らかい攻め」などは、『有形の
>攻め』、『有形の先々の先』、『色付きの攻め』などと呼ばれ、初心者学習の
>導入部分で『方便』として用います。しかし、稽古が積まれてくれば、こうし
>た攻めは返って害となり、その評価もあまりよくないものとなります。

まさにおっしゃる通りと心得ますが、意外や意外、若手八段クラスでも「有形の
攻め」が多いですね。こちらを「打たんかな」の姿勢が気負いとして感じられ、
意外にも簡単に付け込めてしまうのです(^^;
私は八段審査というものを見学に行ったことはありませんが、審査でもあんな感
じなのか不動智さんの一連のカキコを拝見して切に知りたいと思うようになりま
した(笑)
[2001/01/19 09:31:49]

お名前: 親馬鹿一刀流   
to 不動智さん

有り難うございます。大変勉強になりました。
先論の見透かして打つ先ですが、攻めがあって引き出して、後の先で打っても攻めが先にあ
るので先先の先とは考えていました。
形として後の先の技で打っても、見透かしていれば先先の先ですよね。
宮本武蔵の、試合を所望された瞬間の準備の出来ていない所を討ち取ってしまう先は、攻めのない、形の上でも先先の先と考えていましたが、準備が出来ていない事を見透かしている事になり
ましょうか。

あと、溜めの事ですが、相手の起こりを瞬間的に打つ稽古を心がけてきましたが、気負いになる
事、思い当たります。勉強になりました。
[2001/01/18 20:50:58]

お名前: 不動智   
to Hideさん

研究熱心なこと感服致しております。

質問第一
あなたのおっしゃるとおり、基本的、具体的には『攻めて→溜める→崩れを識る→打突』の順となります。
(説明)
 峙す兇瓠廖◆崑旅兇瓠廚覗蠎蠅貌迫する、相手は、「こちらが打ってくるな」と直感する。
当方は、そこで「溜めて」相手の状態を窺っていると。
A蠎蠅蓮△海舛蕕旅兇瓩鉾娠して「変化(崩れ=隙)」を起こす。
づ方は、そこを逃がさず「打突」する。
 となります。

@『攻めて』(狭義)とは、相手に気迫を込めて肉迫すること。

@『溜める』とは、『攻めて』「さあどうしますか。」(問いかけ)とタメル。相手が動く気配が起こるまで溜める。(満を持す)辛抱が大切。溜めが足りぬと気負いとなり、溜めが過ぎると居付きとなる。気負いと居付きの間に溜めがある。『露の位』、『懸待一致(攻防一致)』、『石火の機』、『敵に従うの勝ち』などがこれにあたる。
   「敵をただ打つと思うな身を守れ 自ずから洩る賤ケ屋の月」『伊藤一刀斎』
   「夫れ剣法正伝、真の極意は別に法なし、敵の好む処に随ひて勝ちを得るにあり。敵の好むとは何ぞや、両刃相対すれば敵を撃たんと思う念あらざる者なし。故に、我が体をすべて敵に任せ敵の好む処に来るに随ひ勝つを真正の勝という。」『剣法真偽弁』(山岡鉄舟)
 具体的には、精神面の溜め(我慢)と身体面の溜め(体攻め=攻め足である左足の引き付け。継ぎ足では駄目。)が必要。
 技術的には、,靴け技の場合は、相手を『観ない』こと。『観ない』から逆に相手の全てが手にとるようにわかる。無心の働きが可能となる。上記の順序全てが一つのつながりになるよう、とぎれが無いように注意して稽古する。途切れると隙が生じる。また、その際、左足をしっかり伴って、引き付ける(体攻め)こと。継ぎ足(打ち足ではいけない。)溜めの有る無しは、まず、ここで判断される。
       応じ技の場合も同様。また、精神的な溜めが特に要求される。打たれる寸前、ぎりぎりまで我慢して応じること。

@『崩れを識る』とは、先の『溜め』により、相手側が
 ,海舛蕕旅坩戮紡个掘◆惶ど蕕辰董拌任辰討る。
 △海舛蕕旅坩戮紡个掘¬未砲るか、小手にくるかと『迷う』。
 こちらの行為に対し、『驚いたり、疑ったり』して手元が動く。...構えが崩れる。
 い海舛蕕旅坩戮紡个掘危ないと『懼れて』下がって間を切ろうとする。
 イ海舛蕕旅坩戮紡个掘◆惶鑄佞ぁ戮討い襦(相手に動く気配がなく、一瞬止まっているように見える)...迷い・疑いのの心
『崩れ』=隙

質問第二
@気の成長過程論(三段階)=『攻め』の発達過程とあるように、第一段階にある「付け込み」「強い攻め」「柔らかい攻め」も『攻め』以外のなにものでもありません。

(補足)
第一段階にある「付け込み」「強い攻め」「柔らかい攻め」などは、『有形の攻め』、『有形の先々の先』、『色付きの攻め』などと呼ばれ、初心者学習の導入部分で『方便』として用います。しかし、稽古が積まれてくれば、こうした攻めは返って害となり、その評価もあまりよくないものとなります。極小化、無形化し、構え=攻めとなり、払い技などの取りも小さくしていくことが稽古の一つの目標ともいえます。『稽古は試合の如く、試合は稽古の如く』『試合イコール稽古である』といわれるように、試合等でも使えるように、「攻めつきの技」に磨きをかけていくことが大切です。

では、又。
[2001/01/18 12:02:49]

お名前: 不動智   
(まとめ)

<現象面からの勝機>     <内容面からの勝機>     <動作面からの勝機>
〇迭櫃欝             ・先々の先(よみ・予測)    ・『先々の先』=『懸かりの先』
                      ・後の先(条件反射)        慇茵戞瓠慇菫阿寮茵戞瓠愨个寮茵
                            ◆惴紊寮茵戞瓠慇荼紊寮茵戞瓠愨圓寮茵
∩蠡任禅察       先々の先(よみ・予測)     ・『先々の先』=『懸かりの先』
                      ・後の先(条件反射)        慇茵戞瓠慇菫阿寮茵戞瓠愨个寮茵
                            ◆惴紊寮茵戞瓠慇荼紊寮茵戞瓠愨圓寮茵
1じ技        ・先々の先(よみ・予測)     ・『先々の先』=『懸かりの先』
                      ・後の先(条件反射)        慇茵戞瓠慇菫阿寮茵戞瓠愨个寮茵
                            ◆惴紊寮茵戞瓠慇荼紊寮茵戞瓠愨圓寮茵
[2001/01/18 10:09:58]

お名前: Hide.   
to 不動智さん

先論追加、ありがとうございます。
これまであいまいであった先の存在が、時間経過モデルを拝見することによって、
かなり明確になりました。「どの時点での先」ということがそれぞれの先の性格
の違いなんですね(^^) 勉強になりましたヽ(^.^)ノ

さて、次なる疑問ですが、打突までの流れに『攻め→溜め→崩し→打突』の順と
あります。私はこれの「崩し」は「崩れ」と解釈しておりますがいかがでしょう。
せ「攻め・溜め」のあとにさらに「崩し」が来るものでしょうか? 「崩し」は
「攻め」の範疇のように思えるのですが・・・?

また、「気の生長過程論」の第一段階にある「付け込み」「強い攻め」「柔らか
い攻め」は先論の時間経過の中で考えるならば「(1)攻める」でしょうか
「(2)打突行為直前」でしょうか?
[2001/01/18 09:09:21]

お名前: 不動智   
to Hideさん

@先論(追加)

「日本剣道の形の一本目で上段に振りかぶって進んでいく、あれが『先々の先』の使い方なんで
す。互いに間合に進むまではどちらも先の手で行く。いよいよ三歩出て、―蕕瓩討匹海鯊任弔箸いΦい起こって行くのが『一つの先』、△い茲い菎任辰胴圓のが『二つの先』、その『先』を知って打つから『先々の先』ということになる。めちゃくちゃに打っていくのが『先々の先』というわけではない。」(故範士十段高野佐三郎)

/瓦坊茲瓩拭→→→→攻める→→→→B覇郵坩拂樵唖→→→ぢ覇郵坩戡→→→→ヂ覇郵坩拂掌紂兵最圈法

ここに簡単な時間経過モデルを用意する。

ケース1  銑い泙任鰺渋し、見透かしたように打つ。『先々の先』=『懸かりの先』
ケース2 の時点で反射的に先を取って打つ。『先』=『先前の先』=『対の先』
ケース3 相打ち・身体接触による打突行為直後(失敗)イ了点から次の展開で反射的に先を取って打つ。『後の先』=『先後の先』=『待の先』

持論ですが、強いて分類すれば、ケース1は、剣道形の『先々の先』。ケース2、3は、剣道形の『後の先』の範疇に入れられると思います。

剣道形の先論の基本的な考え方は、故範士八段の三橋秀三(高野佐三郎門下)が提唱するものに準拠。

(補足)
武蔵は、二天一流の『五輪の書』火の巻にて、三つの先(三先の教え)をこう締めくくっている。「これら三つの先については、そのときの事情、理に従い、常に自分の方からかかっていく
というものではないが、どうせ同じ事ならば、こちらからかかって、敵を後手にまわしたいものだ」(意訳)

宗家は、この教えを「武蔵は、あくまで理想を述べたまで」であるとし、理論的に分類したものとしている。

(結論)
先論は、古流各流派により、捉えかたに少しずつ相違がある。三つの先については、あくまでも
時間的な分類法(戦闘理論)ととらえるとともに、剣道の補助教材である剣道形の先論をどう竹刀剣道につないでいくかを考えて稽古することの方がより大切である。また、この中にこそ、あなたがたが探し求めている『攻め』が内包されている。形のなかのプロセスをしっかり学習すること。
[2001/01/18 02:32:47]

お名前: みのる   
もうだいぶん前になりますが
全然攻められてると言う攻めを感じさせないでいつの間にかスッと間に入ってきて
ポンと打つ先生がいらっしゃいました。どうしても打たれてしまう。
まるで漫画みたいでおもちゃにされました。
今だったらもう少し違う立ち合いが出来そうなのですが
転勤でもうその先生に稽古をお願いすることも出来なくなりました。
攻めって何んなのか私には一生の疑問かもしれない。
[2001/01/17 16:55:55]

お名前: Hide.   
to 不動智さん

はじめまして。『道』で「三攻一致」を拝読させていただき、「いつか拙サイト
にもおいでいただけないかなぁ」と思っておりましたので、お越しいただき本当
にうれしく思います。難しいところを解説いただき、ありがとうございます(^^)

まだ、私もここまで系統立てて「攻め」を考えたことがありませんで、数回読ん
だ程度では到底分かりようもございませんので、内容についての細かいコメント
は、今しばらくご容赦ください(^^;

個人的に興味がありましたのは、<補足>の「先論」でしょうか(^^)
このほかに剣道の世界では「先」「先の先」「対々の先」などという表現もある
ようですが、これらと、不動智さんがおっしゃる「先々の先と後の先」との関わ
りはどのように捉えていったらよろしいのでしょうか?
ご教授願えましたら幸いですm(_ _)m
[2001/01/17 09:07:21]

お名前: 不動智   
始めまして。不動智と申します。早速ですが、『攻めのセオリー』読ませていただきました。
皆様、それぞれ稽古に苦心され、頭の下がる思いです。また、新時代を担う方々がこうしてご熱
心に研究されておられるようなので、ここでは、主として攻めについて触れてみたいと思います。
勿論、考え方は人それぞれですし、たあいもないただの落書きです。あしからず。

技の稽古(技の使用過程)のなかで、工夫すべきことに『間合』(広義)、『攻め』、『打突の
機会』の3つがある。武蔵は、これを鍛錬の『練』(技に磨きをかけていく過程)ということで、約30年かかるとしている。

また、打突までの流れ(時系列)は、諸説あるが、基本的には、『攻め→溜め→崩し→打突』の順となる。

ここでは、要望により『攻め』のみを説明。

@攻めの定義〜『攻め』とは、「相手に、こちらの打つべき機会を起こさせるため、その動きを強いてやらせるためこちらから引き出す動き」をいう。すなわち、こちらは、いつでも打てるし、防御もできる万全の態勢の構えから相手に「問いかけ」るのである。「さあ、あなたはどうしますか。」そうして相手が動こうとする機先を打つのである。(故松本敏夫九段)

@三攻一致論(気剣体一致)
3つの攻め道具〜気の攻め、剣(動作)の攻め、体の攻め
ゝす兇瓩蓮攻めの根源。『浩然の気』 気構え(先の気位)と心構え(身構えに対する)の一
致。
動作の攻めは、変刀、打突行為、剣先の攻めの3つがある。
B里旅兇瓩蓮∈限を伴って相手に肉迫する行為。(打間)

は、『間合』(狭義)の工夫。『打間』=心の間合=『我より近く、敵より遠く』の理解。一足一刀の間における攻防動作から自分の打間をきっちり取る。


@気の成長過程論(三段階)=攻めの発達過程

【第1段階】 張る気〜ファイト。気張る。
 1.付け込みの攻め(剣先で顔の真中を取る攻め、有形の先々の先=剣道形)
     ↓
 2.もっと強い攻め(払い、摺り込み、張り、巻き、押さえ)
     ↓
 3.やわらかい攻め(誘いの攻め=小手の誘い、面の誘い)

 (上記過程の中で補足的に習得する攻め)
 ・下からの攻め(拳攻め=表の鍔元を攻める『一理』柳生新陰流)
 ・竹刀競技用の攻め(シングル・フェイント、ダブル・フェイントや誘いの攻めの一種)
 ・打突行為(気当たり)

【第2段階】 澄む気〜明鏡止水の境地。(武蔵のたどり着いた境地)(見性入理→見性悟道)
 1.無色無臭の攻め(相手に意識させない攻め、すなわち、色なしの攻め、無形の先々の先=
剣道形)(極小化)

【第3段階】 冴える気〜すべてに、こだわりのない、引っかかりのない、とらわれのない、無
心無念の境地。(悟了同未悟=見性了々底)
 1.いらっしゃいの攻め(近年、発見、開拓された前人未踏の至極の境地)

(補足)
>@剣道形の先論―「勝機のとらえ方」

太刀の形には、「先々の先」、「後の先」の2つがある。
1)「先々の先」とは、「よみ」による勝機のとらえ方で、太刀の形の1、2、3、5本目などがそうです。これには、「有形の先々の先」、「無形の先々の先」の2つがある。
 〜絢圓蓮剣先を使って形で攻めて、下がっていく相手を誘う、引っ張り出す攻めで、たとえば、小手に誘って見透かしたように応じたり、面に誘って見透かしたように応じたりと、「応じ技」に用いられたり、あるいは、すり込む、巻く、張る、払う、押さえる、付け込みの攻めなど、「しかけ技」に用いる。
 後者は、「無色無臭の攻め」、別名「にほいの先々の先」、「色なしの攻め」とも呼ばれ、構え=攻めとなった状態、つまり、構え、入り、打ち出しまでの3つが1つになった隙のない状態で、修業が進むにつれ、「有形の先々の先」から「無形の先々の先」へと無形化、極小化ができるようになる。剣道形でいえば、太刀の形の1、2,3、5本目の先の気位で相手に付け込んでいくところや小太刀の1本目にあるように「入身となるを」の「仕種」ではなく、「入身にならんとするを」の「気配」、今にもいくぞ、といわんばかりの気の使い方。

2)「後の先」は、「反射(条件反射)」のことで、太刀の形の4, 6, 7本目。「コマ体」高速で回っているコマをイメージすればよくわかる。何かがあたれば、即座にはね返す。
 具体的には、相手から体当たりをもらって引き技を出した。受けられた。相手は、追い込んで技を出してくる。つまり、こちらが下がる、向こうは追い込んでくる。ここにひとつの「中間の攻防」が現れる。そのときに、「後の先」でもって、打てる体でもって身構えから「応じ技」を中心にして、瞬間的に出せるかどうか。これが「後の先」の勉強。

 この先論を学ぶときに押さえておくことは、まず「先々の先」で攻めて技を出す、これが失敗する、そうしたときに「後の先」で次に、次に、技をつないでいく、どちらかの技が決まれば、また最初(初太刀の取り)から。最終的には、これらがひとつになることが大事。
 
>さらにこれがすすむと、攻めたてて打ってくる相手を攻めごと吸引する(吸い込んでしまう)ことで、相手を放心状態(気の抜けた状態)にすることも誰でもできるようになる。

(注意点)
 攻めとは、一歩入ることだと勘違いしている人がややもするといる。一歩入ることは、確かに攻めの構成要件の一つではあるけれども、ただ単に相手との距離間隔をちじめる、移動するにすぎない。

>さらに、攻めとは、自分の構えを相手の構えの中に「崩さずに入れる」ことで、相手の心を動かし、4つの打突のポイントを打つ機会を作り出していく打突までの流れの一つに過ぎない。

(結論)
攻めは、修行段階で異なる。特に、若いうちは、試行錯誤し、自分にあったものを身につければ十分。むしろ、それやこれやの攻めを通じて、溜めの技術を正確に身につけることがより大切。

要稽古、要工夫。稽古の中で、思念工夫し、鍛錬すべし。
[2001/01/17 01:03:19]

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